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Trademark Appeal Case

伝統芸能と公序良俗

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2001−21281(T2001−21281/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「甲府囃子」の文字を標準文字で書してなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済のえん麦,脱穀済の大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として、平成12年10月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『甲府囃子』の文字を書してなるところ、上記囃子は、江戸時代より受け継がれ、1959年に甲府囃子保存会が設立されて以来、甲府市の無形文化財として指定され、国内はもとより、海外のイベントからの招集があるなど伝統芸能として定評があることよりすれば、上記保存会と何等関係のない出願人が、商標として採択使用することは穏当ではない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」には、商標の構成自体が、きょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形である場合及び商標の構成自体がそうでなくとも、指定商品又は指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般的道徳観念に反するような場合が含まれ、さらに、他の法律によって、その使用等が禁止されている商標も含むと解されるものである。

ところで、本願商標は、前記したとおり「甲府囃子」の文字を書してなるところ、甲府囃子は、江戸時代から伝わるものであり、その普及と後継者の育成のために昭和35年に甲府囃子保存会が設立され、その後、昭和40年7月13日に甲府市指定文化財に指定されたものである。

しかしながら、本願商標をその指定商品に使用することが、甲府囃子の上演を禁止、制限するというものではないばかりか、商標の構成自体が、きょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字からなるものでもなく、さらに、請求人(出願人)が、本願商標を採択、使用することが、他の法令により制限又は禁止されるという格別の事情も認められない。

そうすると、本願商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標に該当するということはできない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消を免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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