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Trademark Appeal Case

略称と称呼の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90858(T2002−90858/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4600984号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4600984号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成12年7月28日に登録出願、第2類、第4類、第6類、第14類、第20類、第22類、第28類、第32類、第33類、第35類、第39類、第40類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年9月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「ブルックス ブラザーズ」と「BROOKS BROTHERS」の文字を二段に併記してなり、昭和47年4月11日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和51年6月21日に設定登録された登録第1204979号商標(以下「引用商標1」という。)、「BROOKS BROTHERS」の文字よりなり、昭和47年10月27日に登録出願、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和50年7月22日に設定登録された登録第1135475号商標(以下「引用商標2」という。)及び「BROOKS BROTHERS」の文字よりなり、昭和47年10月27日に登録出願、第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和50年9月4日に設定登録された登録第1150714号商標(以下「引用商標3」という。)と類似する。そして、引用各商標の指定商品は、本件商標の指定商品と抵触する。

(2)商標法第4条第1項第8号について

「BROOKS」「ブルックス」は、申立人、ブルックス・プラザーズ・インコーボレーテッドの著名な商号商標である「BROOKS BROTHERS」の略称であり、その著名性は本件商標出願前に確立していた。しかも、その指定商品及び指定役務は、申立人が取り扱う商品と同一又は近似した商品を含んでいる。

(3)商標法第4条第1項第10号について

申立人の商号商標「BROOKS BROTHERS」とその略称「BROOKS」「ブルックス」は当業界で著名となっている。

したがって、本件商標は、この著名商標の略称(愛称)「ブルックス」と同一の称呼を有し、近似した商品・役務の分野において使用するものである。

(4)商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、申立人の商号商標「BROOKS BROTHERS」及びその略称(愛称)「BROOKS」「ブルックス」の当業界及び人気ブランドとしての著名性に鑑みれば、本件商標がその指定商品に使用された場合には、その出所について誤認・混同を惹起する蓋然性が高い。

(5)したがって、本件商標の登録は、第14類及び第20類の全指定商品並びに第35類及び第40類の全指定役務に関して、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるから、その構成文字に相応し「ブルックス」の称呼を生ずることは明らかである。

他方、引用商標1は、「ブルックス ブラザーズ」、「BROOKS BROTHERS」、引用商標2及び引用商標3は、「BROOKS BROTHERS」の文字よりなるところ、いずれも、その構成は一連一体不可分に書されているものであって、これを、殊更、分離観察して見なければならない特段の理由は見当たらない。また、それぞれの文字に相応して生ずる「ブルックスブラザーズ」の称呼も淀みなく一連一気に称呼し得るものである。

してみれば、引用各商標は、その構成文字に相応し「ブルックスブラザーズ」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。

しかして、本件商標より生ずる「ブルックス」の称呼と引用各商標より生ずる「ブルックスブラザーズ」の称呼とは、後半部において「ブラザーズ」の音の有無の差異を有するものであるから、互いに聴き誤るおそれはないものである。

また、本件商標と引用各商標は、特定の意味を有しない造語よりなるものと認められるから、観念においては比較できないものであり、外観においても、区別し得る差異を有するものである。

そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。

(2)商標法第4条第1項第8号について

申立人提出に係る甲第6号証ないし甲第11号証等によれば、申立人は、我が国において、雑誌等に申立人に係る紳士服、シャツ、ネクタイなどの商品に「BROOKS BROTHERS」「ブルックスブラザーズ」の商標を使用し広告掲載している中で、「ベルトもブルックスのものを薦めたい」、「Brooksの誇り高きゴールデン・フリース」、「ブルックスを着ると、やはりネクタイも」等「BROOKS」「ブルックス」の文字をもって使用しているが、この使用は、商標「BROOKS BROTHERS」、「ブルックスブラザーズ」が付された商品の説明として使用されているものであり、この使用をもって、申立人の名称の著名な略称としての使用とは認められないから、本件商標は、他人の名称(申立人)の著名な略称よりなるものということはできない。

(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

さらに、申立人の提出に係る甲第5号証ないし甲第22号証によれば、申立人の使用する商標の構成は、「Brooks Brothers」の文字の筆記体での使用、「BROOKS BROTHERS」「ブルックス ブラザーズ」の文字の使用であって、これらが我が国において、本件商標の登録出願時には商品「紳士服、シャツ、ネクタイ」などの商品に使用され、周知著名であったとしても、「BROOKS」、「ブルックス」の文字のみを申立人に係る商品に付し使用している事実は認められない。

そうして、「BROOKS」、「ブルックス」の文字が使用されている実情は(2)のとおりであるから、この使用をもって、「BROOKS」、「ブルックス」が本件商標の登録出願時には、商品「紳士服、シャツ、ネクタイ」などの商品に使用され、周知著名であったものということはできない。

そうとすれば、本件商標と申立人の使用する商標「Brooks Brothers」、「BROOKS BROTHERS」、「ブルックス ブラザーズ」とは、前記したとおり、非類似の商標であり、取引者、需要者をして、別異の商標と認識、理解されるものとみるのが相当である。

してみれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人の使用商標を連想、想起させるものとはいえないから、本件商標は申立人又は申立人と経済的、組織的の関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。

(4)したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中申立てに係る商品及び役務について、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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