結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2001−31156(T2001−31156/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4198492号商標(以下「本件商標」という。)は、「T&C」の文字を横書きしてなり、第14類「貴金属製食器類,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製喫煙用具,時計」を指定商品として、平成9年2月25日登録出願、同10年10月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
請求人は、「本件商標は、その指定商品中『時計及びこれに類似する商品』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証を提出した。
1.請求の理由
本件商標は、過去3年以上にわたり請求に係る指定商品「時計」には使用されていない。したがって、本件商標の指定商品中の「時計及びこれに類似する商品」についての登録は、商標法第50条の規定により取消しを免れないものである。
2.答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証について
ア.乙第1号証から認められるのは、被請求人である吉川二郎氏個人が、株式会社東急ハンズ新宿店(以下「東急ハンズ」という。)に、添付写真の時計を10個作らせた、という事実にすぎない。商標法上、「登録商標を指定商品に使用している」と認められるためには、「業として商品を生産等するものが、商取引の対象足り得る物に商標を付す等の行為をしていること」を証明しなければならない(商標法第2条第1項第1号及び同第3項各号)。
したがって、単に「T&C」の文字を付した時計が10個存在することのみでは、「業として」商品を生産等するものが、その商品について商標を使用していることの証明にはならない。
イ.乙第1号証に添付された写真の時計が、商標法上の「商品」といえるかについてみるに、商標法上の「商品」とは、「商取引の目的たり得べき物、特に動産」をいう(甲第1号証)。しかしながら、以下の点から、当該時計は商標法上の「商品」とはいえないものである。すなわち、(a)被請求人が腕時計10個の製作依頼した東急ハンズは、そのホームページによれば「住まいと住生活、手作り関連の製品、道具、工具、素材、部品の総合専門小売業」をメイン事業としており、「各種オーダーサービス」も行っているようではあるが(甲第2号証)、それは需要者個人の要求に応じて、個人の好みにあわせた商品のオーダーメードサービスを提供しているにすぎないものと考えられ、少なくとも、東急ハンズは、業として商品を生産等する個人・企業のために、その商品の製造を請け負う製造業者ではない。被請求人は、そのような企業である東急ハンズに、腕時計の製作を依頼しているのであり、このことは個人的な目的での使用を強く推認させるものである。(b)東急ハンズが製作した時計は、10個という極めて少ない個数であり、その後被請求人が追加して時計を製作させたという証拠はない。被請求人は、答弁書の中で「販売キャンペーン活動を日本国内主要都市にまたがって地道に行い、販売に結び付けている」旨述べているにもかかわらず、現に製作した時計が、わずか10個であるというのは不自然である。乙第2号証に添付のちらしによれば、時計は1個3万5千円程度のものであるから、本来ならば大量に生産・販売される商品であるにもかかわらず、時計を10個しか製作していないということは、販売目的というよりは、むしろ個人的な使用を目的として、1回のみ時計を製作させたと考える方が自然である。
(2)乙第2号証について
ア.乙第2号証からは、どのようなコンサート又はイベントにおいて、添付のちらしが配布されたのか不明であるが、乙第2号証の証明者が「日本コンサートフラメンコギター振興会」(以下「フラメンコギター振興会」という。)の会長であることに鑑みると、コンサートフラメンコギターの演奏会、又はこれに関連するイベントで当該ちらしが配布されたと考えるのが妥当であろう。しかしながら、「時計」と何ら関係のないギターのコンサートやイベントで、このようなちらしを配布するというのは、一般的に考えて不自然である。
