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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用の範囲

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第31483号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第1712032号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和55年10月17日に登録出願、第11類「マイクロフオ−ン、ラウドスピ−カ−・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同59年9月26日に設定登録され、その後、平成7年1月30日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「マイクロフォーン、ラウンドスピーカー(「ラウドスピーカー」の誤記と認める。以下、同じ。)・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品、その他本類に属する商品(但し、マイクロフォーン、ラウンドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品を除く)」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

請求の理由

本件商標は、その指定商品中、「マイクロフォーン、ラウンドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品、その他本類に属する商品(但し、マイクロフォーン、ラウンドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品を除く)」について継続して過去3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用された事実はないから、上記商品は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。

1. 使用の事実

乙第1号証ないし乙第7号証に示すとおり、被請求人は、その子会社であり、我が国での通常使用権者である「株式会社イーブイアイ・オーディオ・ジャパン」(東京都杉並区泉2丁目5番60号所在、以下「イーブイアイ・オーディオ・ジャパン」という。)を通じて、本件請求に係る指定商品中の「音声周波数機械器具」の範疇に含まれる「アンプリファイア、ミキサー、サウンドシステムプロセッサ、イコライザー」について本件商標を使用し、宣伝・販売している。また、上記子会社を通じて、本件請求に係る指定商品中の「ニッケルカドミウム電池」について、本件商標を使用し、販売している。上記子会社は、前々名称である株式会社エレクトロボイス、前名称である株式会社マークフォーオーディオ・ジャパンを通して、現在に至るまで一貫して本件商標を用いた各種の機器を我が国で広く販売してきているものである。

(1)乙第1号証(EV/Electro−Voice97年総合カタログ (表紙、裏表紙、該当頁))について

乙第1号証は、被請求人の子会社によって、1996年11月現在の商品を明記して作成されたものであるが、その後、少なくも98年版の総合カタログが作成・配布されるまで現実に使用されたものである。

該カタログ92頁に掲載されている商品「パワーアンプリファイア」は、主に業務用に使用されるものであるが、ステレオその他オーディオシステムに接続して、音声シグナルを増幅する機能を果たす機械器具であって、「拡声機械器具その他の音声周波機械器具」の概念に該当する。また、本件商標は、カタログの表頁及び92頁の写真の商品自体の正面部分に表示されている。

したがって、本件商標は、この「パワーアンプリファイア」に関して、本件審判の請求の登録日(平成11年12月1日)より前3年以内の期間に使用されていたことは明白である。

(2)乙第2号証(EV/Electro−Voice98総合カタログ (表紙、裏表紙、該当頁))について

乙第2号証は、1998年6月現在の状況を明記して作成されたものであるが、その後、少なくも99年版の総合カタログが作成・配布されるまで現実に使用されたものである。

該カタログ89頁ないし91頁に「ミキサー(AutomaticMixer)」の商品があり、該商品は、主に業務用に使用されることを意図した音響機器のミキサー(別個に独立して局部発振器を設けた周波数変換器)であり、「音声周波機械器具」の概念に該当するものである。また、本件商標は、商品自体の正面部分に明示されており、さらに、該カタログの表頁その他にも印刷されている。

したがって、本件商標は、「ミキサー」に、本件審判の請求の登録の前3年以内に使用されていたことは明白である。

(3)乙第3号証(EV/Electro−Voice「ライブミキシング用のミキサー専門カタログ」(原本))について

乙第3号証は、乙第2号証で示したミキサーと商品は異なるが、商品「ミキサー」の取扱いの事実をより明快に証明するものとして提出する。

(4)乙第4号証(EV/Electro−Voice98年総合カタログ(該当頁))について

乙第4号証は、乙第2号証のものと同じものである。

該カタログの31頁及び32頁に「サウンドシステムプロセッサ(Dx34A)」の商品が掲載されている。これは、主に業務用に使用されることを意図した音響機器で、各種音声シグナルを広範囲に調整してそれぞれのフェーズで最適な音質・音量等を発することが出来る機能を発揮する機器であり、「音声周波機械器具」の概念に該当するものである。また、本件商標は、商品自体の正面部分に明示されており、さらに、該カタログの表頁その他にも本件商標が使用されている。

