Trademark Appeal Case
商標の要部抽出と類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−20469(T2000−20469/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類「 コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷」を指定商品として、平成9年7月16日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第431531号商標(以下、「引用1商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和27年7月25日登録出願、第47類「穀類、澱粉、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和28年9月21日に設定登録され、その後3回にわたり存続期間の更新登録がされているものである。
同じく、登録第492766号商標(以下、「引用2商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和30年11月18日登録出願、第41類「醤油、『ソース』及び酢の類」を指定商品として、昭和31年12月7日に設定登録され、その後3回にわたり存続期間の更新登録がされているものである。
同じく、登録第1379009号商標(以下、「引用3商標」という。)は、「ヘルメス」の文字を書してなり、昭和37年6月14日登録出願、第33類「穀物、豆、粉類、種子類」を指定商品として昭和54年5月31日に設定登録され、その後2回にわたり存続期間の更新登録がされているものである。
同じく、登録第2481112号商標(以下、「引用4商標」という。)は、「HERMES」の文字よりなり、昭和58年10月18日登録出願、第31類「人工甘味料」を指定商品として、同4年11月30日に設定登録されているものである。
同じく、登録第2665015号商標(以下、「引用5商標」という。)は、「Hermes」の文字及び「ヘルメス」の文字を上下二段に書してなり、平成3年8月28日登録出願、第29類「茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、同6年5月31日に設定登録されているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標はその構成前記のとおり、フランス語で定冠詞の「LE」,「コーヒー,喫茶店,カフェ」等の意味のフランス語「CAFE」(「E」にはアクサン記号が付されている。)及び、「ヘルメス,ヘルメス像」等の意味のフランス語「HERMES」(「E」にはアクサン記号が付されている。)とを結合し、「LE CAFE HERMES」の文字よりなるところ、全体として「ヘルメス喫茶店」程度の意味合いを生ずるとしても、これが一体として熟語ないしは固有の商標として常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情は見出せない一方、その構成中後半部分にあって強く印象づけられ、識別標識として顕著な部分というべき「HERMES」(同前)の文字部分をもって取引に資される場合も少なくないとみるのが相当である。そうすると、本願商標からは「HERMES」(同前)の文字部分に相応して「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念を生ずるものと認められる。
他方、引用1商標は、別掲のとおり、ありふれた長方形内に雲の上に王冠をかぶった男性の図形とその上段に「HERMES」の文字を配した構成よりなるところ、図形部分と文字部分は視覚上分離して認識されるばかりでなく、これらを常に一体としてとらえなければならない特段の事情も認め得ないことから、文字部分と図形部分はそれぞれ独立して把握されることも少なくない。
そうすると、引用1商標からは、「HERMES」の文字部分に相応して「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び図形部分とも相まって「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念を生ずるものと認められる。
同じく、引用2商標は、別掲のとおり、「ヘルメス」の文字及び「HERMES」の文字を縦に2列に書してなり、「HERMES」の文字部分より「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念が生ずること明らかである。
同じく、引用3商標は「ヘルメス」の文字を書してなり、この文字に相応して、「ヘルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念が生ずること明らかである。
同じく、引用4商標は、「HERMES」の文字を書してなり、この文字から「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念が生ずるものである。
同じく、引用5商標は「Hermes」の文字及び「ヘルメス」の文字を二段に書してなり、これらの文字に相応して、「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念が生ずること明らかである。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観において相違するとしても、「ヘルメス」「エルメス」の称呼及び「(ギリシャ神話の神)ヘルメス」の観念を共通にする類似の商標と認められる。
また、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものと認められる。
(2)なお、請求人(出願人)は、審判請求理由において、引用商標の譲渡交渉などを理由に審理の猶予を求めているが、原審における交渉開始より相当期間が経過した現在に至るも、その進展がないことは、当審においてした平成14年10月18日付審尋書に対する平成15年3月6日付回答書において、もう暫くの間審理の猶予を求める旨述べているのみで、未だ、何らの具体的な応答もされず、かつ、引用商標の当該商標登録原簿をみても権利移動に関する登録事項の記録はないところから明らかといわざるを得ないものである。また、今後の不確定要因を理由にこれ以上本件の審理を遅滞させるべき理由はないものと認められるから、上記のとおり判断するのが相当である。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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