Trademark Appeal Case
「CLUSTER」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−17614(T2000−17614/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CLUSTER」及び「クラスター」の文字を二段に書してなり、第1類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年7月19日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定商品については、当審において平成13年10月31日付け手続補正書により、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,工業用粉類,肥料,試験紙,人工甘味料」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『CLUSTER』『クラスター』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、『クラスター』は水の分子の集合体を指称する語であり、そのクラスターの大きさによって水の性質がかわることが証明され、クラスターを調整することによって、色々の商品に使用されていることから、これを本願指定商品中クラスター水を原材料とする商品、例えば 水、クラスター水を原材料とする化学品等に使用しても、クラスター水を成分とする商品であること、すなわち該商品の品質を表示した文字からなるものと理解させるに止まり、需要者・取引者が何人かの業務に係る商品であるかを認識できない商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審において通知した拒絶の理由
上記2の拒絶の理由に加え、当審において新たに、平成13年9月12日付け拒絶理由通知書をもって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4350946号の2商標(以下「引用商標」という。)は、「CLUSTER」及び「クラスター」の文字を二段に書してなり、平成8年10月2日登録出願、平成12年1月14日に設定登録された登録第4350946号について、第3類「さび除去剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」を指定商品として平成13年6月15日に商標権の分割移転の登録がなされたものである。
4 当審の判断
(1)本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字である「CLUSTER」及び「クラスター」の文字は、「集団、群、房」等の意味を有する英語及びその表音と認められるものである。
ところで、本願指定商品中「水」を取り扱う業界においては、水の分子集団を「クラスター」と称し、該「クラスター」の大きさを変えることにより、「水」の味、分子活動、透水性や保水力等の性質を改善することができることが証明され、広く知られているのが実情である(なお、この点に関して、商標法第56条第1項において準用する特許法第150条第1項の規定により、職権で証拠調べを行い、同第5項の規定により、平成15年3月28日付けをもって、その結果を請求人に通知し、相当の期間を指定した上で意見を申し立てる機会を与えたが、指定した期間内に請求人からの意見の申立てはなかった。)。
そうすると、これを本願の指定商品中「水」に使用しても、取引者、需要者は、その商品が「水の分子集団(クラスター)の大きさを変化させたことによって、通常の水と比べ味、分子活動、透水性や保水力等が優れている水」であるかの如く品質を表すものとして理解するに止まり、自他商品識別の標識としては認識し得ないものといわなければならない。
(2)本願商標と引用商標とは上記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字及び文字の配置を共通にし、唯一文字の態様にのみ微差が認められるものであるから、結局、両商標は、称呼及び観念を共通にし、外観についても酷似した類似の商標といわざるを得ず、かつ、本願商標は、引用商標の指定商品と類似の商品を含むものである。
なお、請求人は、平成13年10月31日付け提出の意見書において、「引用商標の指定商品の『さび除去剤』は、主として家庭用において使用される蓋然性が高いことから、ニース国際分類の採用の段階で、旧第1類から切り離されて、商品区分第3類に移動されているのに対し、本願指定商品中の第1類『化学品』は、工業用にのみ使用される商品群であることから、両商品は、需要者、商品の品質や製法、商品の取引経路等を異にする非類似の商品である。」旨述べているが、商品及び役務の区分は、そこに属する商品及び役務の類似関係を決めるものではなく、かつ、本願商標の指定商品中の「化学品」の範囲には、「防かび剤、防しわ剤、防水剤」等、家庭用としても使用される化学剤を含むものであり、これらの商品と引用商標の指定商品中の「さび除去剤」とは、その販売経路、需要者を共通にする場合も多く、類似する商品と判断するのが相当であるから、その主張を採用することはできない。
(3)したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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