Trademark Appeal Case
HPの要部抽出と称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16100号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類「測定機械器具」及び第10類「医療用機械器具」を指定商品として、平成9年12月11日に登録出願されたものであるが、指定商品については、平成11年7月21日付け手続補正書もって、第9類「滅菌の有無を確認するためのインジケータを付したバッグ、カード、ラベル、テープ類および滅菌用補助資材」及び第10類「医療用機械器具」と補正された後、同11年10月7日付け手続補正書により、第10類「医療用機械器具」と補正されたものである。
第2 引用商標
平成11年2月8日付けの拒絶理由通知書をもって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した商願平3−114537号に係る商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、第10類「分析機械器具、光波干渉測長機、医療機械器具」を指定商品として、平成3年10月31日登録出願、商標法第3条第2項の適用を受けて、同12年4月28日に登録第4380493号商標として設定登録されたものである。
第3 当審の判断
1.引用商標は、別掲(2)のとおり、「HP」の文字を横書きしてなるものであるころ、引用商標は、使用をされた結果、その指定商品の分野の取引者、需要者の間に、引用商標の商標権者(アメリカ合衆国カリフォルニア州に所在の「ヒューレット・パッカード・カンパニー」(以下「ヒューレット・パッカード社」という。))の業務に係る「分析機械器具、光波干渉測長機、医療機械器具」を表示するためのものとして広く知られるに至った商標として、登録されたものということができる。
そして、引用商標は、その構成文字に相応して、「エイチピー」若しくは「エッチピー」の称呼を生ずるものである。
2.本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中の「HP」の文字部分は、肉太の字で、商標中圧倒的な大きさで書されているものである。
これに対し、該「HP」の文字部分の上に書された「HOSPITAL-SUPPLIES」の文字部分は、「HP」の文字部分に比べ小さく書されているばかりでなく、「HOSPITAL」が「病院」など意味する英語として一般によく知られ、また、「SUPPLIES」が「供給する、配給する、供給、用具」などを意味する「supply」の複数形と理解されるものである。そして、「サプライ」若しくは「サプライズ」の語が、取引市場において「販売品」なる意味合いをもって、使用されている例もあることからすると、本願商標中の「HOSPITAL-SUPPLIES」の文字部分は、指定商品との関係からみて、全体として「病院への供給品、病院用製品」の意味合いをもって認識され、自他商品の識別機能は極めて弱いものといわなければならない。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品について使用した場合、その取引者、需要者は、外観上及び識別力の点からみて、その構成中の「HP」の文字部分に強く注意を引かれるのみならず、該「HP」の文字部分が、上記ヒューレット・パッカード社の周知著名な引用商標と同一の構成文字よりなるものであるから、殊更「HP」の文字部分に強く印象付けられるというべきである。
してみれば、本願商標は、「HP」の文字に相応して、「エイチピー」若しくは「エッチピー」の称呼を生ずるものといわなければならない。
3.前記1.及び2.で認定したとおり、本願商標と引用商標は、「エイチピー」若しくは「エッチピー」の称呼を同一にし、かつ、「HP」の文字において外観上類似するものであるから、互いに紛れるおそれがある類似の商標といわなければならず、かつ、指定商品も同一又は類似のものである。
4.請求人(出願人)は、本願商標中の「HP」の文字部分は、商品の記号、符号を表すものであるから、「エッチピー」の称呼は生じない旨主張する。(ただし、平成11年6月2日付けの拒絶の理由(本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとするもの。)に対する同11年7月21日付け意見書において、請求人は、本願商標を見た際に最初に目に留まるのは、「HP」であり、該「HP」が本願商標中の要部である旨述べている。)
しかしながら、本願商標中の「HP」の文字部分は、前記したとおり、「HOSPITAL-SUPPLIES」の文字部分に比べ、商標中圧倒的な大きさで書されているものであり、これに接する取引者、需要者が、大きく読みやすく、かつ、記憶しやすい「HP」に着目することは疑いの余地がないばかりでなく、このような構成からなる「HP」が、直ちに商品の記号、符号を表したと理解することは極めて少ないというのが相当である。
したがって、請求人の上記主張は採用することができない。
5.以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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