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Trademark Appeal Case

ローマ字表記と称呼・観念の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2001−31067(T2001−31067/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4166413号商標(以下「本件商標」という。)は、「めでたや」の文字を横書きしてなり、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、平成8年11月26日に登録出願、同10年7年10日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出し、本件商標は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである旨述べた(なお、弁駁書に添付して提出した証拠方法の表示は、甲第1号証となっているが、甲第4号証として扱う。)。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求め、証拠方法として乙第1号証ないし乙第9号証を提出し、本件商標は上記法条に該当するものではなく、その登録は取り消されるべきではない旨述べた。

4 当審の判断

東京高等裁判所においてされた審決取消の判決における認定の要旨は、以下のとおり。

(1)前提事実

被請求人は、平成10年9月ころ、横浜市西区南幸2丁目10−5に、「寿司処 めでた家」を店名として、飲食店(本件店舗)を開店した。

本件店舗のメニュー(お品書き)には、「MEDETAYA」の文字が、見開き2頁目に印刷されている。本件店舗の宣伝のために作成された散らしには、「めでた家」の文字の下に、「MEDETAYA」の文字が印刷されている。本件店舗玄関口にも、「MEDETAYA」の文字が印刷されているドアマットが置かれていた。

これらのお品書き、散らし、ドアマットにおける「MEDETAYA」の表示は、少なくとも、被請求人が本件店舗を開店した平成10年9月ころから、その名称を「海鮮寿司 めちゃんこ」に改称した平成11年1月29日ころまで使われていた、と認めることができる。

被請求人は、株式会社オリエントコーポレーションと提携して「モンテローザカード」を発行していた。このカードを使用すると、被請求人が経営するチェーン店(「寿司処 めでた家」も含まれている。)の飲食代金が5パーセント割引になる、とされており、このカードの会員に加入することを勧誘するリーフレットが、被請求人の店舗内等に置かれていた。

このリーフレットにも、「めでた家」の店名とともに、「MEDETAYA」の文字が印刷されている。このリーフレットは、料金受取人払でそのまま郵送できるようになっているものであり、その差出有効期間は、平成12年11月30日となっている。したがって、そのころまで、被請求人が経営する飲食店において、備え置かれ、顧客の自由な閲覧に供されていたと認めることができる。これも、本件商標の指定役務である「飲食物の提供」についての「MEDETAYA」の使用ということができる。

(2)「めでたや」と「MEDETAYA」の関係

「MEDETAYA」から、ローマ字読みにより、「めでたや」の称呼が生じることは明らかである。「MEDETAYA」から、ローマ字読みによる「メデタヤ」以外の称呼が一般的なものとして生じることは、考え難い。したがって、「MEDETAYA」は、本件商標と称呼を同一にする。

本件商標を構成する「めでたや」は、その文字もその称呼も、「めでたい」場面、すなわち、祝うべきである場面、喜ばしい場面において、それを祝い、喜ぶ気持ち、あるいはそれに感動した気持を表すために用いられる語である。本件商標「めでたや」からは、これに応じて「めでたい」という観念が生じる。「MEDETAYA」の語が、その称呼「メデタヤ」を通じて、本件商標「めでたや」と同じく、「めでたい」の観念を生じさせることは、明らかである。「MEDETAYA」の語が、日本語としても、英語等の外国語の単語等としても、上記「めでたい」とは別の観念を一般的に生じさせるとは、本件全証拠によっても認めることができない。したがって、「MEDETAYA」は、本件商標と観念を同一にする。

そうすると、被請求人は、本件商標を単にローマ字に変更するものであって、同一の称呼及び観念を生ずる商標である「MEDETAYA」を使用していたものと認められる。

(3)以上の事実を総合すれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、請求に係る指定役務「飲食物の提供」について使用していたことを認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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