Trademark Appeal Case
ありふれた記号の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−5842(T2001−5842/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、1999年4月26日ドイツ国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成11年10月26日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、型式等を表示するための記号、符号として、取引上、類型的に使用されているローマ文字二文字『US』と、数字『40』を、『US40』と一連に書してなるものですから、きわめて簡単でありふれた標章のみからなる商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、欧文字2文字の「US」に数字の「40」を組み合わせた「US40」の文字よりなるところ、その構成態様は一様に太めのレタリングを施してなるものの、未だ普通に用いられる方法の域を脱しない程度の態様で表されているものであり、しかも、構成全体をもって格別の意味合いを有するものとして取引者、需要者に理解、認識されるとみるべき特別の事情も見出し得ないものであるから、本願商標は、常に一体不可分のものとして把握されるものとは認められないものである。
ところで、各種産業分野に携わる事業者はそれぞれに自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1文字ないし2文字よりなる標章又はこれらの文字に数字を組み合わせた標章、さらには、これらの両者をハイフンで結合した標章等を当該商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に採択・使用しているものと認められる。
そして以上のことは、例えば、インターネットのホームページにおいて、欧文字2文字の「US」又は数字「40」が品番として、「US−101W」(http://www.bonoru.com/uni2.htm)、「US−10」(http://www.jin.ne.jp/nbu/acc2.htm)、「US−007」(http://www.sagyofuku.com/wjityodo/kakudai/US-007.htm)、「BK40」(http://www.yakyugoods.com/accessories/stocking/stocking.html)及び「EC40」(http://www.warabe.co.jp/ecomogcotonn.html)のように、それぞれ記載されていることからも十分に裏付けられるところである。
そうすると、普通に用いられる欧文字の2文字と数字2字とを表示してなる本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、取引者、需要者は、前記事情よりして、これは単に前記の如き使途に用いられる極めて簡単、かつ、ありふれた記号、符号と認識し把握するに止まり、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものといわなければならない。また、前記の如く認識される本願商標は、指定商品に関する商品を取り扱う事業者であれば、類型的に随時採択し使用され得るものであり、流通過程又は取引過程に置く場合に必要な表示であって何人も使用をする必要があり、かつ、何人もその使用を欲するものといえるから、商標の本質的機能(自他商品の識別標識としての機能)及び 商標保護の法目的(商標を使用する者の業務上の信用の保護)に照らし、これを登録商標として一私人の独占に委ねることは必ずしも適切でないと認められる。
請求人は、本願商標の構成文字について、「一体化した4つの記号の組み合わせにより構成されている」、また、これは「本出願人の代表取締役社長の名前の『Uwe Sasse』の頭文字に由来され、『US40』は完全な造語である」と主張しているが、商標の自他商品の識別別標識としての機能は、商標の採用の意図とは関係がなく、取引者、需要者が指定商品との関係でどのように認識し、取引に資されるかの観点から考察されるべきのものであると解されるところ、本願商標は前記のように商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として理解され、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものと判断されるものである。
また、請求人は、「本願商標と同一又は類似の商標は、外国においても登録されている。さらに、類似の商標を他類に出願し登録になっている」旨主張するが、本願商標と他類で登録されている商標とは、その全体構成が異なり、同列には論じられず、また、諸外国で登録されている事例をもって、本願商標が我が国の法制おいて登録されるべき証左とすることはできないから、請求人の主張はいずれも採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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