1 本願商標
本願商標は、「ジュアール」、「原生種」、「ウコン」の各文字を三段に横書きしてなり、第31類「ウコン,ウコンを打錠成形して成る加工食品,ウコンを主原料とし粉状・粒状・液状に成形した加工食品」を指定商品として平成12年10月18日に登録出願されたものであり、指定商品については、平成15年11月25日付け手続補正書により、第29類「ウコンを主原料とし粉状・粒状・液状・錠剤状に成形した加工食品」及び第31類「ウコン」と補正されたものである。
2 拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『ジュアール』『原生種』『ウコン』」の文字を書してなるものあるが、その構成中の『ジュアール』の文字は、アフリカの奥地に成育する野草の名称として、『ウコン』の文字は生姜科の多年草の名称としてそれぞれ健康食品の分野で近年脚光を浴びているものであり、これら野草に関しては、『原生種』のものが貴重とされていることからすると、本願商標をその指定商品に使用しても、単に『ジュアールとウコンの原生種を用いた商品』の意、すなわち商品の品質を表示したものとして認識されるにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
請求人は、本願商標の構成中「ジュアール」の語は、「アフリカの奥地に成育する野草」の普通名称ではなく、自他商品の識別機能を有するものであると主張し、その証拠として甲第1号証ないし甲第41号証を提出した。
拒絶査定に提示されたインターネットのホームページを参照すれば、「ジュアール」の文字が健康食品の成分表の中に、例えば「ウコン」と同列に記載されている事実があり、「ウコン」と同様に普通名称として、恰も「ジュアール」という野草が存在し、原材料であるかの如く宣伝、広告されている。
しかしながら、上記のような記載が存在するのは、出願人が架空的に「ジュアールはアフリカ産の野草」である旨を創作し、本願商標を使用する商品の宣伝に用いたことから、あたかも「ジュアール」という名の野草が存在するかのように認識された結果である。実際には、「ジュアール」という名称の野草は存在しないものであり、「ジュアール」の文字が「茶」との関係では、出願人の商品との関係でのみ用いられているものである(甲第1号証ないし甲第40号証)。
そして、出願人のホームページにおいて、「ジュアール」の文字の由来、それが植物名としては「カメリアシネンシス」(つばき科の植物)が実際のものであることを掲載した(甲第41号証)。
4 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「ジュアール」、「原生種」、「ウコン」の文字を三段に横書きしてなるものであるところ、その構成文字中「原生」の語は「生じた時のままで進化又は変化しないこと。」、また「ウコン」の語は、「ショウガ科の多年草。」(いずれも、「広辞苑第5版」)の意味を有する語であるから、自他商品の識別力を有しない語であるのに対し、「ジュアール」の語については、原審が述べている意味を有する語であるとの事実は認められず、また、原審が述べるように商品の品質を表示するものとして、普通に使用されているという事実も見出せなかった。
してみると、「ジュアール」の語は、特定の語義を有しない造語よりなるものというのが相当であるから、本願商標にあっては、該「ジュアール」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当である。
そうとすると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質を表示するものではなく、また、商品の品質の誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当すると認定した原査定は妥当でなく、その理由をもって拒絶をすべきものとすることはできない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。