Trademark Appeal Case
ヘアキープの識別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−20596(T2000−20596/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ヘアキープ」の片仮名文字(標準文字)よりなり、以下の商品を指定商品として、平成11年9月1日に登録出願されたものである。
<指定商品>
第3類「育毛料,その他の化粧品,かつら装着用接着剤,かつら用剥離剤,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,石けん類,義毛用帯電防止剤,香料類」
第5類「育毛剤,その他の薬剤」
第9類「電気式ヘアスチーマー,電気式ヘアカーラー,電気アイロン,理化学機械器具,測定機械器具 ,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,写真機械器具,映画機械器具,工学機械器具(この指定商品は「光学機械器具」の誤記と解される。),電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,映写フィルム,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」
第10類「家庭用電気マッサージ器,医療用機械器具」
第11類「頭髪用加湿器,家庭用低周波美顔器,その他の家庭用電熱用品類,美容院又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),育毛用機械器具」
第26類「かつら用接着テープ,増毛用毛髪,ヘアピン,その他の頭飾品,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。),テープ,リボン,面ファスナー」
2 原査定の拒絶理由
本願商標は、「ヘアキープ」の文字を書してなるものであり、その構成中の「ヘア」は「毛、髪」を意味する英語「Hair」に通じ、「キープ」の文字は「保護する、維持する」という意味の英語「Keep」に通じ、それらを表音で表わしたものであるから、これより「毛や髪を保護し、維持する。」ことを表わしているものとみるのが相当であり、これを本願指定商品に使用しても、取引者・需要者は「毛や髪を保護し、維持するために用いられる商品など」といった程度に理解・認識するにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎず、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を有しないものと認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、前項1で述べたとおり、「ヘアキープ」の片仮名文字(標準文字)よりなるところ、前半部の「ヘア」の文字は英語の「hair」を語源とし「髪の毛、頭髪」を意味するものであり、後半部の「キープ」の文字は英語の「keep」を語源とし「保つ、保持する」等を意味する外来語としてそれぞれ親しまれていることから、この商標全体として、「頭髪を保つ、保持する」の如き意味を容易に理解させるものであり、格別別異の意味を理解させるものとは認められない。
ところで、「ヘア」及び「キープ」の語について、インターネット情報によると、例えば、
(1)「RIBIC Cosmetics」(RIBICのホームページ)における「ヘアケア商品」として頭髪用のシャンプー、コンディショナーについて紹介する記事によると、「ATOLIO」、「Hair Keep Catalog」のタイトルの下、「グローイングシャンプー」「ナチュラルシャンプー」「プロテクトコンディショナー」「スキャルプコントロール」の4種類の商品を紹介し、その「グローイングシャンプー」について「天然メントールが爽快感と共にヘアキープします。」と、また「ナチュラルシャンプー」について「複合植物植物抽出エキスがフケ・カユミを抑え、頭皮を爽やかに保ちます。」等と説明(http://www.ribic.co.jp/ribic_cosmetics/hair_keep/keep.html)、
(2)理容室ヘアークロップ(愛知県尾張旭市所在)のホームページにおける「おすすめ化粧品」として、「当店で扱っている化粧品を紹介します。」と記載し、「ナカノスタイリングワックス」(ソフト、ハード、マットライトの3種類の整髪料)について「立たせたり、跳ねさしたりするのには「ハード」を使うと長時間キープできてお勧めです。」と説明(http://crop.boo.jp/cosmetics.htm)、
(3)「ケンコーコム」のウェブショップにおいて、「ストレートヘアキープ剤」のタイトルの下、各化粧品メーカのヘアクリーム、整髪用剤等24件が紹介されていて、その中の「フィクセット ストレートヘアウオーター」(発売元、ジュジュ化粧品)について「植物性プロテイン・くせ毛スムース成分・ストレートキープ成分配合、こまったくせ毛をストレートに。」と説明、また、「プロスタイル ストレートゼリー」(発売元、カネボウホームプロダクツ)について「広がる髪をすとんと落ち着かせてストレートヘアをキープします。」等と説明(http://www.kenko.com/product/seibun/sei_833040.html)、
(4)「ロングキープスタイリングウォーター」(ルシード)として、「固めず簡単整髪&スタイル記憶!」「持続力に優れた」「無香料スタイリングウォーター。」(3段表示)の見出しの下、「つくったスタイルを記憶し、長時間キープ。適度な整髪力を持った霧で、髪を固めず『軽やかで自然な手流れのあるスタイル』がつくれます。」等と説明(http://www.lucido-net.com/products/src/styling_07.html)、
(5)商品情報「Hair Styling」として、「UNO」整髪用の化粧品の一つである「スーパーハードムース」について「強力なセット力でスタイリングを一日中キープします。」等と、「ツヤツヤハードムース」について「湿気に強く、ヘアスタイルを一日中キープします。」等と、そして「スーパーハードスプレー」について「スタイリングを強力に固定し、一日中キープします。」等と、また「ラフスタイルスプレー」について「ワックスなどでキメたヘアを固めずキープ」、「毛先の遊びも長時間キープ。」等とそれぞれ説明(http://www.shiseido.co.jp/uno/html/uno00005.htm)、
(6)「ルシード エル ヘアメイクガム」(マンダム)について「タイトなスタイルも動きのあるスタイルも思いのままキメたスタイルを固めずキープするファイバータイプの『ヘアメイクガム』」等と説明(http://www.mandom.co.jp/digest/2002/src/02011817_03.html)、がそれぞれされている。
それらの情報によると、化粧品や美容院・理髪店等の業界においては、「ヘア」の語と共に「キープ」の語が用いられたときは、頭髪を整えた状態をそのまま保ち、保持する(キープ)意味合いで用いられていることがうかがえる。
そうしてみると、「ヘアキープ」の文字からなる本願商標は、シャンプー、化粧品を取り扱う業界、その他頭髪を整え又はヘアケアに関係する商品、例えば、ヘアスチーマー、ヘアカーラー、かつら用接着剤、ヘアピン等を取り扱う業界においては、「整え手入れした頭髪をその状態を保持する(キープ)こと」を意味するものとして理解されるものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標を指定商品中「整えた頭髪(かつらを含む。)をそのまま保持する効果のある頭髪用化粧品、シャンプー、かつら装着用接着剤、電気式ヘアスチーマー、電気式ヘアカーラー、かつら用接着テープ、ヘアピン、ヘアーカーラー(電気式のものを除く。)」について使用するときは、取引者・需要者をして、その商品の効能、品質を表しているものと理解、認識させるものであって、その商標のみによっては、自他商品を識別する標識として機能し得ないものと認められ、かつそれらの商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号に該当するとした、原査定を覆すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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