sokuhyo

Trademark Appeal Case

YAGI商標の類否と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90638(T2002−90638/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4575374号商標の指定商品中第9類「電線及びケーブル、電気通信機械器具」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4575374号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成13年9月14日に登録出願され、別掲(2)のとおりの商品を指定商品とし、同14年6月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の「YAGI」の文字部分を抽出して、以下の3件の登録商標と外観、称呼、観念のいずれにおいても類似する商標であって、その指定商品も同一又は類似の商品であり、また、「YAGI」なる商標は、申立人合併前の八木アンテナ株式会社の創業以来継続して使用しているものであって、商品「アンテナ、高周波電送機器、CATVシステム機器、衛星放送受信システム、無線通信機器、光・電波応用システム機器」等について当業者のみならず、取引者、需要者、更には一般世人の間においても、周知著名となっているもので、本件商標を商標権者が使用するときはその商品の出所の混同を生じさせるおそれがある。

よって、本件商標は、その指定商品中第9類全指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

<申立人が引用する登録商標>

(1)登録第424942号商標は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和27年5月8日に登録出願、第69類「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として、昭和28年5月8日に設定登録され、この商標権は、昭和49年4月27日、同58年6月28日、平成5年10月28日及び同15年5月13日の4回に亘り存続期間の更新登録がされている。

(2)登録第649389号商標は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和38年2月14日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和39年8月3日に設定登録され、この商標権は、昭和49年12月2日、同59年7月17日及び平成6年10月28日の3回に亘り存続期間の更新登録がされている。

(3)登録第1518044号商標は、別掲(5)のとおりの構成よりなり、昭和53年3月20日に登録出願、第11類「アンテナ、高周波増幅器、パイロツト信号発生器、変調器、コンバータ、電源装置、整合器、分配器、分岐器、保安器、フイルタ、混合器、レベルコントローラ、位相調整器、映像音声調整卓、VTRリモートコントロール送信機、ヘツドエンド装置、CATVシステムにおける分波器、光伝送システムにおける光中継器、インターホン、屋根馬、アンテナ支柱、アンテナ支柱ホルダ、アンテナ支柱カプラ、アンテナ回転台、アンテナ及びフイーダ用接栓、アンテナ用減衰器」を指定商品として、昭和57年6月29日に設定登録され、この商標権は、平成4年8月28日及び同14年5月14日の2回に亘り存続期間の更新登録がされている。

3 当審が通知した取消理由

本件商標の指定商品中第9類「電線及びケーブル、電気通信機械器具」についての登録は、次の理由により、取り消すべきものと認める。

申立人は、平成12年10月1日に、国際電気株式会社、日立電子株式会社及び八木アンテナ株式会社の3社が合併した会社であって、合併前の八木アンテナ株式会社(以下「八木アンテナ」という。)は、昭和27年に発足、昭和32年に国産第1号8段スーパーターンアンテナを開発し、同38年には東京タワーにスーパ一ゲインアンテナを建設する(甲第5号証)など、家庭用、放送、通信衛星用の各種アンテナ、高周波回路機器、テレビ共同受信システム等を開発、提供してきた会社であり(甲第6号証)、八木アンテナが長年にわたり使用し、合併後は申立人が引き続き使用する「YAGI」の文字からなる商標(以下「YAGI商標」という。)は、少なくとも本件商標の登録出願の時には、申立人の商標として、取引者、需要者の間に広く認識された著名なものとなっており、その著名性は、本件商標の登録査定時においても継続していたものと認められる。

そして、本件商標は、別掲に示したとおり「YAGI TSUSHO」(「YAGI」と「TSUSHO」との間の間隔を含む。)の欧文字を表し、その上部に図形を配したものであって、「YAGI TSUSHO」の文字部分は、「YAGI」と「TSUSHO」の文字間が他の文字間に比べてやや広くとられていて、視覚上その構成中に「YAGI」の文字を含むものと容易に看取されるものである。

そうとすれば、本件商標の指定商品中、申立人が「YAGI商標」の使用をする商品と同一又はこれと密接な関連性を有する商品と認められる第9類「電線及びケーブル、電気通信機械器具」について他人が使用をした場合、前記「YAGI商標」の著名性に照らせば、これに接した取引者、需要者は、構成中の「YAGI」の文字部分に着目し、該商品を申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係る商品であろうと認識する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

したがって、本件商標は、前記商品については、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがあるものといわなければならないから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

所定の期間を指定して、前項で述べた取消理由を通知したが、これに対し、商標権者は何らの意見を述べるところがない。

5 当審の判断

本件商標の指定商品中第9類「電線及びケーブル、電気通信機械器具」については、前項3で述べたとおりの取消理由があり、商標法第4条第1項第15号に違反して商標登録されたと認められるから、同法第43条の3第2項により、その商標登録を取り消すべきである。

しかしながら、登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、商標法第4条第1項第11号及び第15号に違反してされたものと認められないので、同法第43条の3第4項により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。