結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2002−35448(T2002−35448/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4350780号商標(以下「本件商標」という。)は、「えびフライ大将」の文字を横書きしてなり、平成10年11月5日登録出願、第29類「えびフライ」を指定商品として、同12年1月14日に設定登録されたものである。
請求人が本件審判の無効の理由に引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第2112966号商標(以下「引用商標A」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和61年6月10日登録出願、第32類「海老、海老を主材とする加工水産物」を指定商品として、平成元年2月21日に設定登録され、その後、同10年10月20日に商標権存続期間の更新登録がされているものである。
(2)登録第2470260号商標(以下「引用商標B」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成元年10月26日登録出願、第32類「海老、海老を主材とする加工水産物」を指定商品として、同4年10月30日に設定登録され、その後、同14年8月27日に商標権存続期間の更新登録がされているものである。
(1)請求人は、「本件商標の登録を無効にする。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
本件商標は、請求人の引用商標A及びBと類似する商標であって、その指定商品も同一又は類似であるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
本件商標と、引用商標A及びBは、ともに「海老(フライ)大将」の観念を包含し、かつ、「エビ(フライ)タイショウ」の称呼を生ずる。
また、両商標は、その文字構成上において「えび」と「海老」の差異が認められるものの、その差異は取引の実際において同一視される範囲の微差にすぎない。
さらに、本件商標は、擬人化し易い「えび(魚介類)」の文字と、それに密接して合致した人格的表記の「大将」の結合である「えび大将」の文字の間に、「フライ」という料理方法を表示した文字を付け加えただけにすぎないから、「えび」と「大将」の関連構成のみが強く印象に残るものである。
したがって、本件商標と引用商標A及びBとは類似するといわざるを得ない。
そして、本件商標の指定商品「えびフライ」は、引用商標A及びBの指定商品「海老を主材とする加工水産物」に含まれることが明らかであり、両商標の指定商品は、同一又は類似するものである。
(2)請求人は、上記(1)の商標類似と判断した根拠証拠(甲第8号証ないし甲第10号証)を提出する。
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第46条の規定により無効とされるべきである。
被請求人は、上記3の請求人の主張に対し、何ら答弁するところがない。
(1)外観について
本件商標は、「えびフライ大将」の文字を横書きしてなるのに対し、引用商標Aは、別掲(1)のとおり「海老大将」の文字を縦書きしてなり、また、引用商標Bは、別掲(2)のとおり、図形、「海老大将」の文字及び色彩(金色及び朱色)との組み合わせよりなるものであるから、本件商標と引用各商標とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。
(2)称呼について
本件商標は、「えびフライ大将」の文字に相応して「エビフライタイショウ」の称呼を生ずるのに対し、引用各商標は、共に、その構成中「海老大将」の文字に相応して「エビタイショウ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「エビフライタイショウ」の称呼と引用各商標より生ずる「エビタイショウ」の称呼を比較すると、両称呼は、「フライ」の音の有無の差異を有するものであって、この差異が称呼全体に及ぼす影響は大であり、互いに聞き誤るおそれはないものである。
(3)観念について
両商標は、共に「全軍または一軍を指揮統率する者、一群の首長」を意味する「大将」の文字を有するところ、本件商標は、「えびフライ大将」の文字より「えびフライの大将」の観念が生ずるのに対し、引用各商標は、構成中の「海老大将」の文字より「海老の大将」の観念が生ずるものである。
そして、上記観念中の「えびフライ」と「海老」とを比較してみても、共に食材としての「海老」に通ずるとはいえ、前者は、その調理方法の一つであり、後者は、食材そのものであるという点において明確な差異を有するというべきであるから、本件商標から生ずる「えびフライの大将」の観念と引用各商標から生ずる「海老の大将」の観念とは、相紛れるおそれはないものというのが相当である。
(4)上記(1)ないし(3)のとおり、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。
なお、請求人は、件外商標登録出願(商願2001−91160号)の拒絶事例を挙げているが、その引用商標中には、当該出願商標と称呼を同一にするものが含まれており、本件とは事案を異にするものである。
(5)むすび
以上によれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項第1号により、その登録を無効とすべきものではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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