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Trademark Appeal Case

不使用取消の証拠の真偽

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30215(T2003−30215/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4361993号商標(以下「本件商標」という。)は、「PIKAKE」の欧文字と「ピカケ」の片仮名文字を二段に横書きしてなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、平成11年3月31日登録出願、同12年2月18日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を取り消す。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。

1.請求の理由

本件商標は、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しない。

したがって、本件登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。

2.答弁に対する弁駁

(1)乙第1号証の1及び2は、「PIKAKE」を表示した布ラベル及び下げ札であるが、これらの商品に添付される部材は何人も容易に作製できるものであるから、必ずしも本件商標の使用を立証するものではない。

(2)乙第2号証の納品書は、ワープロで作成した簡易な書式で、適宜作ったものと推察される。

さらに、納品書の宛先である株式会社ヴェスト(以下「ヴェスト社」という。)は、平成14年4月18日には宛先に存在せず(甲第1号証)、また、ヴェスト社は、「織ネームの企画製作並びに販売業務」を事業目的としている。

したがって、「PIKAKE」Tシャツを一度に600枚も商材として購入することは非常に不自然である。

(3)乙第3号証の請求書も、上記(2)の納品書と同じくワープロで作成されており、大変不自然なものであり、社会通念上の請求書とは思われないものである。

(4)以上のとおり、本件商標は、被請求人の使用証明の不実記載等により成り立たないので、商標法第50条1項の規定により取り消されるべきである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び審尋に対する回答を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)を提出した。

1.使用の事実

(1)乙第1号証の1及び2は、本件商標を使用したTシャツの写真であり、本件商標である「PIKAKE」を表示した布ラベルが当該Tシャツの襟部内側に縫着されていると共に、「PIKAKE」を印刷表示した下げ札が取付けられている。

なお、この下げ札には、当該「PIKAKE」の商品を指称する品番「00PKTS−11」が表示されている。

(2)乙第2号証は、被請求人が東京都墨田区太平1−4−7に所在するヴェスト社に宛てた平成14年4月18日付け納品書であり、品番「00PKTS−11」に相当する商品「PIKAKE」Tシャツを600枚、上記ヴェスト社に販売したことを証する。

(3)乙第3号証は、上記取引に関連して被請求人が納品先であるヴェスト社に宛てた平成14年4月30日付け請求書である。

2.弁駁に対する答弁等

(1)請求人主張の2.(1)について

乙第1号証の1及び2には、「PIKAKE」を表示した布ラベルと下げ札がTシャツに付されており、これは、商標法第2条第3項に規定する商標の使用に当たる。

(2)請求人主張の2.(2)及び(3)について

乙第2及び3号証は、パソコン上で起動するシステム会社開発の経理ソフトを用いて取引書類を作成しているものであり、簡易な書式であるか否かは問題外である。

また、ヴェスト社は、平成13年8月1日に墨田区太平地区に住所を移転し、平成14年4月18日(納品書の日付:乙第2号証)には宛先に存在しないが、これは、被請求人の上記(1)の経理ソフトの住所項目を更新していなかったにすぎないものである。

なお、ヴェスト社の事業目的ないし商品の購入目的は、本件において直接関係を有しないことであるが、付言すれば、ヴェスト社は、自己の取引先に対する販促用商材として、被請求人からTシャツを購入したとのことであった。

3.むすび

上記のとおり、本件商標は、その指定商品中の「Tシャツ」について、審判の予告登録前3年以内である平成14年4月ころ既に使用されていたものであり、不使用を理由に取り消される理由は存在しない。

第4 当審の判断

1.乙第1号証ないし乙第3号証(枝番を含む。)によれば、以下の事実が認められる。

(1)乙第1号証の1及び2は、使用に係る商品「Tシャツ」の写真であり、該商品には、黒塗りの横長長方形内に白抜きで横書きした「PIKAKE」の欧文字が表示された織りネーム及び下げ札が付されている。そして、該下げ札の裏面には、上記商標のほか、「NO.OOPKTS−11」などの文字が記載されている。

(2)乙第2号証は、平成14年4月18日に被請求人が東京都墨田区太平1−4−7 戸嶋ビル1Fに所在のヴェスト社に宛てた「no.9692」の納品書であるところ、「品番」及び「品名」の欄には、それぞれ「OOPKTS−11」、「T−SHIRT」が記載され、その数量は「600」である。

(3)乙第3号証は、平成14年4月30日に被請求人が上記(2)のヴェスト社に宛てた請求書であるところ、「日付」、「伝票No.」、「品番」の欄には、それぞれ順に「4月18日」、「9692」及び「OOPKTS−11」が記載され、その数量は「600」である。

2.前記1.で認定した事実を総合すると、被請求人は、本件審判の請求の登録日(平成15年3月19日)の前3年以内である平成14年4月の時点において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標(使用に係る商標が本件商標と社会通念上同一であることについては、当事者間に争いがない。)を使用した商品「Tシャツ」600枚を、ヴェスト社に販売したと推認することができ、したがって、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標の指定商品中の「Tシャツ」に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したとというべきである。

3.請求人の主張について

請求人は、「使用に係る商品に付された布ラベル及び下げ札は、容易に作製できるものであるから、必ずしも本件商標の使用を立証するものではない。」、「納品書及び請求書は、ワープロで作成した簡易な書式で、適宜作ったものと推察される。」、「ヴェスト社は、平成14年4月18日には宛先に存在せず、また、織りネームの企画製作並びに販売業務を事業目的とするものであるから、Tシャツを一度に600枚も商材として購入することは非常に不自然である。」などと主張する。

しかしながら、登録商標の使用の事実を証明するため提出された布ラベル及び下げ札、あるいは納品書及び請求書が、本件審判である不使用による商標登録の取消しを免れるためにのみ作成された虚偽の証拠であると認めるに足る証拠は見出せない。

したがって、請求人の上記主張は、これを裏付ける証拠がないものであるから、採用することはできない。

4.したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものとすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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