結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2001−17016(T2001−17016/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「eASIC」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第9類及び第42類の願書に記載したとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年3月7日に登録出願、その後、平成13年4月12日付けをもって手続補正書の提出があり、その指定商品及び指定役務が第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウェイトベルト,ウェットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム,録画済みCD−ROM」及び第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機・自動車その他用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサージ及び指圧,きゅう,柔道整復,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編み機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,鉱山機械器具の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,芝刈機の貸与,火災報知機の貸与,消火器の貸与,タオルの貸与,暖冷房装置の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,凸版印刷機の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,布団の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与,コンピュータデータベースへのアクセスタイムの賃貸,オンラインによる情報処理,科学技術に関する情報の提供,知的財産権に関する情報の提供,新聞・雑誌に記載された記事に関する情報の提供,電子計算機及び電子計算機用プログラムの遠隔監視」に補正されたものである。
原査定は、要旨次のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、機械器具を扱う業界において商品の形式、規格をあらわす記号・符号として一般的に使用されている「e」の文字と特定の機器用に開発、販売する特定用途向け集積回路の略称として用いられている「ASIC」の文字を書してなるにすぎないから、これを、その指定商品中、第9類の「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」に使用しても、取引者、需要者は「eの商品記号・符号を付した特定用途向け集積回路を用いた商品」として認識するに止まり、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)本願商標は、登録第1576086号商標(以下「引用商標A」という。)、登録第3113086号商標(以下「引用商標B」という。)、登録第4344210号商標(以下「引用商標C」という。)、登録第4349288号商標(以下「引用商標D」という。)、登録第4349289号商標(以下「引用商標E」という。)及び商標登録願2000−2392号商標(以下「引用商標F」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品又は役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する(なお、引用商標中、商標登録出願中のものについては、その商標登録出願に係る商標が登録されたときに、商標法第4条第1項第11号に該当することになる。)。
なお、本願の拒絶の理由に引用した上記商標のうち、引用商標Aは、「ASIC」及び「アシック」の文字を二段に横書きしてなり、昭和54年8月17日に登録出願、第7類の商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和58年3月28日に設定登録、その後、平成15年7月2日に指定商品を第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,区画表示帯,土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板」に書き換える指定商品の書換登録があり、現に有効に存続しているものである。
同じく、引用商標Bは、「株式会社 アシック」の文字を横書きしてなり、平成4年9月28日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機等を用いて行う情報処理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テ―プその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として平成8年1月31日に設定登録されたものである。
同じく、引用商標Cは、「ASIC」及び「アシック」の文字を二段に横書きしてなり、平成11年2月10日に登録出願、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」を指定商品として平成11年12月17日に設定登録されたものである。
同じく、引用商標Dは、「ASIC」及び「アシック」の文字を二段に横書きしてなり、平成11年2月10日に登録出願、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製いすカバー,織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,シャワーカーテン,テーブル掛け,どん帳,織物製トイレットシートカバー,遺体覆い,経かたびら,黒白幕,紅白幕,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」を指定商品として平成12年1月7日に設定登録されたものである。
