Trademark Appeal Case
商品の品質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−14077(T2000−14077/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「痛快!寂聴仏教塾」の文字を横書きしてなり、平成12年1月20日に登録出願、指定商品については、当審における同12年12月7日付け手続補正書により、第16類「仏教に関する書籍」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、著名な作家である瀬戸内寂聴氏の略称と認められる『寂聴』の文字を含む『痛快!寂聴仏教塾』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるものであるところ、これよりは『甚だ愉快な瀬戸内寂聴氏の仏教の塾』ほどの意味内容を認識させるから、これを本願指定商品中、上記文字に照応する事項を内容とする商品に使用する場合は、単にその商品の品質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「痛快!寂聴仏教塾」の文字よりなるものであるところ、その構成中「痛快!」の文字は、「甚だ愉快なこと」(「広辞苑」岩波書店発行)を意味し、「寂聴」の文字は、著名な小説家「瀬戸内晴美」の出家後の名称「瀬戸内寂聴」の略称と認められ、また、「塾」の文字が学問や技芸を教授する場所又は講座を意味するものとして一般に広く認識されている実情にあるところから、「仏教塾」の文字からは、「仏教」に関するに講座を意味するものと認められ、これに接する取引者、需要者をして、本願商標よりは、全体として「甚だ愉快な瀬戸内寂聴による仏教に関する講座」を意味するものと把握、認識されるというを相当とする。
そして、本願商標は、「仏教に関する書籍」を指定商品とするものであるところ、「書籍」については、その内容を把握できる限り、その取引者、需要者は、これを、例えば「書籍の題号」等、その内容を表すものとのみ把握、認識するにとどまり、商品の出所標識として機能するところの商標であると把握、認識することはないものというべきである。
してみれば、これをその指定商品について使用しても、単に、商品の品質(内容)を表示するにすぎないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、原査定は、取り消すことができない。
なお、請求人は、前例を挙げて述べるところがあるが、商標の識別性に関する登録の可否の判断は、個別具体的になされるべきものであり、必ずしも過去の判断例に拘束されるべき理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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