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Trademark Appeal Case

商標周知性の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90396(T2003−90396/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4659759号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4659759号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、平成14年5月28日に登録出願、第7類、第16類及び第21類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同15年4月4日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点

(1)商標法第4条第1項第10号について

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、抗菌性を有する家庭用食品包装フィルム(以下「抗菌ラップ」という。)について「FOOD GUARD」及び「フードガード」の標章を平成8年8月以来継続して使用しており、その結果、該標章は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして広く認識されるに至っている。本件商標は、「フードガード」の称呼を生ずるものであり、その指定商品中の「真空包装用のプラスチック製フィルム」は「家庭用食品包装フィルム」と類似の商品である。したがって、本件商標の指定商品中の「真空包装用のプラスチックフィルム」については、商標法第4条第1項第10号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、申立人が引用する次のア)及びイ)の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と類似するものであり、その指定商品中の「真空包装用のプラスチック製袋、真空包装用のプラスチック製フィルム、紙製の包装袋」については、引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

ア)登録第3331221号商標

商標の構成:別掲(2)のとおり

指定商品:第16類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

登録出願日:平成6年11月22日

設定登録日:平成9年7月11日

イ)登録第4126761号商標

商標の構成:別掲(2)のとおり、ア)と同一

指定商品:第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

登録出願日:平成6年11月22日

設定登録日:平成10年3月20日

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号について

申立人は、「FOOD GUARD」ないしは「フードガード」の文字からなる標章を商品「抗菌ラップ」について使用した結果、該標章は申立人の業務に係る商品を表示するものとして広く認識されるに至ったとして、甲第1ないし第25号証(枝番を含む。)を提出している。

そこで、上記標章が申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識されているか否かについて検討するに、申立人の提出に係る各甲号証によれば、以下の事実が認められる。

すなわち、本件商標の登録出願前に、「FOOD GUARD」及び「フードガード」の標章を使用した抗菌ラップ(以下「本件商品」という。)が販売され、一時期、新製品売れ行き週間ランキングの上位にあったこと(甲第1、第5及び第6号証)、本件商品について新聞に広告されたこと(甲第7及び第8号証)、本件商品について商品カタログに掲載されたこと(甲第9ないし第11号証)、本件商品の包装箱又はカタログが印刷され申立人に納入されたこと(甲第4及び第12号証の1ないし3)、本件商品が申立人から取引先に納入されたこと(甲第15ないし第23号証)、本件商品が「品質と安全性に関する自主登録データシート」に登録されたこと(甲第13号証)、本件商品が抗菌製品調査・監視対象とされたこと(甲第14号証)。

以上の事実によれば、本件商標の登録出願前に、本件商品が申立人によって製造・販売され、ある程度市場に出回っていたものと推認される。しかしながら、提出された証拠によっては、本件商品に関する新聞等における宣伝広告の回数も少なく、その規模も大きなものではないし、その取扱量もそれ程大きくないといわざるを得ない上に、その売上高、同種商品の業界におけるシェア等も明らかでないから、上記標章が本件商品に使用する商標として需要者間に広く認識されるに至っていたことを認めるには十分なものではない。

そうすると、申立人の上記標章は、需要者間に広く認識されている商標とはいえないから、本件商標は、商標の構成において申立人の上記標章と類似し、その指定商品が本件商品と類似するものであるとしても、商標法第4条第1項第10号に該当するということはできない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(1)のとおり、薄いピンク色で着色された四角い点と棒線とで四角形の一辺を欠いた如き図形を構成し、その図形の中程に入るように「Food Guard」の文字を書し、さらに「F」の文字に懸かるように薄いピンク色の三日月型の図形を配した構成からなり、全体として融合された一体感のあるものであって、文字と図形とは一体不可分に看取されるというべきであり、殊更、図形部分のみを取り出して自他商品の識別標識として認識されることはないというべきである。むしろ、本件商標は、読み易い文字部分を捉え、これより生ずると認められる「フードガード」の称呼をもって取引に資される場合が少なくないとみるのが自然である。

他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、赤色で着色された本件商標と同じような四角い点と棒線からなる図形と、青塗りの四角形中に白抜きで表された「Enesta」の文字とからなるものであって、本件商標と同様、文字と図形とは一体不可分に看取され、図形部分のみを取り出して自他商品の識別標識として認識されるものではなく、むしろ、文字部分から生ずると認められる「エネスタ」の称呼をもって取引に資されるものというべきである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、一部図形において近似する点があるとしても、そのことのみをもって両者が類似するものということはできないし、他に、外観、称呼及び観念において相紛らわしいとする理由は見出せないから、両商標は非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中の「真空包装用のプラスチック製袋、真空包装用のプラスチック製フィルム、紙製の包装袋」について、商標法第4条第1項第10号及び同項第11号の規定に違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。

よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。

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