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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2003−35033(T2003−35033/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4517345号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年7月19日に登録出願され、「@MESSAGE」の構成からなり、第42類「コンピュータープログラムを記憶したCD−ROM・その他の電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,インターネットその他の方法により提供される電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,インターネットその他の方法により提供される電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する助言,インターネットその他のコンピューターネットワークによる電子計算機のプログラムの提供,コンピューターデータベース・コンピュータープログラムへのアクセスタイムの賃貸,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,美容,理容,入浴施設の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,石版印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,葬儀の執行,墓地又は納骨堂の提供,一般廃棄物の収集及び分別,産業廃棄物の収集及び分別,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,通訳,翻訳,施設の警備,身辺の警備,個人の身元又は行動に関する調査,あん摩・マッサージ及び指圧,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,家畜の診療,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,編み機の貸与,ミシンの貸与,衣服の貸与,植木の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与,カメラの貸与,光学機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,鉱山機械器具の貸与,計測器の貸与,コンバインの貸与,祭壇の貸与,自動販売機の貸与,芝刈機の貸与,火災報知器の貸与,消火器の貸与,タオルの貸与,暖冷房装置の貸与,超音波診断装置の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,凸版印刷機の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,布団の貸与,理化学機械器具の貸与,ルームクーラーの貸与」を指定役務として、同13年10月26日に設定登録されたものである。

2 請求人の引用する登録商標

請求人が本件商標の登録の無効の理由として引用する登録第3296018号商標(以下「引用商標」という。)は、「MESSAGE」の欧文字を横書きしてなり、平成4年9月25日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,一般廃棄物の収集および処分,産業廃棄物の収集および処分,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムに関する試験又は研究,電気通信機器及びその周辺機器に関する試験又は研究,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,翻訳,施設の警備,個人の身元又は行動に関する調査,マッサージ及び指圧,医業,調剤,栄養の指導,植木の貸与,計測器の貸与,自動販売機の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,ルームクーラーの貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムに関するマニュアルの作成,電子計算機を用いて行う情報処理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムに関する調査・分析又は助言,電子計算機端末による通信を用いて行う翻訳その他の翻訳,電子計算機端末による通信を用いて行う電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムの設計,電子計算機端末による通信を用いて行う電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムの遠隔監視処理,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の移転に関する調査・分析又は助言,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の設計に関する情報の提供,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する情報の提供,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムの環境設定及び機能の拡張・追加,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機システムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の設計に関する助言」を指定役務として、同9年4月25日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とするとの審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、「@」と「MESSAGE」を連綴してなるところ、「@」の文字は、単に単位やメールアドレスの区切り字としてありふれたものであることから(甲第3号証)、本件商標の要部は「MESSAGE」であるとするのが自然である。

また、「MESSAGE」の語は、「伝言・声明」等を表す英単語として日本人にとって馴染みのある語であることから(甲第4号証)、これより「メッセージ」の称呼のみが生じる。

(2)引用商標は、「MESSAGE」の文字からなり、これより「メッセージ」の称呼のみ生じるものである。

(3)したがって、本件商標は、引用商標と外観・称呼・観念のいずれをとっても同一あるいは極めて類似しており、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は無効とされるべきである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。

(1)本件商標の外観について

本件商標は、「@」と「MESSAGE」が不可分一体の関係で強い結合力をもって一つの塊として使用されてきており、「@MESSAGE」が切り離されて「MESSAGE」とのみ表記されることはありえず、一体の商標である以上、引用商標と外観において類似するということはない。

