Trademark Appeal Case
光学技術用語の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−20072(T2000−20072/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本件審判請求に係る商標は、「OPTICAL FEEDBACK SYSTEM」(以下「本願商標」という。)の文字を横書きしてなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウェットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,犬笛,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品とし、平成11年9月24日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
本願商標は、光情報を利用した制御装置、レーザー等の発振制御機構との関係で「光学的な信号の帰還システム」という意味の「OPTICAL FEEDBACK SYSTEM」の文字を普通に書してなるところ、これを、本願指定商品中、光の帰還を利用した情報処理装置・測定装置・発振装置・送信装置等に使用しても商品の制御方式・品質を表示したものとして認識されるにすぎない商標と認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、「OPTICAL FEEDBACK SYSTEM」の文字よりなり、その「OPTICAL」、「FEEDBACK」及び「SYSTEM」の文字の間は半文字程度の間隔を介して一連に表されているところ、その構成から容易に「OPTICAL」、「FEEDBACK」及び「SYSTEM」の文字を連結したものと理解されるものである。そして、その構成中「OPTICAL」の文字は「光学上のこと、光学式」を意味する外来語の「オプチカル」(又は「オプティカル」)の原語であり、「FEEDBACK」の文字は「帰還」を意味する外来語の「フィードバック」の原語であり、また「SYSTEM」の文字は「系統、方式」を意味する外来語の「システム」の原語として、いずれの語も親しまれているものである。
ところで、「OPTICAL」の語については、例えば「光ファイバー」を「optical fiber」、「光学式文字読取り機 」を「optical character reader」、「光学系」を「optical system」等、光に関係するものの場合に「OPTICAL(オプチカル)〜」と称している場合が多数あること、そして、フィードバック(帰還)の語については、例えば、マグローヒル科学技術用語辞典(2000年3月15日株式会社日刊工業新聞社発行)の「帰還(feedback)」の項の説明によると、「回路。電子装置の出力の一部を入力部にもどすこと。」と記載され、また「電気用語辞典」(1999年9月30日株式会社コロナ社発行)の「きかん 帰還(feedback)」の項の説明によると、「伝送系の出力信号の一部を入力信号にもどして加えること。」と記載され、それには正帰還と負帰還があり、「正帰還では利得が増大し、または発振を起こす。負帰還では、利得が減少する代わりに安定度とひずみ率が改善される。」と記載されていることを、合わせ考えると、「OPTICAL FEEDBACK SYSTEM」(オプチカルフィードバック)と一連に表した場合には、「光学上の帰還方式によるシステム」の意味を容易に理解させるものといえる。
そして、例えば、以下のようなインターネット上で公開されている情報が見受けられる。
(1)「出力超安定型He−Neレーザー」機器の説明をみると、「光フィードバックにより、出力安定。吸収散乱等計測用光源」と記載されている(ネオアーク株式会社{http://www.neoark.co.jp/product/seihin/al.html})。
(2)レーザで電池ケースの封止溶接やスポット及びシーム溶接、切断・穴あけをする装置である「パルスYAGレーザ加工装置 LAY−826/828H型」の説明(特長)を見ると、「■光フィードバック機能」として、「リアルタイム光フィードバック機能(オプションにて搭載)」等と記載されている(東芝メカトロニクス株式会社{http://www.shibaura.co.jp/prod5/p_12.html})。
(3)科学機器である「低エネルギーX線検出器」を紹介する説明を見ると、「オプティカルフィードバック方式のローノイズプリンアンプを採用」等とその特徴が説明されている(製造元:PGT社{http://www.kagaku.com/raytech/new0080.html})。
(4)「波長可変半導体レーザーシステムの製作」(広島大学大学院学位論文)をみると、安定したレーザーシステムを作成するために、オプティカルフィードバックという手法を用いたことが記載されている{http://photon.hepl.hiroshima-u.ac.jp/lab/thesis/graduate/2002/matumoto.html}。
上記の情報からすると、光の一種であるレーザーが使用されている機器等において、そのレーザーを使用した機器を安定に作動させるためにフィードバック方式がそれらの機器に採用されている実情が窺える。
そうしてみれば、「OPTICAL FEEDBACK SYSTEM」の文字からなる本願商標は、全体として、レーザーの光を安定して作動させる「光学上のフィードバック方式(システム)」を表しているものと容易に理解されるものと認められる。
そして、本願商標を使用する商品(指定商品)には、レーザーの光を使用した理化学機械器具、測定機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具が含まれているものである。
してみれば、本願商標を指定商品中「レーザーの光を使用するものであって光学上のフィードバック方式(システム)を採用している理化学機械器具、測定機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具」について使用するときは、取引者、需要者をして、その商品の品質(機能)を表しているものと理解、認識するにとどまり、自他商品を識別する標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。
以上のとおり、本願商標は、上記指定商品の品質を表示しているものといえることから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、これを上記商品以外の指定商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当するものと認められるものである。
したがって、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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