イ.当該ちらしには、時計の値段として「¥35,000より」、「カラー・デザインは一例です」の記述があるが、被請求人が作成した時計は、乙第1号証によれば、添付の写真と同一の時計のみであるから、価格・カラー・デザインのバリエーションが数種類あるという記述も、不自然と思われる。
ウ.乙第2号証の証明者が会長を務めるフラメンコギター振興会をインターネット検索すると、9件中、5件に、被請求人と同姓同名の「吉川二郎」の名前が現れている(甲第3号証)。加えて、乙第2号証に添付のちらし中の「ジロリート」について、インターネットで検索すると、「吉川二郎」の名前や、「日本コンサートフラメンコギター振興会」の名称が現れており、「(ギタリストである)吉川二郎さんの後援会である日本コンサートフラメンコギター振興会」の記述もある(甲第4号証)。これらの繋がりから推測すると、乙第2号証の証明者は、ギタリストである被請求人の後援会の会長ということになろう。一般的に、演奏家やスポーツ選手の後援会というものは、その本人を応援するためのものであるから、当該演奏家やスポーツ選手に極めて好意的な団体である。そのような後援会の会長が、乙第2号証の証明者であることを考慮すると、乙第2号証のみでは、添付のちらしが、そこに述べられている期間に配布されたことの証拠としての信憑性が十分とはいい難い。
エ.当該ちらしは、現実の商取引の実情からすると、そもそも「広告」としての機能を果たしていないものであり、よって、仮に当該ちらしが現に配布されていたとしても、そのことのみを以って「業として登録商標を使用している」とはいえない。
すなわち、当該ちらしには、被請求人の名前「吉川二郎」、「ジロリート」の名称及びその住所が記載されてはいるものの、その他の連絡先(電話番号、FAX番号、E−MAILアドレス等)や、当該時計を購入することができる店舗に関する情報(地図等)は一切記載されていない。したがって、需要者がどのようなカラー・デザイン・価格の時計があるのかを確認しようとしても、電話での問い合わせは不可能ということになる。しかも、被請求人は「販売キャンペーン活動を日本国内主要都市にまたがって地道に行い、販売に結び付けている」とし、当該ちらしを東京、静岡、群馬などのコンサートイベント会場において配布した旨主張しているところからすると、被請求人の住所から遠く離れた地域でちらしを受け取った需要者は、当該時計をどこでどのように購入することができるのか、あるいは当該時計についての問い合わせをどのように行うことができるのであろうか。上記のような問い合わせすら、被請求人の住所を頼りに郵便で行うしかないとするのは、現代の一般的な商取引事情に鑑みても、到底考えられないことであり、極めて不自然である。
オ.当該ちらしには「ご用命は、“時計・貴金属のジロリート”へ」の記載、及び被請求人の名前の上にも「ジロリート」の名称が記載されており、あたかも被請求人が「ジロリート」の名称の下で、時計等の販売等を行っているようにも見える。しかしながら、「ジロリート」とは、ギタリストである吉川二郎(被請求人)主催の、自身のホームページに掲載している月刊紙の名称(甲第5号証)、あるいは被請求人の後援会であるフラメンコギター振興会が発行する機関紙の名称と思われる(甲第4号証)。被請求人の上記ホームページには、「時計・貴金属のジロリート」なる記述は一切見当たらず、そのような名称の下で、被請求人が時計等を扱っているという記載も全く見当たらない。もちろん、被請求人が個人の名前で、時計等を業として扱っているという記載もない。
カ.よって、乙第2号証は、被請求人が本件商標を業として指定商品「時計」の広告に使用し、これを頒布したことを十分に証明するものではない。
(4)以上を総合して勘案すれば、被請求人の提出する各証拠によっては、被請求人により、本件商標が指定商品「時計」に業として使用されていることの証明はなされていない。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び審尋に対する回答を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。
