Trademark Appeal Case
称呼の類似性:類似音の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−480(T2002−480/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「eco net」の欧文字を書してなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年8月25日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成13年6月25日付け手続補正書をもって、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定は、「本願商標は、登録第0567864号(以下「引用1商標」という。)、登録第0581371号(以下「引用2商標」という。)、登録第0717287号(以下「引用3商標」という。)、登録第1099073号(以下「引用4商標」という。)、登録第4375678号(以下「引用5商標」という。)、登録第4391645号(以下「引用6商標」という。)、登録第4400426号(以下「引用7商標」という。)、登録第4422853号(以下「引用8商標」という。)、登録第4433959号(以下「引用9商標」という。)、商願平10-086993号(以下「引用10商標」という。)、商願平10-092899号(以下「引用11商標」という。)、商願2000-075595号(以下「引用12商標」という。)の商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。なお、商標登録出願中のものについては、その商標登録出願に係る商標が登録されたときに、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
なお、上記の引用商標中、引用3商標(登録第0717287号商標)は、「ECOKNIT」の欧文字を書してなり、昭和39年7月27日登録出願、第17類「編物地を用いて成る被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和41年8月20日に設定登録されたものである。
3.当審の判断
本願商標は、その指定商品については、前記1のとおり補正された結果、原査定において本願商標の拒絶の理由に引用された引用1、8商標の指定商品と同一又は類似の商品については、すべて削除されたものと認め得るところである。
なお、引用4商標は、本権の抹消登録により既に登録原簿は閉鎖済みであり、また、引用10ないし12商標についても、拒絶査定が確定しているものである。
そこで、本願商標と引用2、3、5ないし7、9商標との類否について判断するに、本願商標は、一部多少レタリングされた「eco net」の文字よりなるところ、その構成中「eco」の文字は、「環境に優しい」等を意味する「エコロジー(ecology)の省略形として、例えば、「エコツーリズム」「エコビジネス」「エコツアー」「エコハウス」等の如く、他の語に冠して一連一体の複合語として各種商品等に広く使用されているものであるから、その構成文字に相応して「エコネット」の称呼のみ生ずるものである。
そうすると、引用2、5ないし7、9商標は、それぞれの構成文字に相応して「エコー」ないし「エコ」の称呼を生ずるものであるから、本願商標と前記各引用商標とは、相違する音構成の差、各音の音質の差等により十分に区別し得るものと認められる。
しかしながら、引用3商標については、前記の通り、「ECOKNIT」の文字よりなるものであるから、これより「エコニット」の称呼を生ずるものと認められる。
そこで、本願商標より生ずる「エコネット」の称呼と、引用商標より生ずる「エコニット」の称呼を比較するに、両称呼は、共に促音を含む4音構成からなり、称呼の識別上最も重要な部分である語頭音「エコ」と、第4音「ト」の音を共通にし、異なるところは第3音の「ネッ」と「ニッ」の音の差異にすぎない。しかも、該差異音にしても共に「ナ」の同行音であり、いずれも舌尖を前硬口蓋に触れて発する鼻子音(n)と、前者は母音(e)、後者は母音(i)の結合した、すなわち子音共通の音節であるばかりでなく、その母音自体も元来相似のものである。
そうすると、かかる両者の音構成にあって、「ネッ」と「ニッ」の音の差異が、称呼全体に与える影響はごく小さいものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が近似したものとなり、称呼上互いに相紛れるおそれがあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用3商標とは、その外観においては差異が認められ、観念においては共に造語と認められるから比較できないとしても、称呼において前述のとおり類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品中には、引用3商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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