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Trademark Appeal Case

図案化文字の称呼認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−12283(T2000−12283/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として、平成11年6月1日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1507826号商標は、「ASUKA」の欧文字と「アスカ」の片仮名文字を二段に併記してなり、昭和52年8月18日に登録出願、第4類「せっけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、昭和57年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。その後、商標権の一部取消審判によりその指定商品中「薫料」については、平成7年7月25日に取消す旨の確定審決の登録がされ、また、平成14年5月29日付けの書換登録により、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とされたものである。同じく、登録第3235513号商標は、「明日香」の漢字を横書きしてなり、平成4年12月9日に登録出願、第3類「線香」を指定商品として、平成8年12月25日に設定登録されたものである。同じく、登録第3235514号商標は、「明日香」の漢字を縦書きしてなり、平成4年12月9日に登録出願、第3類「線香」を指定商品として、平成8年12月25日に設定登録されたものである。同じく、登録第3235515号商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成4年12月9日に登録出願、第3類「線香」を指定商品として、平成8年12月25日に設定登録されたものである。以下、これら引用商標をまとめて「引用商標」という。

なお、拒絶の理由に引用した引用商標中、登録第1535596号商標については、平成14年8月27日に商標権の存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が平成15年4月30日になされているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、商号や商標を構成する文字の一部もしくは全部を図案化して会社のイメージアップを図ったり、自己の取り扱いに係る商品等の宣伝の効果を高めるといった方法が普通に採られている取引社会の実情よりすれば、これよりはその構成からみて、欧文字「aska」を図案化したものと、これに接する者をして、容易に理解、認識せしめるものというのが相当である。

請求人は、構成中語頭の文字は、外観的にはギリシャ文字の「α」(アルファ)あるいはアルファベットの「d」もしくは「q」に近いものであって、アルファベット「a」とは外観上非類似であるから称呼は生じないものであり、第2番目の文字は、単独文字「s」であって「エス」の称呼を生じ、第3番目の文字よりは「K(k)」の文字を想定できず、そして、語尾の文字は、語頭の文字を180度回転させた構成のものであり、いかなる称呼も生じないから、結局、本願商標よりは「アスカ」の称呼は生じないと主張している。

しかしながら、アルファベットの表記方法にはローマン体とサンセリフ体があり、そのうちサンセリフ体にはその一つとして「フーツラ・メッジューサ(サンセリフ)」(ポール・レンナーの創作による。)と称される書体があることは、例えば「やさしいレタリング」〔別掲(3)書体参照〕(株式会社マール社発行:1994年9月20日第31刷発行、155頁)等の記載からも明らかである。そして、かかる書体よりなるアルファベットは、一般において広く知られ用いられているものと認められる。

しかして、かかる「フーツラ・メッジューサ(サンセリフ)」よりなるアルファベット中の大文字「A」の小文字「a」は、縦線の左側にアルファベットの「O(o)」の文字の右側一部を切り詰めた如き曲線を結合して表したものであるところ、本願商標の構成中、語頭の文字は、縦線が曲線に比し太く表されているとはいえ、その基本的な表記方法において上記「フーツラ・メッジューサ(サンセリフ)」により表された小文字「a」とその特徴を共通にしているものであるから、該文字は、同書体の「a」の文字を表したものと無理なく認識、把握し得るというのが相当である。つぎに、第2番目の文字はアルファベットの小文字「s」を表したものと認められ、そして「s」の文字が語中に存する場合、これを「ス」と称呼することのあることは、例えば「ask」を「アスク」、「east」を「イースト」と読む例を待つまでもなく明らかである。第3番目の文字は、縦の直線とその右側下半部に、第2番目の文字「s」の下部の湾曲部分を短くした如き曲線を結合し表してなるものであるが、全体としてアルファベットの小文字「k」の特徴を有するといい得るから、該文字はアルファベットの「k」を記したものと認められる。そして、第4番目の文字は、語頭のアルファベット「a」を180度回転させ、これを鏡文字で表したものと認められ、また、これよりは直ちに他に相応する欧文字を認識し得ないものである。

そうとすると、本願商標は、この程度の表し方では、その構成文字全体としてアルファベットの4文字「aska」を表したものと、これに接する取引者、需要者をして容易に認識、理解せしめること前記のとおりであるから、これよりはその構成文字に相応して、「アスカ」の称呼を生ずること明らかといわなければならない。

これに対し、引用商標よりはその構成文字に相応して、いずれよりも「アスカ」の称呼を生ずるものである。

してみれば、本願商標は、引用商標とは、外観上相違する点があり、観念においては直ちに比較し得ないとしても、互いに「アスカ」の称呼を共通にする類似の商標といわなければならない。また、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしてその出願を拒絶した原査定は、妥当であってこれを取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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