1.被請求人は、2000(平成12)年1月17日に、東急ハンズにて、本件商標と同一のロゴを表示した資料(乙第4号証)を取引担当者へ渡し、このロゴを、乙第1号証の添付写真の腕時計に示すように、文字盤上の上部位置に明瞭に付す旨の指示をし、そして、デザイン・納期などに係る調整・打ち合わせを行って、内金を支払い、腕時計製作の注文をした。その腕時計完成品は、同年2月に受納した(乙第1号証、乙第4号証及び乙第5号証)。
そして、被請求人は、本件商標を付した腕時計の販売を展開すべく、平成12年3月ころより、ちらしの頒布や展示等による販売キャンペーン活動を日本国内主要都市にまたがって地道に行い、販売に結び付けているが、その一例として、平成12年5月から同年9月までにかけて、“T&Cウオッチ”のちらしを日本国内各地のコンサートイベント会場において頒布する等の販売促進活動を行った(乙第2号証)。
また、広告の対象となった時計は、広告を配布したイベント会場にて、お客様からの引き合いがあり、以下のとおり、販売した。
ア.2000(平成12)年7月30日に開催された「SUNDAY CONCERT」の会場である川西市文化会館内にて、ご来場のお客様に販売し、その時に領収証を発行した(乙第6号証)。
イ.2000(平成12)年9月3日に開催された「高橋大祐&野口久子ジョイントリサイタル」の会場であるR′sアート・コート内にて、ご来場のお客様に販売し、その時に領収証を発行した(乙第7号証)。
2.請求人の主張について
(1)腕時計の製作依頼先が東急ハンズであり、納品個数が10個だからといって、「個人的な目的での使用」と強く推認する請求人の主張は、明確な裏付けや根拠に基づくものではない。
(2)フラメンコギター振興会がしたギターのコンサートやイベントにおけるちらしの配布について
腕時計という商品は、キーホルダー・バッジ・財布・手帳等の小物類やTシャツ・ポーチ等の、いわゆる「グッズ」と称せられている物品の部類に属するものであり、コンサートの主催者や出演者あるいはこれらの関係者等の依頼によって、これらグッズ商品のちらしをコンサートやイベントの会場内外で配布したり、商品現物を販売したりすることは決して異様なことではなく、特に比較的小規模なイベント等ではよく行われていることである。
したがって、ギターのコンサートやイベントにおいて、時計のちらしを配布することは何ら不自然ではない。
(3)乙第2号証に添付されたちらしについて
ア.該ちらしは、広告に示された商品写真と同一の商品のみを販売しようとする目的ばかりでなく、顧客の要望に応じてカラーやデザインを変更した時計も提供することが可能であり、値段は少なくとも35,000円はかかるという点をアピールする目的も持っている。このような広告の態様は、通常の広告において一般的に行われているものであり、「不自然」であるはずがない。
なお、請求人のいう「価格・カラー・デザインのバリエーションが数種類あるという記述」は、答弁書、乙第1号証及び乙第2号証のいずれにも記述はなく、誤りがある。
イ.ちらしには、確かに電話番号・FAX番号・E−MAILアドレスや店舗情報(地図)を記載していない。しかし、このちらしには、少なくとも広告主の住所、名称及び氏名が記載されており、「公衆に対する告知」の機能は十分に果たしている。
ウ.ちらしにある「ジロリート」なる名称は、時計・貴金属の販売を業として行うに当たっての「屋号」であり、被請求人が任意に称して使うことのできる名称である。このような屋号は、小規模な自営業者であれば、通常の商取引において一般的によく使用されている。したがって、被請求人のホームページにおいて、「ジロリート」なる名称が月刊誌の名称として見られ、被請求人が時計等を扱っているという記載は見当たらないからという理由のみで、被請求人が業として本件商標を「時計」に使用している証明が十分ではないことは明白であるということはいえない。
(4)「商標が業として使用されていない」ことについて
被請求人は、シチズン時計株式会社やセイコー株式会社等のように、時計の製造・販売について大規模の企業ではなく、小規模から事業を開始して成長を試みるベンチャーである。最初から大量に時計を製作あるいは調達なりして販売することは、リスクが大きいため、小規模な製作・広告・販売から始めて事業を成長させようと地道な努力を重ねている。
