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結論

勝訴(請求認容)

商標「美島」と「美ら島」の称呼・観念の同一性(第4条第1項第11号|審判無効2003−35285(T2003−35285/J3))

審判番号
無効2003−35285(T2003−35285/J3)
審判種別
無効

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「美島」引用商標「美ら島」
争点(論点)
称呼・観念の同一性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第33類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判無効2003−35285(T2003−35285/J3)・無効)は、本件商標「美島」と引用商標「美ら島」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼・観念の同一性」です。指定商品・役務は第33類に属します。特許庁は「登録第4248899号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4248899号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4248899号商標(以下「本件商標」という。)は、「美島」の文字と「ちゅらじま」の平仮名文字を二段に横書きしてなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,薬味酒」を指定商品として、平成9年7月18日に登録出願、平成11年3月12日に設定登録されたものである。

2 請求人が引用する商標

請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4226450号商標(以下「引用商標」という。)は、「美ら島」の文字を標準文字とし、、第33類「日本酒,果実酒,薬味酒」を指定商品として、平成9年5月6日に登録出願、平成11年1月8日に設定登録されたものである。

3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証を提出している。

(1)本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違背してなされたものである。すなわち、本件商標は、その登録日である平成9年7月18日前の出願に係る引用商標と類似する商標であって、指定商品においても抵触するものであるから、その登録は無効とされるべきものである。

なお、引用商標の商標権者は審判請求人であるから、本件審判請求により登録を無効とすることについて利益がある。

(2)沖縄方言では、「美しい,綺麗な,清潔な」という形容詞を表す語として「ちゅらさん」がある。この語は、NHKの連続ドラマの題名として広く知られている。

また、「ちゅら」の語は「美しい,盛大な,立派な」等の意を表す接頭語としても用いられ、本件商標から生じる称呼「ちゅらじま」は、「美しい島」を意味する。

沖縄県は、本島と多くの離島とから成るが、いずれも風光明媚な美しい島であるところから「美ら島」と呼ばれている。この語は「美ら海」と同様、日常頻繁に使用されている。

(3)一般に商標の称呼上の類否判断は、先ず、その商標から生じる自然的称呼が何であるかが前提となる。ところで、沖縄県以外の他の都道府県に居住している者が、引用商標「美ら島」の文字に接したとき、これを直ちに「ちゅらしま」あるいは「ちゅらじま」と称呼できる者は少ないと考えられる。しかしながら、本件審判請求人も被請求人も、共に沖縄県の特産品である泡盛の製造業者であり、県内で酒と言えば泡盛を指称するので、上記のように「美ら島」の語が日常使用されている沖縄県において、この商標を付した商品を目にした取引者・需要者は、当然、これを「ちゅらしま」あるいは「ちゅらじま」と称呼する筈である。

(4)引用商標は、上記のように「美ら島」の文字から成るものであるが、本件商標は、この構成から「ら」の平仮名を除いた「美島」の漢字と、その下方に振り仮名風に「ちゅらじま」の平仮名文字を書して成るものである。したがって、称呼においても観念においても、引用商標とは全く同一である。

4 被請求人の主張

被請求人は、何ら答弁していない。

5 当審の判断

本件商標は、その構成文字に相応して「チュラジマ」の称呼が生ずること明らかである。

そして、請求人提出の甲第10号証によれば、「美ら」の語が「チュラ」と称呼されている事実が見うけられるものであるから、引用商標もその構成文字に相応して「チュラジマ」の称呼が生ずると判断するのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼において類似する商標といわなければならない。また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似の商品と認められる。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録さされたものというべきであるから、同法46条第1項により、その登録を無効とすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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