Trademark Appeal Case
商標の類否判断と著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90176(T2003−90176/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第4633152号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年10月3日に登録出願され、商標の構成を「シティタウン」の片仮名文字(標準文字による)とし、役務の区分第36類及び第37類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同14年12月27日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定役務中、第36類に属する指定役務については、商標法4条1項8号及び同15号に違反してされたものであり、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べた。
1 本件商標は、申立人である「シティコープ」又は「シティバンク」、ひいてはその企業グループの「シティグループ」の著名な略称「シティ」の文字を含む構成よりなるものであり、かつ、その他人の承諾を得ていないものであるから、商標法4条1項8号に該当する。
2 また、「CITI」又は「シティ」を語頭あるいは語幹に配してなる商標は、世界中の金融業界を中心とする分野で事業活動を展開している「シティバンク」を中心とする申立人「シティコープ」及びシティグループ企業の商標として世界的に周知、著名である。したがって、本件商標は、これを指定役務について使用するときには、申立人である「シティコープ」又は申立人と関係のある者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法4条1項15号に該当する。
第3 当審の判断
1 本件商標は、「シティタウン」の文字よりなるところ、構成中の「シティ」の文字は「都市」を意味する英語「city」に通ずる外来語であり、同じく構成中の「タウン」の文字は「町、小都市」を意味する英語「town」に通ずる外来語であり、ともに日常的に親しまれている平易な語といえる。
そして、本件商標は、一連に構成されており、「シティ」と「タウン」の語は、ともに地域の名称に使用される語でもあることから、その構成において、「シティ」の文字部分が取り立てて際だって把握される構成とはいえず、本件商標は、全体として一種の造語よりなるものというべきである。
2 申立人は、本件商標は申立人らの著名商標であり、かつ、その著名な略称でもある「シティ」と同一の文字を含むものである旨主張し、資料として甲第2号証ないし同第6号証(枝番含む)を提出した。なお、同資料が、証拠方法として審理できる程度のものとして提出されたのは、商標法43条の4第2項に定める期間が経過した後の、平成15年8月5日であることから、これらは証拠方法としては採用できないが、審理資料として事実上審理の対照とした。
3 上記資料によれば、申立人の関連会社である「シティバンク(Citibank)」らが「シティ(City)」と略称されていることが認められるのは、甲第5号証(枝番を含む。)の新聞記事中の見出し部分等のごくわずかなものにすぎない。
そうとすれば、上記資料によっては、申立人である「シティコープ」らの「シティグループ」が「シティ」と略称されて著名となっているということはできないと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標であるとすることはできないというべきである。
4 さらに、上記したことから、上記資料は、「シティ(City)」の文字が、申立人及びシティグループ企業の商標として世界的に周知、著名であるとするに充分なものということはできない。
そして、本件商標が、上記「1」に記載した構成であることをも考慮すれば、商標権者が、本件商標をその指定役務に使用した場合、それが申立人又は同人と関係のある者の業務に係るものであるかのようにその役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるとすることもできない。
5 したがって、本件商標は、その指定役務中、第36類に属する指定役務について、商標法4条1項8号及び同15号に違反して登録されたものとはいえない。
してみれば、商標法43条の3第4項の規定に基づき、取り消すべきものとすることはできない。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。