取引一般においても「@」のついている「@MESSAGE」と「@」のついていない単なる「MESSAGE」とは全く別のものと認識することは明らかである。

また、「@」自体は、形容詞的な文字でもないし、指定役務について慣用されている文字というわけではない。

したがって、本件商標は、その外観において引用商標と類似していない。

(2)本件商標の称呼について

請求人は、本件商標の称呼として「@」を省略して「メッセージ」のみが生じるとしているが、請求人の主張には、「@」を省いて称呼するとする何らの根拠も存在しない。

実際の取引においても、本件商標は、「@」を発音した上で称呼されており、本件商標の称呼としては「アットメッセージ」である。

したがって、引用商標から導き出される称呼である「メッセージ」とは明らかに異なり、称呼が同一又は類似ということはあり得ない。

(3)誤認混同のおそれの不存在について

商標の類似は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであり、この際には、商標がその外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察し、しかも、その商品の取引の実情を明らかにしうる限り、その具体的取引状況に基づいて判断されなければならない(昭和43年2月27日最高裁判決)。

これに基づき、本件商標と引用商標とをみるに、引用商標は、ある者が他者にその意思や事項を伝えることを意味するメッセージという英語を単にそのまま商標登録したものにすぎず、単に商品の用途等を表示するにすぎない。したがって、「MESSAGE」それ自体としては、一般的に出所識別力が乏しいといわざるを得ない。しかも、引用商標は、平成9年4月25日に登録されてはいるものの、実際には使用されている形跡はない(乙第1号証)。そのため、現実の取引においては、「MESSAGE」という外観、称呼等から、請求人の商品を印象付けられたり、連想したりすることは全くあり得ない。

これに対し、本件商標は、乙第2号証からも明らかなように、実際の商品取引において非常に普及しており、取引者に広く認知されている。しかも、請求人自身がそのホームページにおいて、「@MESSAGE」を被請求人の商品として紹介しており、その商標使用を認めている(乙第3号証)。

したがって、「MESSAGE」という商標には、何ら請求人の信用が化体されておらず、「@MESSAGE」という商標が使用されたとしても、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれはなく、両商標は類似するとはいえない。

5 当審の判断

(1)本件商標

本件商標は、前記したとおり、「@」の記号と「MESSAGE」の欧文字とを一連に横書きした構成からなるところ、その構成中の「MESSAGE」の文字部分は、「伝言・声明」等を表す英単語として、我が国においても極めてよく知られ、日常的に使用されているありふれた語であるといえる。そして、本件商標の指定役務、とりわけ、電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)に関連する役務、あるいはインターネットに関連する役務について使用した場合は、自他役務の識別機能が極めて弱いものということができる。また、同じく「@」の記号は、「アットマーク」と称され、単価を表す記号として、また、近年においては、電子メールのアドレスにおいてユーザー名とドメイン名を区切る符号として、日常一般にありふれて用いられているものであり、「MESSAGE」の文字部分と同様に、本件商標の指定役務中の電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)に関連する役務、あるいはインターネットに関連する役務について使用しても、自他役務の識別機能が極めて弱いものである。

そうすると、本件商標は、これを構成する「@」と「MESSAGE」との間に識別力の点において軽重の差がないばかりでなく、両文字が外観上一体不可分に書されていることも相俟って、構成全体をもって一つの商標を表したと理解される場合が多いというのが相当である。

してみれば、本件商標は、その構成より「アットマークメッセージ」あるいは「アットメッセージ」の称呼を生ずるものであって、全体として特定の観念を想起させない造語よりなるものといわなければならない。

(2)引用商標

引用商標は、前記したとおり、「MESSAGE」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「メッセージ」の称呼及び「伝言・声明」などの観念を生ずるものである。

(3)本件商標と引用商標との対比

本件商標より生ずる「アットマークメッセージ」若しくは「アットメッセージ」の称呼と引用商標より生ずる「メッセージ」の称呼は、前半部分において「アットマーク」若しくは「アット」の音の有無という顕著な差異を有するものであるから、明瞭に聴別し得るものである。

また、本件商標と引用商標の観念についてみるに、前記したとおり、本件商標は造語よりなるものであるから、「伝言・声明」などの観念を生ずる引用商標とは、観念上比較することができないものである。

さらに、本件商標と引用商標は、それぞれ前記した構成よりみて、外観上区別し得る差異を有するものである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきではない。

よって、結論のとおり審決する。

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