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Trademark Appeal Case

欧文字商標の称呼認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90117(T2002−90117/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4524056号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4524056号商標(以下「本件商標」という。)は、「PALLADONE」(標準文字)の欧文字を横書きしてなり、第5類「薬剤」を商品を指定商品として、平成12年12月14日に登録出願、同13年11月22日に設定登録されたものである。

2 異議申立ての理由

(1)引用商標

異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第1777480号の1商標(以下「引用商標」という。)は、「パラトーン」の片仮名文字を書してなり、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定として、昭和57年9月17日に登録出願、同60年6月25日に設定登録され、その後、指定商品については、「化学品」について商標権の分割移転がなされた結果(分割移転の登録日平成9年6月9日)、「化学品、薬剤、医療補助品、但し、化学品を除く。」となったものであり、現に有効に存続しているものである。

(2)商標法第4条第1項第11号の該当性について

本件商標は、「PALLADONE」の欧文字を書してなるものであるが、現在の我が国における外国語使用実情に鑑みれば、その文字がはっきり英語と理解できない場合は、一般に英語風に発音されるものとみるのが自然である。

しかして、本件商標を英語風な読みにしたがえば、本件商標は、該欧文字の語尾の「E」の文字が、ほとんどすべて黙示であり、読まないものであるから、「パラドーン」の称呼をも生ずるものである。

他方、引用商標は「パラトーン」の片仮名文字を書してなるものであるから、その書された文字どおり「パラトーン」の称呼を生じるものである。

しかして、本件商標より生じる「パラドーン」の称呼と引用商標より生じる「パラトーン」の称呼とを比較してみると、両者は共に5音よりなるものであるが、その構成する各音を全く同じくし、異なるところはわずかに第3音において「ド(do)」と「ト(to)」の音にある。そして、該差異音とても、濁音と清音の徴差にすぎず、また、母音「o」を共通にするのみならず、その子音「d」、「t」は、ともに破裂音であって、発音方法を共通にするものである。

結局、両称呼を一連に称呼するときは、その全体の音調、音感が相似たものとなって、聴者をして、互いに聴き誤らせるおそれがあるものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、その外観、観念の類否について論じるまでもなく、称呼上類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品中に包含されていることが明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項11号に該当するものである。

3 当審の判断

本件商標は、「PALLADONE」の欧文字を書してなるものであるところ、特定の意味を有しない造語であって、特定の読み方をもって知られているものとは認められない。ところで、本件商標構成前半の「PALLA」部分については、我が国において「白金属元素の一つであるパラジウム」の意味を有する英語として良く知られている「palladium」が「パラジウム」と発音されていること、また、構成後半の「DONE」の部分については、英語「do」の過去分詞形として良く知られている「done」が「ダン」と発音され、英語「underdo」の過去分詞形「underdone」が「アンダーダン」と発音されていることが認められる。これらの例に倣えば、本願商標は、構成全体として「パラダン」と称呼されるとみるのが相当である。

他方、引用商標は、「パラトーン」の片仮名文字を書してなるものであるから、構成文字に相応して「パラトーン」の称呼を生ずるものである。

「パラダン」と「パラトーン」の称呼を比較すると、両称呼は、語頭の「パラ」及び語尾の「ン」の各音を共通にし、第3音において「ダ」と「トー」とが相違するものであり、前者の称呼は、差異音である「ダ」が濁音で強く響く音であるために全体が尻下がりに一気に発音されるものであるのに対して、後者の称呼は、差異音である「トー」の音は軽い響きの清音「ト」に長音が伴うために尻上がりで「パラ」「トーン」の如く2音節風に発音されるものであるから、各称呼を一連に称呼した場合には、全体の語調、語感が異なり、称呼上相紛れるおそれはないというのが相当である。

また、本件商標と引用商標とは、外観上互いに区別し得る差異を有し、かつ、観念についてはいずれも特定の意味を有しない造語よりなるものであるから、比較すべくもない。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観および観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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