被請求人は、乙第1号証及び乙第2号証により、その事業活動の一例として、「T&C」のロゴを文字盤に付した腕時計を少量製作し、日本国内各地のコンサートイベント会場にてちらしを配布して販売キャンペーンを行った事実を挙げた。
フラメンコギター振興会は、1978年10月に発足し、1983年1月からは月刊『ふあるせぇた』を発行し続け、コンサートフラメンコギターの普及と発展ばかりでなく、振興活動の延長線から発展した様々な分野でのイベント活動を含め、幅広くコンサートや各種イベント(CD・書物・グッズ等の販売含む。)を主催又は支援している。
被請求人も、自らの演奏活動においてフラメンコギター振興会の支援を受けることがあるが、コンサートやイベントの活動機会を活用して効率良い「T&Cウオッチ」の広告を行うべく、フラメンコギター振興会にちらしの印刷・配布を要請し、各地のコンサートイベント会場において、ちらしの配布をおこなったのである。
このような事業展開の一態様は、事業の初期段階であれば決して一般の社会通念を遺脱したものではない。請求人の主張は、証拠や裏付けもないものであって、明らかに失当である。
3.以上詳述して立証した事実により、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内にその指定商品中「時計」について、被請求人により日本国内において使用されている。
1.乙第1号証、乙第2号証、乙第4号証ないし乙第7号証によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証は、東急ハンズが被請求人に対してした平成14年1月30日付け証明書であり、その内容は、東急ハンズが被請求人の製作依頼により、添付写真に示す「T&C」のロゴを文字盤に付した腕時計完成品10個を平成12年1月17日に被請求人に納入したことを証明するものである。そして、該証明書に添付された写真には、文字盤に本件商標と同一の構成よりなる商標「T&C」が表示されている。
(2)乙第2号証は、フラメンコギター振興会の会長である松並大樹が被請求人に対してした平成14年1月15日付け証明書であり、その内容は、添付したちらしが、平成12年2月25日に上記振興会で印刷され、同年5月から同年9月までの間に、都ホテル大阪(大阪)、弦楽アンサンブルホール(大阪)、みつなかホール(兵庫)、静岡サールナートホール(静岡)、LIVE HOUSE Saha(東京)、R’sアートコート(東京)、吹田市文化会館メイシアター(大阪)、前橋市民文化会館(群馬)、川西市文化会館(兵庫)、イギリス館(横浜)といったコンサートイベント会場で650部配布されたことを証明するものである。そして、該証明書に添付されたちらしには、「2000 Year/特別商品・特価セール!」、「セール期間:平成12年5〜12月」、「いよいよ西暦2000年。次世紀においても、今世紀のベースコンセプト“T&C”・・・」、「¥35,000より/カラー・デザインは一例です/修理保証書付」、「ご用命は、“時計・貴金属のジロリート”へ」、「ジロリート/吉川二郎/川西市緑台7−8−8,203」等の文字とともに文字盤に本件商標と同一の構成よりなる商標「T&C」が表示された時計の写真が表示されている。
(3)乙第4号証は、本件商標と同一の構成よりなるロゴである。
(4)乙第5号証は、2000年1月17日付けの東急ハンズが被請求人に対して発行した内金領収証と内金入金認証であるところ、前者の「品名」欄には、「オーダーウォッチ N−1タイプ」の文字とこれと筆跡の異なる「ロゴ“T&C”」の文字が記載され、また、「数量」欄には、「10」の数字が記載されている。
(5)乙第6号証及び乙第7号証は、平成12年7月30日付け及び平成12年9月3日付けの領収証であるところ、前者は「井上様」、後者は「鈴木様」宛に被請求人が発行したもので、いずれも「¥35,000−」、「T&C腕時計お代金」などが記載されている。
2.前記1.で認定した事実を総合すると、被請求人は、本件商標と同一の文字よりなる「T&C」の商標を文字盤に表示した時計10個を、本件審判の請求の登録日(平成13年11月14日)前3年以内である平成12年1月17日に、製造依頼した東急ハンズより納入した。そして、上記時計は、同じく本件審判の請求の登録日前3年以内である平成12年5月から同年9月までの間に日本国内で行われたコンサートイベント会場において配布されたちらしに掲載され、宣伝広告したこと及び該時計は、平成12年7月ころから同9月ころに、販売されたと推認せざるを得ないところである。
