Trademark Appeal Case
「INSIDE」部分の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90231(T2003−90231/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4639757号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年3月11日に登録出願、第11類「乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,業務用ビール注出機,家庭用電気式ビール注出機,業務用加熱調理保温器,その他の業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,太陽熱利用温水器,浄水装置,家庭用電熱用品類,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,アイスボックス,氷冷蔵庫,家庭用浄水器,浴槽類」を指定商品として、平成15年1月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第15号該当について
本件商標は、英文字で「depak」及び「inside」とそれぞれ横書きした文字を二段に平行に書してなる文字を含むから、本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商品及び役務の出所識別標識として著名な「INTEL INSIDE」の文字よりなる商標、「THE COMPUTER INSIDE」の文字よりなる商標及び「THE JOURNEY INSIDE」の文字よりなる商標が共通して用いる「○○○○+INSIDE」の形式を採択使用している。「○○○○+INSIDE」の形式よりなる商標は、「INTEL lNSIDE」の世界的な著名性と相まって、申立人の商品及び役務の出所表示として取引者、需要者に広く認識されている。
申立人は、世界最大の半導体製品メーカーであり、かつ、マイクロプロセッサについては世界市場の約80%を占有するところ、本件商標の指定商品は、申立人が製造販売するマイクロプロセッサ等の半導体製品を主要部品として内蔵する商品を多く含むから、本件商標が指定商品に使用されたときには、申立人又は申立人と経済的若しくは組織的な関係を有する者の取扱いに係る商品であると誤信され、出所混同を生ずるおそれがある。
(2)商標法第4条第1項第7号該当について
本件商標は、申立人の商品及び役務の出所表示として取引者、需要者に広く知られている「○○○○+INSIDE」の形式を利用するものであるから、申立人による資本投下と労力によって獲得された著名商標「INTEL INSIDE」の名声と顧客吸引力に便乗するものといわざるを得ない。
また、申立人と無関係の商標権者によって本件商標が指定商品に使用されれば、著名商標「INTEL INSIDE」の強大な出所表示機能が希釈化し、その資産的価値が低下することは避けられない。
本件商標の登録及び使用は、公正な商取引秩序の維持を旨とする商標法の精神に反するものであり、国際信義にもとることが明白である。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号について
申立人がマイクロプロセッサについて使用する別掲(2)の商標に代表される「intel inside」の文字を主要部とする商標は、著名なものと認めることができる。また、「intel inside」の文字と「INTEL INSIDE」の文字とは、商品又は役務の識別標識としてみた場合、実質的に同一ということができる。
しかし、申立人の引用する「THE COMPUTER INSIDE」の文字よりなる商標又は「THE JOURNEY INSIDE」の文字よりなる商標が、申立人により使用されて周知又は著名な商標となっていた事実を認め得る証左はない。
加えて、上記した著名と認められる申立人の「intel inside」(INTEL INSIDE)の文字よりなる商標は、これより「intel(INTEL)が内部に入っている」との意味合いを認識させることが多いものと認められることからすると、その構成中、「inside」(INSIDE)の文字部分よりも、むしろ、「intel」(INTEL)の文字部分が強い識別力を有しているといえる。
そうすると、申立人の「intel inside」(INTEL INSIDE)の文字よりなる商標が著名であるとしても、その「intel」(INTEL)の文字部分を他の語に置き換えた「○○○○+inside(INSIDE)」の形式を採用している商標のすべてが、単にこの形式の商標であるという事実のみによって、申立人との関わりがある商標として取引者、需要者に理解、認識されるものとは認められない。
そして、本件商標と別掲(2)の商標とは、その構成中の文字部分において、「depak」と「intel」(INTEL)というまったく異なる文字よりなるものであるばかりでなく、図形部分においても、明らかに異なるものである。
以上を総合すると、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、申立人又は申立人と経済的若しくは組織的な関係を有する者の取扱いに係る商品であるにように、その出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。
(2)商標法第4条第1項第7号について
前記したとおり、申立人の「intel inside」(INTEL INSIDE)の文字よりなる商標が著名なものと認められるとしても、申立人の引用する「THE COMPUTER INSIDE」の文字よりなる商標又は「THE JOURNEY INSIDE」の文字よりなる商標は周知又は著名な商標と認め得ないから、「○○○○+INSIDE」の形式が申立人の商品・役務の出所表示として取引者、需要者に広く知られているとの申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきであり、採用することができない。
そして、本件商標は、これを使用することにより申立人の「intel inside」(INTEL INSIDE)の文字よりなる商標の出所表示機能が希釈化して、その資産的価値が低下することが明らかであるとまでは認めることができないから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標ということはできない。
(3)むすび
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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