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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「ITの多義性と識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−16956(T2001−16956/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2001−16956(T2001−16956/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
ITの多義性と識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2001−16956(T2001−16956/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「ITの多義性と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「学ぶ IT!」、「マナブ イット」及び「マナブ アイティ」の文字を三段に横書きしてなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー」を指定商品として、平成12年4月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、勉強するの意を有する『学ぶ』の文字に、コンピュータやデータ通信に関する技術を総称的に表す語である『information technology』の略語として用いられている『IT』の文字とを『学ぶ IT!』『マナブ イット』『マナブ アイティ』と三段に書してなるが、これは情報技術を勉強する程度の意を認識させるものであるから、これを本願の指定商品中『電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,ダウンロード可能な電子出版物』に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は「学ぶ IT!」、「マナブ イット」及び「マナブ アイティ」の文字よりなるところ、その構成中の「IT」の欧文字は、「イット」と発音する英語の代名詞として親しまれているほか、近年においては、「アイティ」の発音をもって「Information Technology」(情報技術)の略語としても親しまれているところであるが、「Information Technology」(情報技術)の略語としての「IT」の欧文字を「イット」と発音するような事情を見出すことはできない。

そうすると、本願商標の上段部の「学ぶ IT!」の文字については、下段部の「マナブ アイティ」の文字に倣って称呼するときは、「IT」を「Information Technology」(情報技術)の略語として捉え、原審説示の「情報技術を勉強する」程度の意味合いのものとして理解し得るとしても、中段部の「マナブ イット」の文字に倣って称呼するときは、「IT」を英語の代名詞として捉えるのが自然であり、それよりは「それを学ぶ」程度の意味合いを連想するか、または一種の造語として認識するというのが相当であって、原審が説示するような「情報技術を勉強する」程度の意味合いが認識されるということはできない。

してみれば、本願商標は、その構成中の「IT」、「イット」及び「アイティ」の各文字を全て「Information Technology」(情報技術)の略語ということはできないというべきであり、その全体としても「情報技術を勉強する」程度の意味合いを認識させるにとどまるものということはできないのであるから、これを、その指定商品のいずれに使用しても、その商品の品質を表示する標章のみからなるものとはいうことができない。

また、仮に、取引者、需要者が下段部の文字の読みに着目して本願商標より「情報技術を勉強する」との意味合いを認識する場合があるとしても、それによって、特定の商品の具体的品質までが認識されるとはいうことができないし、まして、原審が説示するような「電子計算機用プログラムを記憶させた記録媒体,ダウンロード可能な電子計算機用プログラム,ダウンロード可能な電子出版物」を指称するものとして認識されるというべき理由もないから、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるということもできない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号のいずれにも該当するということはできないから、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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