1 本件商標
本件登録第4416325号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年5月24日に登録出願され、「鈴あられ」の文字を横書きしてなり、、第30類「あられ」を指定商品として、平成12年9月14日に設定登録されたものである。
2 引用商標
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4325976号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおり「鈴焼」の文字を縦書きしてなり、平成10年4月2日に登録出願、第30類「焼菓子」を指定商品として、平成11年10月15日に設定登録されたものである。同じく、登録第4325977号商標(以下「引用商標2」という。)は、「鈴やき」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、平成10年4月2日に登録出願、第30類「焼菓子」を指定商品として、平成11年10月15日に設定登録されたものである。同じく、登録第4325978号商標(以下「引用商標3」という。)は、「すず焼」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、平成10年4月2日に登録出願、第30類「焼菓子」を指定商品として、平成11年10月15日に設定登録されたものである。同じく、登録第4325979号商標(以下「引用商標4」という。)は、「すずやき」の文字(標準文字による)を横書きしてなり、平成10年4月2日に登録出願、第30類「焼菓子」を指定商品として、平成11年10月15日に設定登録されたものである。
3 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、また、被請求人の答弁に対して弁駁をし、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第19号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)請求の利益について
請求人は、商標登録出願(平成11年商標登録願第102904号及び平成11年商標登録願第102905号)に対し拒絶査定を受けたので、拒絶査定に対する審判(不服2000−19951及び不服2000−19952)を請求したところ、拒絶理由通知書(甲第2号証の1、甲第2号証の2)において 本件商標を引用されたので、本件審判請求をするについて利害関係を有する。
(2)無効理由について
本件商標は、請求人の所有する引用商標1ないし4(以下、併せて「引用各商標」という場合がある。)に類似し、指定商品も類似するものである。したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第46条第1項の規定によりその登録は無効とされるべきものである。
4 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を述べた。
5 当審の判断
本件商標は、上記のとおり「鈴あられ」の文字よりなり、これより「スズアラレ」の称呼を生じ、また、その指定商品である「あられ」との関係において、その「鈴」の文字部分が商標の要部として認識され得るから、単なる「鈴」の観念、「スズ」の称呼をも生ずるものと認められる。
これに対して、引用商標1は、別掲に示すとおり「鈴焼」の文字を縦書きしてなるところ、その「鈴」及び「焼」の文字は書体に統一性があり、文字の大きさも同じといえるものであって、まとまりよく表されているところから、その「鈴焼」の文字全体が、視覚上、一体一連のものとして自然に看取されるものと認められる。そして、このように看取される引用商標1は、その指定商品である「焼菓子」に使用した場合、需要者が、その「焼」の文字部分より「焼菓子」を想起することがあるとしても、さらに進んでこれを「鈴」と「焼」の文字部分に分離して認識をすることがあるものとは認め難い。
そうすると、引用商標1を構成する「鈴焼」の文字は、一体不可分の一種の造語というのが相当である。
同様の理由により、引用商標2、3及び4を構成する、「鈴やき」、「すず焼き」及び「すずやき」の各文字も、それぞれ一体不可分の一種の造語というのが相当である。
そして、引用各商標は、その構成文字に相応して、いずれも「スズヤキ」とのみ称呼されるものと認められる。
そうしてみると、本件商標と引用各商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれからしても、紛らわしいところのないものであって、非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。