結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−31414(T2002−31414/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4299920号商標(以下「本件商標」という。)は、「Hobby Magazine」の文字と「ホビーマガジン」の文字とを二段に横書きしてなり、平成10年6月17日に登録出願され、第16類「雑誌」を指定商品として、平成11年7月30日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べている。
本件商標は、その指定商品「雑誌」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者の何れも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。
被請求人は、本件審判の請求は、成り立たない。審判費用は、請求人の負担とする。との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。
被請求人は、本件商標を指定商品の「雑誌」について、本件審判請求の予告登録前3年以内に使用し、且つ、現在も継続使用している事実がある。
(1)被請求人の会社概要
被請求人は、平成4年10月15日に株式会社メディアワークスを設立し、雑誌・書籍の発行、ゲームソフトの企画・販売、キャラクターグッズ等の商品企画・制作・販売へと事業内容を順次拡大して今日に至っているものであるが、本件商標は、被請求人が発行する多種類の月刊雑誌の中でも「プラモデル、GK、TOYのすべてがわかる新感覚のホビー雑誌」について、平成11年1月1日発行の創刊号から平成15年3月号まで継続使用している。
(2)使用証拠
本件商標は、被請求人である株式会社メディアワークスが発行所で、株式会社角川書店が発売元であるところの、プラモデル、GK、TOY等に関するホビー雑誌について使用している登録商標「電撃Hobbymagazine」の副次的商標として使用している。
したがって、本件商標を表題とした雑誌は発行していないが、長年にわたって発行し発売して来た雑誌「電撃Hobbymagazine」が、周知度を増すにつれて、最近では、頭部の漢字「電撃」を省略して、単に「Hobbymagazine/ホビーマガジン」と略称されていることから、使用している登録商標「電撃Hobbymagazine」と共に本件商標を「Hobby Magazine」或いは「ホビーマガジン」なる各態様で、さらには、被請求人が別に所有する登録商標「電撃(登録第4276600号)」と結合して「電撃HOBBY MAGAZINE」或いは「電撃ホビーマガジン」なる複合商標としての各種態様で当該雑誌の中でも、また、当該雑誌の販売促進用の「ちらし、パンフレット、カタログ」等において使用している。
乙第1号証は、被請求人が所有する登録商標「電撃」第4276600号の商標登録証写で現に有効に継続している。
乙第2号証は、発行所が被請求人である株式会社メディアワークス、発売元が株式会社角川書店に係る2002年9月1日発行の「電撃Hobbymagazine 9月号」(以下、本号と言う。)で、表紙、裏表紙、背表紙、奥付、目次表題等には登録第4299921号の登録商標が使用されており、そして、諸ページには前記した如く本件商標及び乙第1号証で明示した「電撃」商標と複合的に或いは単独的に使用されているので以下に説明する。
表紙、裏表紙、背表紙、奥付(294ページ)、目次表題(5ページ)等には登録第4299921号の商標「電撃Hobbymagazine」が、文字の書体と大きさとを異にしてはいるが、二段横書きに表示されている。
そして、本号における9ページの左下部には、本号の表示として「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく41ページの下部には、本号の編集部への表示として、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく172ページの右上には、「HOBBY MAGAZINE」の態様で本件商標が使用されている。
同じく216ページの左上には、本号の表示として「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく253ページの左上にも、本号の表示として「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく294ページの奥付中には、9月号の本号表示として、「電撃HOBBY MAGAZINE」の構成で、また、同ページにおける奥付部の下部には、被請求人が開設しているホームページの紹介として「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
なお、乙第2号証として提出した2002年9月1日発行の「電撃Hobbymagazine 9月号」が、1999年1月1日発行の創刊号から途中休刊することなく継続して毎月発行されて第45号目に該当するものであることは、奥付中に「第4巻 第9号 通巻45号」と表示されていることからしても、十分に推測することができる。
また、1999年1月1日発行の「電撃Hobbymagazine 創刊号」から、乙第2号証として提出した2002年9月1日発行の「電撃Hobbymagazine 9月号」はもとより、2003年3月号までの各月号の原本は、被請求人において完全に保管されているので、何時でも希望の原本を提出する用意がある。
乙第3号証は、2001年8月26日に東京ビックサイトで開催された「C3プレイベント」の会場において、被請求人が配布したパンフレットで、被請求人である株式会社メディアワークスが発行所で、株式会社角川書店が発売元である雑誌「電撃Hobbymagazine」に関するものである。
