Trademark Appeal Case
デザインタイルカンパニーの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−20598(T2000−20598/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「デザインタイルカンパニー」の片仮名文字を横書きしてなり、第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,木材」を指定商品として、平成11年12月27日に登録出願されたものである。その後、指定商品については、平成12年10月30日付け手続補正書により「プラスチック製タイル、リノリューム製タイル」と補正されている。
2 原査定の拒絶理由
本願商標は、「工芸的にデザインされたタイルの会社」程度の意味合いを容易に想起させる「デザインタイルカンパニー」の文字よりなるから、これをその指定商品中「タイル(陶磁器タイル、アスファルトタイル、プラスチックタイル、ルーフタイル等)」に使用しても、前記意味合いを想起させる以上に格別顕著なところはなく、何人の業務にかかる商品かを認識させることができないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがありますので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、前項1で述べたとおり、「デザインタイルカンパニー」の片仮名文字よりなり、その構成中の「デザイン」の文字は「図案、造形」等を意味し、「タイル」の文字は「床や壁などに張りつける陶磁器製やプラスチック製などの薄板。装飾をかねて仕上げに用いる。」を意味し、「カンパニー」の文字は、「会社」等を意味する語として親しまれているものであるところ、その前半の「デザイン」と「タイル」を一連に「デザインタイル」と表した場合は、「デザインが施されているタイル」の如き意味を容易に理解させるもので、一般的に、建築又は構築用の陶磁製タイル、リノリューム製タイル、プラスチック製タイルや室内などを飾るインテリア用タイルには、工芸的又はオリジナルなデザイン(図案)が施されているものがあり、そのようなタイルを「デザインタイル」と称している実情がある。
そうしてみると、本願商標全体では、「デザインタイルを取り扱うカンパニー(会社)」の意味合いを容易に理解されるものと認められる。
この点について、例えば、インターネット情報等をみると、以下のものがある。
(1)「デザインタイル」について
a)「TOUSYO TILE SHOP」(トウシヨウ・タイルショップ)のウェブサイト(http://www.curio-city.com/tousyo/goods_list.html)によると、商品名に「ミッキーマウス デザインタイル(ビッグ4)15cm角」と記載し、その商品説明として「ミッキーと楽しい仲間たちがタイルに描かれています。 いつまでもかわらぬ輝きを約束します。」と記載し、そのタイルの図案等の詳細を「商品詳細」としてリンク先のウェブサイトに掲載しており、また同様に、「くまのプーさん デザインタイル」と記載して「くまのプーさんの愛嬌のあるしぐさがタイルに描かれています。タイル単品でご紹介です。」と説明して掲載している。
b)「SINCOL」のホームページにリンクする「マットネラ」のウェブサイト(http://www.sincol-group.com/products/recycle/accent.html)によると、「アクセントデザインタイル」「ACCENT DESIGN TILE」のタイトルの下、「フロアーには個性が必要です。マットネラは7種のデザインパターンを用意すると共に、オリジナルデザインのご要望にもお応えできるよう態勢をととのえ、ご用命をお待ちしております。」と説明して、幾何学的な模様が施されているタイルの図を掲載している。
c)「NIKKO COMPANY」のホームページにリンクする「タイル」を紹介するウェブサイト(http://www.nikko-company.co.jp/index_03.htm)の「キッチンタイル」では、「焼物だからこそテクスチャーの微妙な質感を実現できます。お好みの雰囲気づくりにお役に立つデザインタイルはもちろん、お手入れのカンタンな大型サイズ、清潔さを保つ抗菌仕様など、デザイン面・機能面ともに優れたキッチンタイルをとりそろえています。」と説明、また同様に、「絵柄タイル」のウェブサイト(http://www.nikko-company.co.jp/index_03.htm)でも、「多種多様なデザインタイルと絵柄を自由に組み合わせて創りだせるニッコーならではのスタイルは、『わが家』らしさの空間づくりをお手伝いいたします。」等と説明している。