したがって、上記商品は、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていたものである。

(5)乙第5号証(EV/Electro−Voice「サウンドシステムプロセッサ(Dx38)」(原本))について

乙第5号証は、乙第4号証で示した商品とは商品が異なるが、同じ「サウンドシステムプロセッサ」の販売時に添付するユーザー用のマニュアルである。この商品は、特に、内部に書き換え可能なROMが組み込まれており、コンピュータ等に接続して音声シグナル調整のプログラムの内容を書き換えるよう指示することも可能な機能を有している。

(6)乙第6号証(EV/Electro−Voice1999−2000総合カタログ(原本))について

乙第6号証は、1999年11月現在の状況を明記して作成されたものである。

該カタログの49頁に「イコライザー(equalizer)」の商品が掲載されている。これは、主に業務用に使用されることを意図した機器であるが、音声の録音・再生の過程で振幅周波数に適切な補正を加えて全体で平坦な周波数特性を得られるようにする機能を果たす機械器具であって「音声周波機械器具」の概念に該当する。また、本件商標は、商品自体の正面部分に明示され、さらに、該カタログの表頁その他にも本件商標ははっきりと表示・使用されている。

したがって、上記商品は、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていたものである。

(7)乙第7号証(商品「ニッケルカドミウム電池」)について

被請求人及びその子会社は、そのマイクロフォン等に使用するための充電式のニッケルカドミウム電池も、顧客の要請によって販売するものである。その電池にも、本件商標が表示されている。

(8)上記の証拠資料は乙第7号証を除き、その原本はすべて被請求人の上記子会社によって作成され、配布されてきたものである。

2.以上の事実を勘案するに、本件商標は、本件審判の請求の登録日(平成11年12月1日)前3年以内に、我が国において上記各商品について継続的に使用されてきたことは事実である。カタログ等に示された使用商標は、本件商標と全く同一である。また、上記各商品は、本件商標に対して取消を求められている範疇の商品である。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当せず、その登録を取り消されるべき事由はない。

第4 当審の判断

1.乙第2号証ないし乙第5号証によれば、以下の事実を認めることができる。

(1)乙第2号証は、1998年6月現在の日付けが記載されているカタログであるところ、該カタログの裏表紙には、通常使用権者と認められる「イーブイアイオーディオジャパン」との記載がある。また、該カタログ89頁には、音声周波機械器具の範疇に属する商品と認められる「Automatic Mixer」について、本件商標と同一の構成よりなる商標が表示されている。

(2)乙第3号証は、2000年3月現在の日付けが記載されているカタログであるところ、イーブイアイオーディオジャパンが、音声周波機械器具の範疇に属する商品と認められる「オーディオミキサー」ついて、本件商標と同一の構成よりなる商標が表示されている。

(3)乙第4号証は、1998年6月現在の日付けが認められるカタログであるところ、イーブイアイオーディオジャパンが、音声周波機械器具の範疇に属する商品と認められる商品「Digital Sound System Processer」について、本件商標と同一の構成よりなる商標が表示されている。

(4)乙第5号証は、「デジタルサウンドシステムプロセッサ」のマニュアルであるところ、該マニュアルの表表紙には、本件商標と同一の構成よりなる商標が表示され、また、該マニュアルの最終頁には、イーブイアイオーディオジャパンの記載がある。

2.前記1.の認定事実によれば、被請求人は、通常使用権者が、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中「マイクロフォーン、ラウドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品、その他本類に属する商品(但し、マイクロフォーン、ラウドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品を除く)」について、本件商標と同一の商標を使用していたことを証明したというべきである。

そして、請求人は、前記第3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

したがって、本件商標は、その指定商品中「マイクロフォーン、ラウドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品、その他本類に属する商品(但し、マイクロフォーン、ラウドスピーカー・変成器、転換器、その他の電気通信機械器具の部品および附属品を除く)」登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものとすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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