してみると、被請求人は、本件請求に係る指定商品中の「時計」について、本件商標を付して広告し、かつ、本件商標を付したものを引き渡したということができ、上記被請求人の一連の行為は、商標法第2条第3項にいう商標の使用に当たる行為といわざるを得ない。
3.請求人の主張について
(1)請求人は、被請求人が東急ハンズに依頼して作らせた腕時計10個について、本件商標が業として指定商品に使用されたことにはならない、また、商取引の目的たり得べき物というよりは、むしろ被請求人が個人的な目的に使用するために製作した物であった可能性が推認され、商標法上の商品とはいえない旨主張する。
確かに、腕時計という商品が比較的高価といえる商品であるとしても、これを業として販売するに当たり、制作依頼(仕入れ)個数が10個ということは少ないと考えられるが、その仕入れ方法はさておいて、これを販売するに当たり宣伝広告した事実は認め得るのであり、「T&C」の文字が表示された時計が全く販売の対象となっていなかったとまで認めることはできない。
また、上記時計がコンサート会場で入場者等に無償配布されたと認めるに足りる客観的証拠は見出せないから、販売の対象となる腕時計が10個であるとしても、商品の数量が少ないことのみをもって、商標法上の商品でないとはいえない。
(2)請求人は、乙第2号証及びこれに添付されたちらしに関し、「どのようなコンサート等で配布されたのか不明である。」、「商品『時計』と何らの関係を有しないコンサート等で配布するとは考え難い。」、「証明者は、被請求人の後援会の会長とみられ、証明書自体証拠としての信憑性はない。」、「ちらしは、配布した場所、ちらし面に記載された商品の販売に関する情報等からすると、一般的な商取引からみて極めて不自然である。」、「ちらしは、これに記載されている内容からみて広告としての機能を果たしていない。」、「被請求人のインターネット上のホームページには被請求人が商品『時計』を販売しているという記載は見当たらない。」などと主張する。
しかしながら、どのようなコンサート等であるかは、時計の販売に関するちらしの配布と何らの関係を有するものとは認められないのみならず、乙第2号証(証明書)には、当該ちらしの配布場所が記載されているところであり、ちらしを何時何処で配布するかは、販売者の個人的意図に左右される問題であり、本件審判事件とは直接的に関わりがないといわざるを得ない。
また、上記ちらしには、広告の対象となる時計、これに使用される商標(T&C)、価格、販売主及びその住所等が明記されているものであり、これら記載された文字や写真などは、広告としての体裁を整えているものと認められ、一般的商取引に用いられるちらしと大きくかけ離れ、極めて不自然であるということもできない。
さらに、乙第2号証(証明書)が虚偽であると認めるに足りる証拠は見出せないし、被請求人のインターネット上のホームページに、時計に関する販売についての記載の有無により前記認定が左右されるものでもない。その他乙第2号証に関する請求人の主張は、いずれも憶測に基づくものであって、その主張を認めるに足りる証拠の提出はない。
(3)したがって、上記(1)及び(2)に関する請求人の主張は理由がない。
また、請求人は、被請求人の提出に係る平成14年10月12日付け意見書及び同14年12月12日付け回答書並びにこれらに添付された乙第3号証ないし乙第7号証に対し、何ら弁駁をするところがない。
4.むすび
以上のとおりであるから、被請求人は、商標権者(被請求人)が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を請求に係る指定商品中の「時計」について使用していたことを証明したものと認めざるを得ない。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「時計及びこれに類似する商品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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