Trademark Appeal Case
地名と一般名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90266(T2003−90266/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4645087号商標(以下、「本件商標」という。)は、「みちのくミルク」の文字を横書きしてなり、平成14年3月29日に登録出願、第29類「乳製品」、第30類「ミルクティー,ミルクコーヒー,ミルクココア,アイスクリームのもと,ミルクを使用した即席菓子のもと」及び第32類「ミルクを加味してなる果実飲料(但し、トマトジュースを除く。),ミルクを加味してなる清涼飲料」を指定商品として、同15年2月14日に設定登録されたものである。
2.登録異議の申立ての理由
本件商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、構成中の「みちのく」の文字部分は、陸奥の国(磐城、岩代、陸前、陸中、陸奥)の古称を表したものであって、ほぼ現在の東北地方を理解させるものと認められる。
また、構成中の「ミルク」の文字部分は、「牛乳」を理解させるものである。
してみれば、本件商標をその指定商品中の「みちのく地方産の牛乳(ミルク)」や「みちのく地方産の牛乳(ミルク)を使用した商品」に使用するときは、当該商品の産地ないしは品質を認識させるにすぎず、さらに、上記以外の商品について使用した場合は商品の品質を誤認させるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するから、商標法第43条の3第2項に基づき取り消されるべきである。
3.当審の判断
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の提出に係る甲第1号証によれば、本件商標中の「みちのく」の文字が、陸奥の国(磐城、岩代、陸前、陸中、陸奥)の古称を表したものである事実は認められる。
しかしながら、現在においては、地域を正確に表すのに都道府県名等を使用しており、古称である「みちのく」の文字をほとんど使用することがないことから、例えば、「青森県」や「秋田県」のように正確にその地域を認識するとは言い難いところであって、むしろ、漠然と東北地方の一部であると認識するに止まると判断するのが相当である。
そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、構成中の「みちのく」の文字が、その地域を正確には把握し得ない地名であることから、その商品の産地・販売地を直接的、かつ、具体的に表示するものとは認識し得ないものであって、本件商標は、自他商品の識別標識としての機能を十分に有し得るものといわざるを得ない。
また、他に申立人の主張の事実を認めるに足る証拠の提出はない。
さらに、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものとすべき事実も認められない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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