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Trademark Appeal Case

献上と図形の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2001−90863(T2001−90863/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4497460号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4497460号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年4月14日に登録出願、別掲に示すとおりの構成よりなり、指定商品を第30類「菓子及びパン」として、平成13年8月10日に設定の登録がされたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

本件商標中の「献上」の語は、目上の人にさしあげることを意味するものとして一般によく知られているところであり、古くから皇室や将軍家等に菓子その他の商品を献上してきた人々が、一種の品質誇称的意味合いを込めて普通に使用しているものである。本件商標は、この献上の文字の周りを細線の長方形で囲み、また左下角を折り返したようにした太線を左から下にかけて配しているが、これらの部分からは、格別、称呼及び観念は生ぜず、装飾・付記的図形であり、本願商標は、商標法3条1項3号に該当し、「献上品」以外の商品に使用するときには商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから商標法4条1項16号に該当する。

第3 当審の判断

本件商標は、上記したとおりの構成のものであって、その構成中の「献上」の文字については、「さしあげること。たてまつること。」(広辞苑)を意味する親しまれた語であり、その指定商品との関係では、目上の人にさしあげるための商品であること、すなわち商品の品質・用途を表示した自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

しかしながら、本件商標は、この「献上」の文字を縦長の矩形で囲み、この矩形の底辺部に「ぼかし」を施し、さらに、この矩形図形の左下に、角部分を折り返した欧文字の「L」字状図形を極太線で描き(以下「L字状図形」という。)、この折り返し部分と上記の矩形図形の左下部分とが重なるように配した構成よりなるものである。

そして、このL字状図形は、矩形図形と視覚上一体的に把握されるように配置されており、本件商標を構成する図形部分は、全体として、「献上」の文字を装飾するための図形とみられる範囲を超えた程度の特徴を有する構成のものと判断され、自他商品の識別機能を果たし得ないとすることはできないものというべきである。

登録異議申立人は、平成15年9月24日付の意見書で、上記L字状図形部分は自他商品識別機能がない旨主張し、甲第8号証(枝番を含む。)を提出しているが、甲第8号証の2、及び甲第8号証の9における「折り返し」の表現方法は、極めて簡易な表現方法であり付記的な装飾と認められるが、これと本件商標の上記態様とは事例を異にするものである。

そして、ほかに、本件商標の図形部分が自他商品識別標識としての機能を果たし得ないとすべき理由は発見できない。

また、本件商標の図形部分から、格別の称呼及び観念は生じないことをもって、本件商標が自他商品識別標識としての機能を果たし得ないとすることもできない。

してみれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を表示するということができないから、本件商標が、商標法3条1項3号に違反して登録されたということはできない。

そうであれば、本件商標が商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるということもできないから、本件商標が同法4条1項16号に該当するということもできない。

したがって、本件商標を商標法第43条の3第2項により、取り消すべきものとすることはできない。

よって、結論のとおり決定する。

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