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Trademark Appeal Case

接頭語の有無による称呼の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90226(T2003−90226/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4638864号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4638864号商標(以下「本件商標」という。)は、「HIVISION」の欧文字を横書きしてなり、平成8年12月27日登録出願、第9類「眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。)」を指定商品として、同15年1月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、以下の(a)及び(b)に示す登録商標と類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものであると申し立てた。

(a)登録第4147868号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ビジョン」の片仮名文字を横書きしてなり、平成7年9月14日登録出願、第9類「 コンタクトレンズ,サングラス,水中マスク,水中眼鏡,鼻眼鏡,普通眼鏡,防じん眼鏡,コンタクトレンズ用容器,つる,鼻眼鏡のマウント,鼻眼鏡用鎖,鼻眼鏡用ひも,眼鏡ケース,眼鏡ふき,レンズ,枠,紫外線透過ガラス,赤外線吸収ガラス,レンズ用ガラス」を指定商品として、同10年5月22日に設定登録されたものである。

(b)登録第4147869号商標(以下「引用商標2」という。)は、「VISION」欧文字を横書きしてなり、平成7年9月14日登録出願、第9類「 コンタクトレンズ,サングラス,水中マスク,水中眼鏡,鼻眼鏡,普通眼鏡,防じん眼鏡,コンタクトレンズ用容器,つる,鼻眼鏡のマウント,鼻眼鏡用鎖,鼻眼鏡用ひも,眼鏡ケース,眼鏡ふき,レンズ,枠,紫外線透過ガラス,赤外線吸収ガラス,レンズ用ガラス」を指定商品として、同10年5月22日に設定登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の所有する商標「ビジョンメガネ」は、申立人の商号でもあり、申立人の業務に係る商標として著名であるから、本件商標が本件指定商品に使用された場合、その商品の需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同ずるおそれがある。

(3)商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、商標「ビジョンメガネ」に準ずる商標として商品「眼鏡及びその附属品」において周知性を獲得している「ビジョン」若しくは「VISION」(以下「使用商標」という。)に類似し、その商品に使用されるものである。

(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15及び同第10に違反してなされたものであるから、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「HIVISION」の文字よりなるところ、いずれも文字も同書、同大、等間隔で一連一体に書されているものであり、これより生ずると認められる「ハイビジョン」の称呼も格別冗長なものでなく、無理なく称呼し得るものであって、かかる構成よりなる本件商標を「HI」の文字部分と「VISION」の文字部分とに分離して、「VISION」の文字部分のみ抽出しなければならない特段の理由は見出せない。

そして、「ハイビジョン(Hivision)」の語は、「高品位テレビジョン」(例えば、「現代用語の基礎知識」参照)を指称する語として普通一般に使用されているものである。

してみれば、本件商標は、「HIVISION」の文字に相応し、「ハイビジョン」(高品位テレビジョン)の称呼、観念のみを生ずるものというべきである。

他方、引用商標1は「ビジョン」及び引用商標2は「VISION」の文字よりなるものであるから、引用各商標は、その構成文字に相応し「ビジョン」(将来に対する展望、構想、視覚、視力)の称呼、観念を生ずるものである。

そうとすれば、本件商標より生ずる「ハイビジョン」の称呼と引用各商標より生ずる「ビジョン」の称呼とは、前半部において「ハイ」の音の有無の差異を有するものであるから、互いに聞き誤るおそれのないものである。

また、本件商標と引用各商標は、前記したとおりの観念を有するものであるから、観念において、相紛れるおそれのないものであり、外観上も互いに区別し得る差異を有するものである。

したがって、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、自己の業務の主たる商品である「メガネ及びその附属品」を表示するためのものとして、需要者、取引者の間に広く認識されている商標「ビジョンメガネ」(甲第4号証)を所有している。そして、申立人の会社案内(甲第6号証)及び商品のチラシ(甲第10号証ないし甲第16号証)によれば、申立人は、商標「VISION」のみも使用しており、使用商標「ビジョン」若しくは「VISION」は、商標「ビジョンメガネ」に準ずる商標として商品「眼鏡及びその附属品」において周知性を獲得しており、本件商標は使用商標に類似する商標である旨主張する。

しかしながら、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、その構成中の「VISION」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、使用商標とは非類似であるのみならず、申立人提出した会社案内(甲第6号証)は、その説明記述中に「ビジョン」のみの文字が用いてられている部分があるとしても、表紙の最上部には「ビジョンメガネ」と表示され、裏表紙にも大きく「株式会社 ビジョンメガネ」と表示されているものである。また、商品の各チラシ(甲第10号証ないし甲第16号証)は、一部のチラシ(甲第16号証)の表紙に「ビジョンコンタクト小倉店」と表示されているが、このチラシもその裏面に「ビジョンメガネ」と表示されているものであって、これ以外全てのチラシは表紙右上上部に大きく「ビジョンメガネ」と表示されているものである。

したがって、甲第6号証及び甲第10号証ないし甲第16号証の証拠をもってしては、使用商標が申立人の業務に係る上記商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び査定時において、需要者の間に広く認識されていたという事実を認めることは困難であるといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、甲第4号証ないし甲第9号証を提出し、申立人の所有に係る商標「ビジョンメガネ」は申立人の商号でもあり、申立人の業務の主たる商品である「眼鏡及眼鏡の附属品」を表示するためのものとして、需要者、取引者の間に広く認識されている旨主張する。

確かに、商標「ビジョンメガネ」が申立人の業務に係る商品「眼鏡」等を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び査定時において、取引者、需要者の間に広く認識されるに至っていたものと認め得るところである。

しかしながら、前記したとおり、本件商標は、その構成中の「VISION」の文字部分が独立して把握、認識されるものではないものであるから、たとえ申立人の所有に係る商標「ビジョンメガネ」の要部が「ビジョン」であったとしても、本件商標と商標「ビジョンメガネ」とは、商標おいて、別異の商標と看取、理解されるものであって、申立人の使用する商標「ビジョンメガネ」を連想、想起させるものとはいえないものである。

したがって、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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