d)月刊雑誌「建設物価2001年8月号」(平成13年8月1日、財団法人建設物価調査会発行)によると、その資材索引の項目中に「デザインタイル」の項があり、その当該頁(380頁)をみると、「内装タイル(2)(デザイン,陶磁質,施釉)」と記載されている。
(2)「カンパニー」について
企業において、取り扱う商品が複数の分野に又は多品種にわたっている場合や複数の事業展開エリアにわたっているような場合には、その製品別、地域別、顧客別に編成された利益責任制をもつ経営単位の企業組織にした事業部制をとっている場合が多くみられるところであるが、最近は、従来の事業部制に市場原理を導入し、独立会社により近づけた形態の企業内会社ともいうべき企業組織、経営形態を採用したカンパニー制を導入している企業が増加してきているところであり〔株式会社自由国民社発行「現代用語の基礎知識2003年版」331頁「カンパニー制(company system)」、333頁「事業部制(divisional syste)」参照〕、そのカンパニー制(企業内会社制)を採用している場合の当該組織名について、インターネット情報をみると、例えば、以下の情報が見られる。
a)建築用板ガラスを主力製品とする部署を「板ガラスカンパニー」、自動車用安全ガラスを主力製品とする部署を「自動車ガラスカンパニー」、ディスプレイ用ガラスを主力製品とする部署を「ディスプレイガラスカンパニー」、化学製品を取り扱う部署を「化学カンパニー」の名称としている(http://www.agc.co.jp/company/group_comp.html)。
b)主に水処理機器を扱う部署を「環境機器カンパニー」、主に住宅設備・機器を扱う部署を「住宅機器カンパニー」の名称としている(http://job.mycom.co.jp/b03/pc/visitor/search/corp59067/outline.html)。
c)主に食品容器を扱う部署を「食品包材カンパニー」、主に包装・梱包材を扱う部署を「産業資材カンパニー」、主に建築資材を扱う部署を「建築土木資材カンパニー」の名称としている(http://www.co-jsp.co.jp/kigyou/index.html)。
d)主に制御機器、工業機械を扱う部署を「電機カンパニー」、主に建設機械を扱う部署を「建設機械カンパニー」、主に流体設備、工業管材を扱う部署を「流体システムカンパニー」、主に住宅設備、建設エンジニアリングを扱う部署を「住宅・景観カンパニー」の名称としている(http://job.mycom.co.jp/b03/pc/visitor/search/corp1460/outline.html)。
e)主に溶接材料、溶接機を扱う部署を「溶接カンパニー」、主にアルミニュウム、銅の板材等を扱う部署を「アルミ・銅カンパニー」、主に製造機械を扱う部署を「キカイカンパニー」の名称としている(http://www.kobelco.co.jp/p013/p013j_main.htm)。
上記(2)a)ないしe)の実情よりすると、カンパニー制(企業内会社制)を導入している企業では、当該企業を代表する組織名又は担当部署名として商品又は商品の分野の名称、事業内容を表す名称等を冠し「○○カンパニー」の名称で多くの企業で採択し使用されている実情が窺える。そして、企業が商品の宣伝広告や取引に当たる場合には、通常、当該企業名、その商品を取り扱う部署名(担当者名)等を明確に提示することはよく知られているところである。
また、本願商標を使用する商品(指定商品)は、プラスチック製又はリノリューム製のタイルであって、デザインが施されているデザインタイルを含むものである。
そうしてみると、商品の名称に「カンパニー」の文字を一連に表した「デザインタイルカンパニー」の文字よりなる本願商標に接する取引者、需要者は、容易に商品「デザインタイル」を取り扱っている会社又は部署を表す名称を表示しているものと容易に理解し、認識するにすぎず、その商標は自他商品の識別標識として機能し得るとみることはできないものである。
してみると、本願商標を補正後の指定商品である「プラスチック製タイル、リノリューム製タイル」について使用するときは、取引者、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識し得ないものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、拒絶せざるを得ないものである。
よって、結論のとおり審決する。
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