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Trademark Appeal Case

図形商標の称呼・外観類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90350(T2003−90350/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4655788号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4655788号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年6月10日に登録出願され、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年3月20日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の3件の登録商標を引用している。

(1)別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成13年5月2日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月5日に設定登録された登録第4556740号商標(以下「引用商標1」という。)

(2)別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成6年8月19日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年4月18日に設定登録された登録第3281600号商標(以下「引用商標2」という。)

(3)別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成9年10月7日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月19日に設定登録された登録第4252446号商標(以下「引用商標3」という。)

2 商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標1及び2とは、その構成の軌を一にするものであるから、外観において類似し、また、本件商標と引用各商標とは、「エスピイ」の称呼を共通にするものであるから、称呼においても類似する商標であり、指定商品も同一又は類似のものである。

3 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

申立人は、「デザインのための素材コントロール」という考え方で開発された一人一人の状態に合わせて施術できるヘアケアシステムを提案し、これを「システムプロフェッショナル」と名付けて引用商標1及び引用商標2を使用している。引用商標1及び引用商標2は、世界中で広く使用され、需要者の間に広く認識されている商標であり、化粧品についても使用されている商標である。

したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用するときは、申立人の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。

4 よって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標と引用各商標について

(a) 本件商標

本件商標は、別掲(1)のとおり、両先端を細くし、中程をやや太くした縦長の線を、上部の先端が右上方向に、また、下部の先端が左下方向に向かうように、中程において緩やかなカーブを有する細長い曲線図形と、上方部分を楕円状にした緩やかな曲線を上記細長い曲線図形と同様の線で描かれた図形とがその一端において結合した図形よりなるものであって、全体として、極めて抽象的に描かれているものであるから、これより特定の称呼、観念は生じないとみるのが相当である。

(b) 引用商標1

引用商標1は、別掲(2)のとおり、文字と図形との組み合わせよりなるものであるところ、文字部分の「System」と「Professional」は二段に書し、該「System」の上部に、両先端を細くし、中程をやや太くした縦長の線を、上部の先端が右上方向に、また、下部の先端が左下方向に向かうように、中程において緩やかなカーブを有する細長い細長い曲線と、該曲線の右に、やや間隔をあけ、かつ、やや下にずらして、太線で書されたP字状図形が、上記「Professional」中の「i」の上部、かつ、「System」中の「m」の右側に収まるように配してなるものであって、これら細長い曲線とP字状図形は、欧文字「SP」を図案化したものと理解されるものである。

(c) 引用商標2

引用商標2は、別掲(3)のとおり、引用商標1の図形部分とほぼ構成の軌を一にするものであるところ、その構成中のP字状図形は、引用商標1のP字状図形と同程度の大きさ及び太さをもって描いてなるのに対し、その左に配された曲線は、P字状図形に比べて細く、かつ、小さく描いてなるものであり、引用商標1の図形部分と同様に、欧文字「SP」を図案化したものと理解されるものである。

(d) 引用商標3

引用商標3は、別掲(4)に示したとおり、黒塗りされた長方形内に、白抜きにした太字のSPの欧文字を表し、該SPの一部を縞模様にした構成からなるものである。

(2)本件商標と引用各商標の類否について

(a) 外観について

本件商標は、図形よりなるのに対し、引用商標1は、「System」と「Professional」の各文字と図形との組み合わせよりなるものであるから、本件商標と引用商標1とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するばかりでなく、引用商標1中の図形部分のみを抽出して本件商標と比較した場合においても、本件商標は、細長い曲線とその右側部分の図形とが結合され、構成全体をもって一体的な抽象的図形として理解されるものであるから、欧文字の「SP」を図案化したものと理解される引用商標1の図形部分とは、その構成態様において著しい差異を有しており、その差異が看者に全く異なったものとして印象付けられ、記憶されるとみるのが相当である。

そうすると、本件商標と引用商標1とは、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、互いに紛れるおそれはないものである。

本件商標と引用商標2とは、引用商標2が前記のとおり、引用商標1の図形部分とほぼ構成の軌を一にするものであるものであるから、本件商標と引用商標1の図形部分との対比と同様に、外観上互いに紛れるおそれはないものである。

本件商標と引用商標3とは、外観上明らかに区別し得る差異を有するものである。

(b) 称呼及び観念について

本件商標は、前記認定のとおり、特定の称呼、観念が生ずるものではないから、引用商標1ないしし3の商標とは、称呼及び観念については比較すべくもない。

(c) したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。

2 商標法第4条第1項第10号及び同第15号について

上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る全く別異の商標というべきであるから、本件商標は、これを商標権者がその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。

3 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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