結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−30676(T2002−30676/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4105562号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ショール,スカーフ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,帽子,運動用特殊衣服」を指定商品として、平成10年1月23日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標の登録は、取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)請求の理由
請求人の調査では、被請求人は、取消しを求めた商品について、過去3年以上にわたって、我が国において本件商標を使用していないことが判明した。
よって、本件商標は商標法第50条の規定により取り消されるべきである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人は、本件商標が、指定商品中「ポロシャツ」について少なくとも平成13年8月頃に商標権者たる被請求人により使用されていたと主張し、使用の事実を示す証拠として、当該ポロシャツの写真(乙第2号証)及び納品書(控)(乙第3号証)を提出している。
しかし、この主張に理由のないことは以下の点より、明らかである。
(ア)まず、乙第2号証は、ポロシャツを写真に写したものであり、確かに、当該ポロシャツの襟の根元部分に付されているタグには本件商標と同一の商標が記載されている。また、乙第3号証たる納品書(控)には、「01年8月22日」という日付の記載とともに、「(GW−005)G GOOD WEAR ポロシャツ」と記載されている。しかし、乙第3号証には、「GW−005」と品番らしきもの及び「GOOD WEAR」との記載はあるが、これが乙第2号証に係るポロシャツを指すとは限らず、これら2つの証拠を結びつける証拠が何ら提出されていないことからすれば、乙第2号証に係る本件商標が付されたポロシャツが実際に販売された商品であるかについて疑問を持たざるをえない。
また、仮に当該ポロシャツが実際に販売されているものであったとしても、乙第3号証に記載された「ポロシャツ」が、乙第2号証の「ポロシャツ」を指すか否かが不明である限り、平成13年8月22日に本件商標を使用したことの証明にはならない。また、そもそも、乙第3号証において被請求人が当該ポロシャツの販売先であると主張する、熊本県熊本市下通2−7−5マスダハイツ1Fに所在する、有限会社ムーヴメントは、インターネットの記載によれば、男性用カジュアルウエアの販売店であると推測されるが(甲第1号証の7ないし8)、それにもかかわらず、平成13年8月22日にたった4枚のポロシャツを被請求人から購入したのみであるというのは、不自然である。
よって、答弁書における被請求人の主張をもってしても、なお、被請求人は、「継続して3年以上」の要件を満たしていることを立証していない。
(イ)また、当方のインターネットによる調査によれば、上記のとおり、乙第3号証において被請求人が当該ポロシャツの販売先であると主張する、有限会社ムーヴメントは、男性用カジュアルウエアの店であるということは推測されるものの(甲第1号証の7ないし8)、本件商標を付した当該ポロシャツが販売されたという事実を示す記載は何ら発見しなかった(甲第1号証)。 なお、甲第1号証中、甲第1号証の1ないし3は、インターネットによる検索結果、甲第1号証の4ないし8は、当該検索結果に表示されたアドレスに該当するホームページの写し、甲第1号証の9は、甲第1号証の1の記載より、有限会社ムーヴメントのホームページ・アドレスであると推測されるものにアクセスした結果である。
さらに、同様の調査において、被請求人たるサクラインターナショナル株式会社が、Tシャツ等を販売しているとの記載は発見したものの(甲第2号証、甲第2号証の1は、インターネットによる検索結果、甲第2号証の2ないし13は、当該検索結果に表示されたアドレス中被服等関連に関するホームページの写しである。)、本件商標を付した当該ポロシャツを販売したとの事実を示す記載は何ら発見しなかった(甲第2号証、甲第3号証)。
現在、Tシャツ、ポロシャツ等のカジュアルウエアはインターネットを通した販売が一般的な販売手段の一つとなっている。また、これらのカジュアルウエア商品においては、消費者の間において、インターネットによるいわゆる口コミ情報が重視されるため、仮に、店頭販売のみの場合であったとしても、販売されていれば、その情報というのはインターネットにおいて話題に上るのが普通である。実際、被請求人の販売に係る本件商標以外の標章に係るTシャツについてはいくつかの記載を発見した(甲第2号証の2、5、8、13)。
したがって、被請求人の販売に係る商品のうち、本件商標を付した当該ポロシャツの販売の記載のみが、ホームページ上見当たらないというのは、不自然である。
(ウ)以上より、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者等のいずれかがその請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていることを証明していないのであるから、商標法第50条第2項の要件を満たさず、その指定商品に係る商標登録の取消しを免れることはできない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
(1)本件商標の使用の一事例を以下のとおり示す。
乙第2号証は、本件商標を使用したポロシャツの写真であり、本件商標である「Good Wear」を表示した布ラベルが当該ポロシャツの襟部付近に縫着されている。
乙第3号証は、商標権者である被請求人が熊本県熊本市下通2−7−5に所在する取引先の有限会社ムーヴメントからの発注に基づき2001年(平成13年)8月22日付けで発送した乙第2号証に係るポロシャツの納品書(控)である。
(2)上記のとおり、本件商標はポロシャツについて、平成13年8月頃、既に使用されていたものであり、不使用を理由に取り消されるべき理由は何ら存在しない。
以上のように、本件商標は、本件審判の予告登録前3年以内において、その指定商品について適式に使用されていたものであるから、本件審判の請求は成り立たないとの審決を求めるものである。
本件審判において被請求人より提出された乙第2号証及び乙第3号証についてみるに、乙第2号証は、ポロシャツを折り畳んだ状態の商品写真とその襟部分を拡大した写真と認められるものであり、それによれば、「ポロシャツ」の襟の根元部分には本件商標と同一と認められる商標が表示された布製のタグが縫い付けられていることが認められる。
また、乙第3号証は、被請求人より発行された取引先の有限会社ムーヴメントに宛てた納品書(控)と認められるものであり、この取引書類は、2001年8月22日に発行され、その品番・品名欄の上段には品番と認め得る「GW−005」の符号が小さく表示され、その下に乙第2号証のポロシャツを納品したことを裏付ける「G GOOD WEAR ポロシャツ」の文字が大きく表示され、他に、数量、単価、金額等の欄があり、それぞれに数字が記入されていることが認められる。そして、この納品書の右上には書類No.が印字されてあり、被請求人(会社)の商号の下部には郵便番号、住所及び電話番号等が表示され、社印が押印されていることが認められる。
しかして、この納品書は、その日付から、本件審判請求の登録(平成14年7月3日)前3年以内に商品「ポロシャツ」の取引が実際に行われたことを証明するものと認め得るものである。
なお、請求人は弁駁書において、乙第2号証と乙第3号証との関係が不明であるとか、請求人のインターネットによる調査によれば、被請求人からその取引先である有限会社ムーヴメントがポロシャツを購入し、販売したとの事実を発見することはできなかった旨を主張し、甲第1号証の1ないし9、甲第2号証の1ないし13及び甲第3号証の1ないし3を提出している。
しかし、本件審判の請求は、被請求人より提出された乙第2号証及び乙第3号証によって、上記のとおり認定できるものであるから、請求人の上記主張は採用することができない。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定商品に含まれる「ポロシャツ」について、被請求人(商標権者)により使用されていたものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。