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Trademark Appeal Case

直巻DCの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−2491(T2001−2491/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「直巻DC」と「じかまきDC」の文字を二段に横書きしてなり、第7類「風水力機械器具」及び第11類「ボイラー,冷凍機械器具,暖冷房装置,家庭用電熱用品類」を指定商品として、平成11年12月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『直巻DC』及び『じかまきDC』と2段に書してなるところ、指定商品との関係からは、その構成中『直巻』及び『じかまき』からは、コイルを直巻にして長寿命化、高効率化したモータを利用した商品が開発・販売されている事実があることにより『直巻モータ』を想起させ、また『DC』からは、直流(direct current)を直観させるものであり、全体として、『直流電力で駆動する直巻モータを使用した商品』ほどの意を想起させるに止まるものであるから、これを指定商品について使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」と認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成上記のとおり「直巻DC」の文字と、その下段に該文字の読みに相当する「じかまきDC」の文字を併記してなるものである。

ところで、図解機械用語辞典第3版(日刊工業新聞社 1993年11月30日発行)の「直流電動機」の項目には、その英語訳として「direct current motor、DCmotor」が記され、種類として直巻電動機、分巻電動機、複巻電動機がある旨記載されていること及び出願人(請求人)が提出した意見書、請求書に付された資料等より判断すれば、少なくとも電動機に関していえば「DC」の文字(語)は「直流」の意に通じ電流の種類を、「直巻」の文字(語)は界磁巻線と電機子巻線のつなぎ方の種類を表し、共に電動機の方式、品質を表示する語であることが解る。

このことは、「直巻」及び「DC」又は「直流」の文字をキーワードとして、インターネットのホームページ検索をしてみれば、直流電力で駆動する直巻電動機についての検索結果が多数得られ、該電動機が「直流直巻電動機」、「直流直巻モーター」、「直巻直流機」、「DC直巻きモータ」、「DC直巻方式」等と称されている事実からも確認できる。

そうすると、電動機を取り扱う業界においてみれば、本願商標中の「直巻DC」の文字からは「直流電力で駆動する直巻電動機」の意味を容易に想起せしめるものと認める。

次に、本願指定商品をも含め、機械関連の商品を取り扱う業界では、自社製品を販売する場合、従来品又は同業他社の製品との機構、駆動方式の違いをあげ、それによる省電力、高効率等の商品の優位性を訴求点として宣伝することは普通に行われているところである。

してみると、本願指定商品中には、例えばポンプ、送風機、扇風機、ルームクーラー等、電動機を有し、該電動機の性能が製品の性能にも直接影響するとみられる商品が多数含まれていることからすれば、「直巻DC」と、その読みを表したと認められる「じかまきDC」の文字よりなる本願商標をその指定商品中の、電動機を有する商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、これより、全体として「直流電力で駆動する直巻電動機」を想起し、該商品の動力方式・品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識とは認識し得ないというのが相当であって、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

なお、請求人は「DC」なる略語には、多種の意味合いを有し、専門的な「直流」よりも、むしろファッション業界等著名となった「DCブランド」や、クレジット業界で著名な「Diamond Credit」「Diner’s Club」の略語を想起するのが自然である旨、さらに電動機の分野で「直巻」とした場合「ちょくまき」と読むのが正しく、これを「じかまき」に特定した本願商標は、請求人のみが使用している造語商標であり、自他商品の識別標識としての機能を有すると主張するが、「DC」の略語に多数の語意が存在することは否定するものではないが、本願指定商品中、電動機を有する商品との関係においては、該略語より「直流」の意味を想起するのが自然なものと認められること上記のとおりであり、また、「直巻」の文字の正式な読みが「ちょくまき」であるとしても、「じかまき」の読みはさして特異な読みとはいい得ず、むしろ普通に読みがちなものであって、該読みの違いが上記判断に影響を及ぼすものとは認められないから、これらの主張は採用の限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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