同じく、引用商標Eは、「ASIC」及び「アシック」の文字を二段に横書きしてなり、平成11年2月10日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として平成12年1月7日に設定登録されたものである。
同じく、引用商標Fは、「エーシック」及び「A−SiC」の文字を二段に横書きしてなり、第6類「太陽電池で形成された金属製の瓦,太陽電池で形成された金属製の屋根材その他建築用又は構築用の金属製専用材料」、第9類「太陽電池その他電池,充電器用発電機その他発電機」及び第19類「太陽電池で形成された瓦(金属製のものを除く。),太陽電池で形成された屋根材(金属製のものを除く。),プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料」を指定商品として、平成12年1月18日に登録出願されたものである。
(1)最初に、商標法第3条第1項第6号に係る拒絶の理由について検討する。
本願商標は、「eASIC」の文字よりなるところ、外観上、僅か5文字という簡潔な文字構成でまとまりよく一体的に表示してなるものであり、その全体より生ずる「イーアシック」又は「イーエーシック」の称呼も、決して冗長というものでもなく、淀みなく一連に称呼し得るものである。
そして、原査定の拒絶の理由では、本願商標の語頭の「e」の文字を商品の形式、規格をあらわす記号・符号として一般的に使用されていると説示するが、本願商標においては、欧文字である構成各文字を同じ大きさ、同じ間隔をもって表してなるところ、たとえ、該「e」の文字が欧文字の一文字であるとしても、間にハイフンや間隔などを置くことなく、やはり欧文字である他の文字を続けて「eASIC」と表示してなるのであって、このような態様による表示方法までを含めて商品の形式、規格をあらわす記号・符号を表示するものとして一般的又は類型的に使用されているというべき事情は見出し得ない。
そうすると、本願商標は、取引者、需要者をして、その構成中の「e」の文字を商品の形式、規格をあらわす記号・符号として直ちに認識するとはいうことができないのであり、一方で、上記のように外観及び称呼が簡潔で一体的である点をも踏まえれば、殊更に、「e」と「ASIC」の文字に分離して観察し、全体より「eの商品記号・符号を付した特定用途向け集積回路」の意味合いを認識するというよりも、むしろ、全体を一体不可分のものと捉え、その全体をもって一種の造語を表すものとして認識するというのが自然といえるものである。
してみれば、本願商標は、その指定商品中、原審説示の「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」に使用しても、「eの商品記号・符号を付した特定用途向け集積回路を用いた商品」を認識させるということはできない。
また、他に、本願商標を何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標としなければならない理由も見出し得ない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するということはできない。
(2)次に、商標法第4条第1項第11号に係る拒絶の理由について検討する。
本願商標は、上記(1)のとおり、全体を一体不可分のものと捉え、その全体をもって一種の造語を表すものというを相当とするものであるから、その称呼についても、その全体に相応した「イーアシック」又は「イーエーシック」の称呼のみが生ずるものといえる。
一方、引用商標は、そのうちの引用商標Fに関しては、既にその登録出願について拒絶をすべき旨の査定が確定しているから、引用商標Fをもって本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
そこで、引用商標Fを除いた引用商標をみるに、引用商標A及び引用商標CないしEは、いずれも、「ASIC」及び「アシック」の文字よりなるところ、その構成中の「アシック」の片仮名文字の部分が「ASIC」の欧文字部分の表音であることから、その構成文字に相応して「アシック」の称呼が生ずるものである。
また、引用商標Bは、「株式会社 アシック」の文字よりなるところ、その構成中の前半部の「株式会社」の文字が会社の種類を表すもので何ら自他役務の識別標識として機能し得ない部分であり、その要部が後半部の「アシック」の文字部分にあるといえるから、一連の「カブシキカイシャアシック」の称呼のほかに、該「アシック」の文字部分に相応して「アシック」の称呼を生ずるものである。
そして、本願商標と引用商標の称呼を比較するに、本願商標の「アイアシック」の称呼と引用商標AないしEの「アシック」の称呼には、称呼において重要な語頭に「アイ」の音の有無という明確な差異があり、また、本願商標の「アイエーシック」の称呼と引用商標AないしEの「アシック」の称呼も明らかに相違するものである。加えて、本願商標の「アイアシック」及び「アイエーシック」の称呼と引用商標Bの「カブシキカイシャアシック」の称呼も相違すること明らかである。そうすると、両商標は、それぞれを一連に称呼しても、相紛れるおそれがあるということはできない。
さらに、外観及び観念をみても、両商標を類似するとしなければならない理由を見出すことはできない。
してみれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれにおいても類似するということはできないものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
(3)以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号にも、また、第4条第1項第11号にも該当しないものであるから、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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