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Trademark Appeal Case

外国周知商標の不正登録

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90897(T2002−90897/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4606934号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

登録第4606934号商標(以下「本件商標」という。)は、「BOXFRESH」の文字を横書きしてなり、平成13年11月30日に登録出願、第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成14年9月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によりその登録は取り消されるべきである。

3 本件商標の取消理由

登録異議の申立てがあった結果、商標権者に対し、期間を指定して意見を述べる機会を与えて通知した本件商標の取消理由(平成15年6月30日付取消理由通知)は、要旨次のとおりである。

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

申立人は、ジャケット、Tシャツ、ニットウエア、デニム、ジーンズ等を取り扱う1990年設立のイギリスのアパレルメーカーであり、申立人のこれらの商品には「BOXFRESH」商標(以下「引用商標」という。)が使用されている(甲第3号証ないし同第6号証、同第28号証、同第33号証等)。申立人は、イギリスの雑誌「DNR」(1993年12月号)に広告を掲載するなどマスメディアを通じて広告宣伝し(甲第10号証ないし同第15号証)、また、イギリスロンドンのファッションイベント「40 Degrees」やイタリアのフィレンツェのファッションイベントなどに出展し(甲第18号証及び同第19号証)、1999年及び2000年には、イギリスのファッション誌「FHM」が行った「Fasion Brand of the Year Award」においてイギリストップ10ブランドに選ばれた(甲第8号証及び同第28号証)。申立人は、店舗販売に加え、インターネット上でのオンラインショッピング事業を展開していた(甲第20号証ないし同第26号証)。

以上の申立人の海外における事業活動によれば、本件商標の登録出願の時には、申立人がその業務に係るジャケット、Tシャツ、ニットウエア、デニム、ジーンズ等のアパレル商品に使用する引用商標は、イギリスにおいて取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められる。

また、昨今の企業における事業展開のグローバル化、情報、サービスのボーダレス化などの実情よりすると、上記イギリスの事情は、我が国においてもこの種の商品に関心を寄せる取引者、需要者の間において知られていたものといわなければならない。

我が国においては、2001年(平成13年)8月から販売を開始し(甲第31号証)、商品カタログを作成し(甲第28号証)、商品広告を雑誌に掲載する(甲第31号証ないし同第33号証)など、申立人は、販売開始以降も、我が国において「BOXFRESH」商標に関する事業を展開していたことが認められる。

本件商標は、上記のとおり「BOXFRESH」の文字よりなるものであって、引用商標と同じ文字構成よりなるものである。「BOXFRESH」の文字は、構成文字全体としては固有の観念を有しない造語よりなるものと認められる。しかも、これを英単語の「BOX」と「FRESH」の両語を結合したものと解しても、両語は親和性に乏しく、両語を結合することにその必然性は何等窺うことができないものであるから、その文字構成には強い独創性があるといわなければならない。

そして、本件商標の登録出願は、申立人が我が国において「BOXFRESH」商標を付した商品の販売開始より3か月後である。

してみれば、本件商標は、その採択に際し、引用商標と文字構成が偶然に一致したものというよりは、商標権者は、イギリスにおいて需要者間に広く知られていた引用商標を知悉し、引用商標が我が国で登録を得ていないことを奇貨として採択し、もって本件商標を登録出願し登録を得たものと認めざるを得ない。

したがって、本件商標は、外国において需要者の間に広く知られていた引用商標と類似するものであり、不正の目的をもって使用するものといわなければならないから、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。

4 商標権者の意見

商標権者は、上記3の取消理由の通知に対して何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

本件商標についてした上記の取消理由は妥当であって、本件商標は、その理由に示すとおり、外国において需要者の間に広く知られていた引用商標と類似するものであり、不正の目的をもって使用するものといわなければならないから、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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