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結論

敗訴(請求棄却)

商標「とろかつ」の品質表示と識別力(第3条第1項第3号|審判不服2000−17775(T2000−17775/J1))

審判番号
不服2000−17775(T2000−17775/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「とろかつ」
争点(論点)
品質表示と識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2000−17775(T2000−17775/J1)・不服)は、本件商標「とろかつ」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「品質表示と識別力」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「とろかつ」の平仮名文字を標準文字で横書きしてなり、第30類「べんとう」を指定商品として、平成11年7月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「本願商標は、『とろかつ』文字を書してなるところ、本願指定商品と関係の深い食品業界において、その構成中の『とろ』の文字部分は、マグロなどの肉の脂肪に富んだ部分を指称する語であり、また、『かつ』の文字部分は、カツレツの略称として使用されているカツの平仮名表記と看取される語であって、全体として『(まぐろなどの)肉の脂肪に富んだ部分を使用したカツレツ』の意味合いを認識させるものであるから、これを本願指定商品に使用するときは、前記意味合いの、とろかつを原料とする商品であることを表し、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。

したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり「とろかつ」の平仮名文字を標準文字で横書きしてなるところ、「とろ」の文字部分は、「マグロの腹側の脂肪に富んだ部分」を意味する語であり、また、「かつ」の文字部分は、「カツレツ(豚肉・牛肉・鶏肉などの切り身に小麦粉・溶き卵・パン粉をつけて、油で揚げた料理)」の略語である「カツ」(いずれも、岩波書店「広辞苑 第5版」)を平仮名で表したものと認められるものである。

そして、カツレツを表示する場合に、「とんかつ」(豚肉でつくったカツレツ)、「ひれかつ」(ヒレ肉でつくったカツレツ)、「ぎゅうかつ」(牛肉でつくったカツレツ)のように、具となる食材の後に「かつ」の語を付して「○○かつ」と表示することが一般に行われている。そうとすれば、本願商標からは、「とろでつくったカツレツ」の意味合いが生ずるとするのが相当である。

また、次のとおり、実際に、「とろでつくったカツレツ」を「とろかつ」と称呼している事実がある。

(1)「たらふくまんま」のホームページ(http://www.landec.co.jp/IZAKAYA/gourmet/tokyo/manma.htm)に「脂がのった大トロを揚げて食べるという超贅沢な逸品『とろかつ』もおすすめだ。」の記載がある。

(2)「ぐるなびレストラン関東版」のホームページ(http://r3.gnavi.co.jp/g223654/menu2.htm)の「炭火串焼・十割そば鳥元新宿西口店」の項に「まぐろとろかつ」の記載がある。

(3)「ぐるなびレストラン関東版」のホームページ(http://r1.gnavi.co.jp/g223615/menu2.htm)の「味一献 土風炉 池袋南口店」の項に「まぐろとろかつ」の記載がある。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記事情からして、単に商品の品質を表示した語として理解するに止まるものと認められるから、本願商標は、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

なお、請求人は過去の登録例を援用し本願商標も登録されるべき旨主張するが、援用された登録商標は、本願商標と商標の構成又は指定商品、指定役務が相違しており、本件とは事案を異にするものであるから、請求人の主張を採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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