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Trademark Appeal Case

商標剽窃と公序良俗

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90280(T2003−90280/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4646871号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4646871号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成13年12月10日に登録出願され、「Name Bank」の欧文字と「ネームバンク」の片仮名文字とを二段に併記してなり、第35及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同15年2月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申し立ての理由

(1)本件商標は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が、商標ビジネスの名称として考案した「ネームバンク」の名称を、商標権者が、これを剽窃して出願・登録し、このことを申立人に秘していたものであるから、公秩良俗に反し、商標法第4条第1項第7号に該当する。

(2)また、商標権者は、自己の業務に係る役務に本件商標を使用する意思がないにも拘わらず、商標登録を受けたものであるから、本件商標は商標法第3条第1項柱書きの要件を具備しないものである。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)申立人は、商標権者との間で共同出資の事業計画を計画し、その事業

のネーミングとして考案された名称である本件商標を、商標権者が申立人に

無断で出願・登録したものであるから、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当する旨主張している。

しかしながら、申立人提出に係る甲各号証を精査するも、本件商標の実質的な創案をした者が誰であるかが明確に把握できる証拠資料は見あたらないものであるから、商標権者が本件商標を剽窃して出願・登録したという申立人の主張は、俄に認め難いところである。

また、前記共同事業計画は、提出された甲各号証に徴して、中途で破綻し実行されなかったものであることが容易に推認することができることから、該事業計画の名称である「ネームバンク・プロジェクト」は、あくまでも申立人と商標権者間の私的な関係に過ぎず、本件商標の出願・登録により不利益を被る第三者は存在しないものといえる。

さらに、本件商標は、「Name Bank」の欧文字と「ネームバンク」の片仮名文字よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、本件商標を指定役務について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすべき事実は認められないばかりか、他の法律によってその使用が禁止されている事実も認められない。

したがって、本件商標が商標法第4条第1項第7号に定める「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標」に該当するという申立人の主張は採用することができない。

(2)次に、申立人は商標権者が本件商標をその指定役務について使用する意思がない旨主張しているが、その事実を証する具体的な証拠資料を提出していないものであるから、本件商標は商標法第3条第1項柱書きの要件を具備しないものであるとはいえないものとみるのが相当である。

(3)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第4条第1項第7号に違反して登録されたものではないから、本件商標は、これを取り消すべきものとすることができない。

よって、結論のとおり決定する。

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