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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90180(T2003−90180/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4635182号商標は、指定商品中第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」についての登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4635182号商標(以下、「本件商標」という。)は、「アースフル」の片仮名文字を標準文字により書してなり、平成14年3月19日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年1月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、下記の16件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)を引用している。

(a)「アース」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和21年9月27日登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年10月17日に設定登録された登録第369817号商標。

(b)「EARTH」の欧文字を横書きしてなり、昭和21年9月27日登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年10月7日に設定登録された登録第369818号商標。

(c)「アース」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年4月5日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同49年9月2日に設定登録された登録第1085293号商標。

(d)「アースフレッシュ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年4月5日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同49年9月2日に設定登録された登録第1085294号商標。

(e)「アースエァフレッシュ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和46年4月5日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同49年9月2日に設定登録された登録第1085295号商標。

(f)別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和49年7月31日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同53年12月22日に設定登録された登録第1365189号商標。

(g)「アースホワイト」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和49年10月25日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同54年6月29日に設定登録された登録第1380942号商標。

(h)「ホワイトアース」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和49年10月25日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同54年6月29日に設定登録された登録第1380943号商標。

(i)「クリンアース」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和54年4月16日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年8月30日に設定登録された登録第1611673号商標(なお、指定商品及び商品の区分は、その後、指定商品の書換登録により、第3類及び第30類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっている。)。

(j)別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和55年10月8日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録された登録第1668872号商標。

(k)別掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和55年10月8日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録された登録第1668873号商標。

(l)「アース製薬株式会社」の文字を横書きしてなり、昭和55年10月8日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録された登録第1668874号商標。

(m)別掲(4)のとおりの構成よりなり、昭和61年10月16日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年9月29日に設定登録された登録第2169482号商標。

(n)別掲(5)のとおりの構成よりなり、昭和63年6月17日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年12月25日に設定登録された登録第2488151号商標(なお、指定商品及び商品の区分は、その後、指定商品の書換登録により、第3類及び第30類を商品区分とする商標登録原簿に記載のとおりの指定商品となっている。)。

(o)「EARTH」の欧文字を横書きしてなり、平成6年6月21日登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同8年12月25日に設定登録された登録第3234062号商標。

(p)「アース」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年2月19日登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年10月3日に設定登録された登録第4061824号商標。

そして、引用商標は、いずれも存続期間の更新登録がなされ現に有効に存続している。

(2)申立人の主張

本件商標は、引用商標と類似であることは明らかであり、申立人の著名商標「アース」、「EARTH」との関係で、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標であるから、指定商品中の「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、前記したとおり「アースフル」の片仮名文字を横書きしてなるところ、構成各文字は、同書、同大、同間隔をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「アースフル」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであり、他に構成中の「アース」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字全体に相応して「アースフル」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

他方、引用商標は、上記若しくは別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成より「アース」の称呼が生ずる場合があるとしても、本件商標は、前記したとおり、その構成文字から生ずる称呼は「アースフル」の称呼のみであって、単に「アース」の称呼は生じないものであるから、本件商標と引用商標とは称呼上類似するものではない。

また、本件商標と引用商標とは、外観上明らかな差異を有するものであり、本件商標は、前記したとおり、造語よりなるものであるから、引用商標と観念上比較することはできない。

したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。

(2)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、甲第9号証ないし同第18号証を提出し、「アース」、「EARTH」の文字よりなる商標(以下、「使用商標」という。)は、申立人の業務に係る商品「トイレの芳香洗浄剤」、「口中清涼剤」、「泡浴剤」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、周知、著名であった旨主張している。

しかしながら、本件商標は、前記(1)で認定したとおり、その構成中の「アース」の文字部分のみが独立して認識されるものではなく、使用商標とは非類似の商標であるばかりでなく、甲第9号証ないし同第18号証における広告の表示方法からすると、使用商標よりむしろ、「トイレの芳香洗浄剤」には「セボン」商標が、「口中清涼剤」には「モンダミン」商標が需要者に強く印象付けられるといえるから、使用商標が申立人の業務に係る上記商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたという事実を認めることは困難であるといわざるを得ない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、甲第2号証ないし同第8号証を提出し、使用商標は、申立人の業務に係る商品「殺虫剤」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、周知、著名であった旨主張する。

しかしながら、確かに、使用商標が申立人の業務に係る商品「殺虫剤」を表示するものとして、本件商標の登録出願前より、需要者の間に広く認識されていたことは認め得るとしても、本件商標は、前記したとおり、使用商標とは商標それ自体が異なるばかりでなく、「アース」の語は「地球、陸地」等を意味する外来語として、極めて広く知られている語であり、加えて、使用商標が用いられている「殺虫剤」と申立てに係る指定商品である「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」とは、商品の品質、用途等において大きく異なるものであることをも併せ考慮すれば、商標権者が本件商標を上記商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、使用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、第11号及び第15号に違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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