Trademark Appeal Case
著名キャラクター図形の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90206(T2003−90206/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4636194号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年1月25日に登録出願され、第3類、第9類、第12類、第20類、第21類、第24類、第26類、第27類、第28類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年1月17日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由(要旨)
(1)本件商標は、下記の引用A商標ないし引用G商標と、「ミッキーマウス」の称呼・観念を共通にする類似の商標であり、引用A商標及び引用B商標とは外観においても類似するものである。そして、本件商標と引用A商標ないし引用G商標(いずれの引用商標についても、現在その商標権は有効に存続しているものである。)は、その指定商品も同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の著名な商標・キャラクターである「ミッキーマウス」をその構成要素とするものであるから、これがその指定商品に使用された場合は、当該商品はあたかも申立人又はその関連会社の関与する商品であるかのようにその出所につき誤認・混同を生じさせるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)著名なキャラクターを含む商標の使用をその本来の権利者に無断で行うことは、著名商標への「ただ乗り(フリーライド)」にほかならず、本件商標は他人の著名商標と類似の商標を不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(4)したがって、本件商標の指定商品中、第9類及び第28類に属する指定商品についての登録は、取り消されるべきである。
<引用A商標ないし引用G商標>
(a)登録第226416号商標(以下「引用A商標」という。)は、後掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和6年1月12日に登録出願され、第36類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年7月1日に設定登録されたものである。
(b)登録第982917号商標(以下「引用B商標」という。)は、後掲(3)のとおりの構成よりなり、昭和45年8月24日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年9月30日に設定登録されたものである。
(c)登録第1579409号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ミッキー マウス」の文字と「MICKEY MOUSE」の文字とを二段に横書きしてなり、昭和53年11月16日に登録出願され、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年4月27日に設定登録されたものである。
(d)登録第1638412号商標(以下「引用D商標」という。)は、「MICKEY MOUSE」の文字を横書きしてなり、昭和56年5月29日に登録出願され、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年11月25日に設定登録されたものである。
(e)登録第1691239号商標(以下「引用E商標」という。)は、「MICKEY MOUSE」の文字を横書きしてなり、昭和56年5月29日に登録出願され、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年6月21日に設定登録されたものである。
(f)登録第1728412号商標(以下「引用F商標」という。)は、「MICKEY MOUSE」の文字を横書きしてなり、昭和56年5月29日に登録出願され、第23類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年11月27日に設定登録されたものである。
(g)登録第1761424号商標(以下「引用G商標」という。)は、「MICKEY MOUSE」の文字を横書きしてなり、昭和56年5月29日に登録出願され、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年4月23日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、後掲(1)のとおり図形部分と「マウスくん」の文字からなるところ、本件商標の図形部分と引用A商標の図形部分及び引用B商標の図形部分とは、顔の輪郭、耳の描き方、頬の描き方等の特徴が相違し、その印象を著しく異にするものと認められるから、引用A商標及び引用B商標の図形部分が「ミッキーマウス」のキャラクターとして知られているとしても、本件商標の図形部分がミッキーマウスの表現形態を変えたものとみられ、「ミッキーマウス」を想起、連想し、そのような印象を看取されるおそれはないものといわざるを得ないものであり、また、本件商標の図形部分は、下部に書されている「マウスくん」の文字部分との関係で、容易にネズミを擬人化したものとみられるものであって、「マウスくん」の文字部分を図形に表したものといい得ることから、本件商標に接する取引者、需要者はその文字部分より生ずる「マウスクン」の称呼をもって取引に当たるものとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成全体に相応して、「マウスクン」の称呼のみを生ずるものであり、本件商標より「ミッキーマウス」の称呼及び観念をも生ずるとし、そのうえで本件商標と引用A商標ないし引用G商標とが称呼及び観念上類似するものであるとする申立人の主張は、採用することができない。
そして、本件商標と引用A商標ないし引用G商標とは、他に類似するところがない。
してみれば、本件商標と引用A商標ないし引用G商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりしても類似するものとすることはできない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、引用A商標ないし引用G商標と類似しないものであって、別異のものとみられものであり、他に混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ないから、引用A商標ないし引用G商標が本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品の商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標をその指定商品に使用した場合、引用A商標ないし引用G商標を直ちに連想又は想起するとは認められず、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
(3)商標法第4条第1項第19号について
本件商標は、上記のとおり、引用A商標ないし引用G商標と類似しない、別異のものであって、特段、不正の目的をもって本件商標を使用するものとはいい得ないものである。
(4)まとめ
したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものと認めることはできない。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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