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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−14696(T2001−14696/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成12年8月1日に登録出願されたものであるが、指定商品については、同13年11月19日付け手続補正書をもって「日本酒」と補正されたものである。

2 原査定の理由

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2104855号商標(以下「引用商標」という。)は、「盗み酒」の文字を横書きしてなり、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、昭和61年4月21日登録出願、平成1年1月23日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「杜氏の」の文字を縦書きし、その左にほぼ1文字分下げ「盗み酒」の文字を縦書きしてなり、これらの文字の上部に小さく「とうじのぬすみざけ」の文字を横書きしてなるものであるところ、該平仮名表記は、その下部に書された「杜氏の」、「盗み酒」の読みを表したものと理解されるものである。

ところで、「杜氏」は、「酒造家で酒を醸造する長。また、酒つくりの職人。」(広辞苑 第5版)であって、酒造りに関しては、いわば専門家であるということができるから、本願商標中の「杜氏の」及び「盗み酒」からは、全体として「酒造りの専門家である杜氏でさえ、盗み飲みしたくなるようなうまい酒」なる意味合いを暗示させるというのが相当である。

そうすると、本願商標中の「杜氏の」及び「盗み酒」の各文字部分は、観念上密接な関係を有するものであって、加えて、上段に書された平仮名文字が「杜氏の」及び「盗み酒」の各文字部分の読みを表すものであることからすると、本願商標にあっては、構成全体の一体不可分性は強いというべきものであって、これを殊更「杜氏の」と「盗み酒」とに分離して観察しなければならない格別の理由は見当たらない。

してみれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「トウジノヌスミザケ」の称呼のみを生ずるものであって、「酒造りの専門家である杜氏でさえ、盗み飲みしたくなるようなうまい酒」の観念を生ずるものといわなければならない。

これに対して、引用商標は、「盗み酒」の文字を書してなるものであるから、これより「ヌスミザケ」の称呼を生ずるものであって、「盗んで飲む酒」の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、本願商標より生ずる「トウジノヌスミザケ」の称呼と引用商標より生ずる「ヌスミザケ」の称呼とは、前半部において「トウジノ」の音の有無の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、十分に聴別し得るものである。また、本願商標と引用商標は、前記したそれぞれの構成よりみて、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。さらに、両商標は、前記したそれぞれの観念よりみて、観念上相紛れるおそれはないものである。

したがって、本願商標と引用商標は、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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