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Trademark Appeal Case

歯磨き器と歯科医業の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90101(T2003−90101/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4623878号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4623878号商標(以下「本件商標」という。)は、「ブランカ」の文字と「BLANCA」の文字とを二段に横書きしてなり、平成13年10月26日に登録出願、第21類「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器及びその部品」を指定商品として、平成14年11月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年6月25日に登録出願、第42類「歯科医業」を指定役務として、平成14年7月26日に設定登録された登録第4590253号商標(以下「引用商標」という。)は、申立人の業務に係る役務を表示する商標として広く知られているから、これと類似する本件商標をその指定商品に使用した場合は、商品の出所について混同を生じるおそれがある。

(2)本件商標は、引用商標に類似する商標であって、その引用商標に係る指定役務に類似する商品について使用をするものである。

(3)本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標であって、類似する商品について使用をするものである。

(4)本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして日本国内における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするものである。

(5)本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標である。

(6)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第11号、同第10号、同第19号及び同第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標及び引用商標の構成は前記又は別掲のとおりであり、それぞれの構成文字より生ずる「ブランカ」の称呼において、本件商標は、引用商標と類似するものと認められる。

そこで、本件商標の指定商品と引用商標の指定役務とが類似するか否かについてみるに、前記のとおり、本件商標の指定商品は第21類「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器及びその部品」であるのに対し、引用商標の指定役務は第42類「歯科医業」であって、本件商標の指定商品である「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器及びその部品」は、一般的な電動歯ブラシと同様に、電気用品、日用雑貨用品などの事業者により製造され、その多くは百貨店、スーパーマーケット等の電気用品売場、日用雑貨売場、あるいは一般の小売店などで一般消費者を対象として販売されるものと推認することができる。これに対し、引用商標の指定役務である「歯科医業」の提供する役務は、歯科医院などの施設において、歯科医が患者に対し歯及び支持組織の治療、矯正、加工などの医業を行う役務であると認められる。

申立人は、歯科医業を提供する歯科医院は歯ブラシなどの口腔歯科衛生に関する器具類を斡旋し若しくは販売することを通常実施しており、引用商標の指定役務「歯科医業」の提供者が本件商標の指定商品「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器」の提供者となることは十分考えられる、また、本件商標の指定商品である「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器」は正に「歯科医業」において使用するものである旨主張する。しかしながら、「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器」は、歯ブラシなどと同様に歯科医院などで斡旋し又は販売される場合があるとしても、その多くは、上記のとおり百貨店、スーパーマーケット、一般小売店などで販売されるものというべきである。また、歯科医院で使用する医療器具は、医家向けの医療用器材を使用するのが通常であると認められ、医科医院において第21類に属する「歯の表面のやにを除去する電動式歯磨き器」のような一般消費者向けの器具を医療用として使用するのが常態となっていると認めるに足りる証拠はない。

してみれば、本件商標の指定商品と引用商標の指定役務とは、商品を製造販売する事業者と役務の提供者は異なり、また、商品の販売場所と役務の提供場所もその多くにおいて共通するところはないというべきであり、さらに、需要者も多くの場合異なるものというべきであるから、両者は類似するものではないといわなければならない。

(2)申立人が、引用商標は申立人の業務に係る役務を表示する商標として広く知られているとして提出した資料2ないし同8によれば、申立人は、その業務について引用商標を使用して広告宣伝を行った事実が認められる。しかしながら、これらの広告が掲載された雑誌の発行日をみると、本件商標の登録出願前のものは、2001年(平成13年)8月25日発行「CHEEK9月号」(資料2)、2001年(平成13年)9月25日発行「CHEEK10月号」(資料3)及び2001年(平成13年)9月25日発行「Nasse10月号」(資料4)の3回に止まるものである。

申立人は、引用商標の登録出願日から本件商標の登録出願までの4か月間における広告宣伝の展開内容は添付資料11に示す通りであり、その投資額は約5,500,000円にも及んでいると述べる。しかしながら、資料11の書類は、作成者の記載がなく、誰がどのような資料に基づいて作成したものか不明なものであって、その記載内容は信憑性に乏しいものである。仮に資料11に記載された広告宣伝が実際に行われたものと善解しても、上記3回の広告宣伝のほかは、引用商標がどのような態様で表示されていたのかなど広告宣伝の内容が把握できないものである。

してみれば、申立人の提出に係る他の資料を総合しても、これらによっては、本件商標の登録出願の時に、引用商標が申立人の歯科医業の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていた証拠として十分なものとは到底判断することができない。

したがって、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。

(3)そうすると、本件商標は、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的など不正の目的をもって使用するものではなく、かつ、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれもないことは明らかである。

(4)以上のとおりであり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号、同第11号、同第10号、同第19号及び同第7号に違反して登録されたものではない。

したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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