表紙中には、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく、表紙の表ページからの003ページにも、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく005ページにも、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく007ページには、本件商標「ホビーマガジン」の態様で2か所に使用されている。
同じく009ページにも、本件商標「ホビーマガジン」の態様で2か所に使用されている。
同じく010ページにも、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が縦方向に使用されている。
同じく013ページにも、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が使用されている。
同じく014ページにも、「電撃ホビーマガジン」の構成からなる商標が縦方向に使用されている。
(3)商標の同一性
前記した乙第1号証乃至乙第3号証に各種態様で表示されている各商標は、本件商標と実質的に同一である。
すなわち、使用に係る商標と本件商標とは、称呼と観念が同一であると共に外観においても指定商品である「雑誌」の具体的な性状に適合させた社会通念上同一と認められる範囲での使用であることは明らかである。
このことは、商標法第50条第1項のカッコ書きの内容とも適合したものであり、因みに、そのカッコ書について「特許庁編 工業所有権法逐条解説〔第14版〕 発行所 社団法人発明協会」には、『本条の審判における「登録商標」の使用にあっては、その使用の範囲を拡大して社会通念上同一と認められるものを含ませることを明確にしたものであり、平成8年の一部改正で追加したものである。すなわち、登録商標の使用であるかどうかは、自他商品(役務)の識別をその本質的機能としている商標の性格上、単なる物理的同一にこだわらず、取引社会の通念に照らして判断される必要があるとの考え方から、従来より審決例や判決例でも、社会通念上同一と認識しうる商標の使用については登録商標の使用と認めてきていたのであるが、この運用も社会通念上同一と認識しうる商標をその内容とする過剰な防衛的出願・登録の抑制を図るまでには至っていないことから、同改正では、こうした出願を抑制し、ひいては早期権利付与の確保を図るために、このカッコ書きを設けたのである。』と解説していることからしても、十分に容認し得るものである。
(4)最近5ヵ月間の各制作部数及び実売部数(端数は省略)
発行月号 制作部数 実売部数
2002年10月号 113、500部 89、500部
2002年11月号 118、500部 85、000部
2002年12月号 114、000部 85、000部
2003年1月号 165、000部 119、500部
2003年2月号 165、000部 134、500部
2003年3月号 114、000部 95、000部
(但し、2003年3月号の実売部数は、2月23日現在である。)
(5)結論
上述のとおり、本件審判における指定商品の「雑誌」については、本件商標と実質的に同一の態様からなる商標を、本件審判請求の予告登録前3年以内に使用しており、且つ、1999年1月から現在までの略4年3ヶ月にわたって継続使用している事実が明確であるから、本件商標は商標法第50条第1項に該当し、その登録が取り消されるべきものではない。
本件商標は、上記のとおり、「Hobby Magazine」の欧文字と「ホビーマガジン」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるものである。
しかして、被請求人の提出に係る乙第2号証の雑誌(以下「使用商品」という。)によれば、表紙上部には「電撃」、「HOBBY」及び「MAGAZINE」が、文字の書体と大きさとを異にして二段に横書きに表示されている。
そして、一般に雑誌等の題号が表示される裏表紙、背表紙、奥付及び目次表題等にも表紙とほぼ同じ文字が表示されていることからみて、使用商品の題号が「電撃HOBBYMAGAZINE」であることは明らかである。
そうすると、「電撃」、「HOBBY」及び「MAGAZINE」の文字は、その文字の大小の差異等があるとしても、その各文字が結合し一体のものとして雑誌の題号を表示したものとみるのが相当であるから、使用商品の題号として使用されている商標は、本件商標と社会通念上同一の商標とはいい得ない。
また、被請求人は、使用商品の9頁、41頁等に「電撃ホビーマガジン」「HOBBY MAGAZINE」「電撃HOBBY MAGAZINE」が表示されている旨主張しているが、その「電撃ホビーマガジン」等は、雑誌の内容の一部として記載されているものと認められるから、それをもって雑誌の題号を表示したものとはいい得ない。
そして、乙第3号証のパンフレットについても、上記使用商品と同様に認定し得るものであり、また、乙第1号証は、商標登録証を示すにすぎない。
さらに、被請求人は、本件商標をその指定商品に使用していることについて、上記乙第1号証ないし乙第3号証のほか、何等立証していない。
してみれば、被請求人が提出したいずれの証拠も本件商標がその指定商品について使用されていたことを証明する証拠とはなり得ないものであるから、本件商標は、被請求人により、継続して本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その指定商品について使用されていなかったものといわざるを得ない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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