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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「結合商標の記述性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2001−6146(T2001−6146/J1)|請求不成立)

審判番号
不服2001−6146(T2001−6146/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
結合商標の記述性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
請求不成立(敗訴(請求棄却))

この審決(審判不服2001−6146(T2001−6146/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の記述性」です。特許庁は「本件審判の請求は、成り立たない」と判断しました(請求不成立)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「マルチICカードサンド」の文字及び「MULTI IC CARD SAND」の文字を上下二段に横書きしてなり、第9類「パチンコ遊技機・スロットマシンその他の遊技機の台間に設置されるカードリーダライタ,その他のカードリーダライタ,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,遊園地用機械器具,スロットマシン,レコード」及び第28類「パチンコ器具,その他の遊戯用器具」を指定商品として、平成12年4月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由

原査定は、「本願商標は、『マルチICカードサンド』『MULTI IC CARD SAND』の文字を二段に書してなるところ、指定商品との関係においては、『機械等の間に挟んで設置するICカード(集積回路を埋め込んだカード)を用いる多機能な装置』の意を容易に認識させるので、このようなものを本願の指定商品中、前記の文字に照応する商品(例えば『カードリーダライタ』)について使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨の認定、判断をして、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記のとおり「マルチICカードサンド」の文字及び「MULTI IC CARD SAND」の文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成前半の「マルチ」及び「MULTI」の文字部分は、「(接頭語として)多数の、複数の、多目的の」の意味を表す(「広辞苑」第5版)極めて親しまれた外来語であって、例えば、「マルチウインドウ」、「マルチタスク」、「マルチスクリーン」等々の用例のごとく他の語と結合して、その商品の機能が単一でなく、多機能であることを表す語として普通一般に使用されているところである。そして、中間の「ICカード」及び「IC CARD」の文字部分は、「プラスチックのカードにIC(集積回路)を埋め込んだもの。」を表す語(「日経BPデジタル大事典2001−2002年版」2001年2月5日4版1刷日経BP社発行)として、また、後半の「サンド」及び「SAND」の文字部分は、「台と台の間に設置する装置」を表す語(例えば、「カードサンド」はプリベイドカードで使用する台間玉貸機の総称である「下記の(エ)参照」)として、パチンコを取り扱う業界において認識され、かつ、使用されているものといえる。

してみれば、「マルチ」、「MULTI」,「ICカード」、「IC CARD」及び「サンド」、「SAND」の各文字とを結合させたにすぎない本願商標は、出願人が任意に各文字を結合させたものであるとしても、本願指定商品中の「パチンコ遊技機・スロットマシンその他の遊技機の台間に設置されるカードリーダライタ,その他のカードリーダライタ」との関係においては、これに接する取引者・需要者は、全体として「台間に設置され、複数の機能を持ったICカードを読みとるカードリーダライタ装置」であることを端的に表示したものとして把握するに止まり、それ以外にこれら文字を結合することによって、別個の意味合いを表現するというような特段の事情は見出せないというのが相当である。

(2)そして、前示のことは、下記(ア)ないし(エ)のような当該商品関連のインターネット上のホームページ情報等からみてもその実情が是認できるところである。

(ア)「No.123 Multi Terminal 景品キー対応 ほか配信」の見出しの下

.. 名 称, 変 更 点. 1, マルチターミナル景品キー対応, ・新型マルチターミナルに景品キーを作成しました。. 1.2 ICカードサンドシステム. No. 名 称, 変更点. 1, ICカードサンド設定画面, ・ICカードサンド用設定画面を追加しました。(www.aidenshi.com/deliver/d0123.html)

(イ)「No.122 ICカード対応 ほか配信」の見出しの下

No.122 ICカード対応 ほか配信. 1. 機能追加. 1.1 ICカードサンドシステム.No. 名 称, 変 更 点. 1, ICカードサンド, ・ICカードサンドシステム機能を追加しました。(www.aidenshi.com/deliver/d0122.html)

(ウ)「ラ・フェスタ2」の見出しの下

.. ネオマジックパルサーXX, 10台. ■ ICロボカードシステム採用! PANYカードとロボカードが一つになったICロボカードを採用。パチンコでは席を立たずにプレイできるICカードサンドを設置。(www.p-world.co.jp/hiroshima/lafesta2.htm )

(エ)「P班」

.. パチンコ台にパチンコ玉を補給する機器のこと。 プリペイドカードシステムのこと。プリペイドカード専用のパチンコ台がCR機である。 カードユニットというCR機専用玉貸機や、カードサンドというプリペイドカードで使用する台間玉貸機の総称であるものなどがある。(www.isc.meiji.ac.jp/~w_zemi/shougaku/98/pron.htm )

(3)そうすると、本願商標をその指定商品中、前記の文字に照応する商品「台間に設置され、複数の機能を持ったICカードを読みとるカードリーダライタ装置,その他のカードリーダライタ」に使用するときは、単に商品の品質、機能を表示するにすぎないものであり、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

なお、請求人は、登録例を挙げて本願商標は登録されるべきであると主張するが、それらの登録例は、本願商標とは商標の構成が相違し、事案を異にするものであるから、本件の判断に影響を及ぼすものではなく、請求人のこの主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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