Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2002−90708(T2002−90708/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4584148号商標(以下「本件商標」という。)は、「STIMUMAB」の欧文字を横長四角形内に表してなり、2001年8月7日イスラエル国においてした商標登録出願に基づきパリ条約による優先権を主張して、平成13年12月12日に登録出願、第5類「免疫応答刺激用または腫瘍治療用の薬剤」を指定商品として、平成14年7月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての要点
(1)引用商標
国際登録第727620号商標(以下「引用商標」」という。)は、「STIMUVAX」の欧文字を横書きしてなり、第5類「Pharmaceutical,veterinary and sanitary preparations」(薬剤,獣医科用剤及び衛生薬剤)を指定商品として、2000年1月5日に国際登録され、平成12年12月28日に我が国において設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の後半部分の「MAB」は、その指定商品との関連において、免疫抑制剤である「モノクロナール抗体(製剤)」(Mono−chronal antibodies)を意味し、商品の品質を表示するステムであって商標としての要部にはなり得ない。
一方、引用商標の後半部分の「VAX」は、「ワクチン」を意味し、「MAB」と同様品質を表示し、「STIMU」が要部となるものである。
したがって、両商標は「STIMU」の要部において共通にし、「スティム」と略称された場合、商品を判別できないことから互いの出所を混同するおそれが生ずる。例えば、局所麻酔剤には「−caine」、血管拡張剤には「−dil、−dyl又は−pendyl」、抗生物質には「−micin」、酵素には「−ase」といったステムを有するものが多く、本件の「MAB」も「VAX」もこれに準ずるものと考えられ、いずれも一般大衆が熟知するまでには到っていないものの、商標法上品質を表示するものとして扱われるべき段階にある。
以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当する瑕疵ある登録である。
3 当審の判断
本件商標と引用商標は、前記のとおり、同書、同大、等間隔で一連に表されており、構成文字数も「STIMUMAB」、「STIMUVAX」と8文字で、これらより生ずる「スティムマブ」、「スティムバックス」の各称呼も格別冗長というものでなく、一連に称呼し得るものであるから、いずれも一体不可分の一種の造語を表す商標として取引者、需要者に認識されるものというのが相当である。
また、引用商標が周知又は著名であるとの主張及び立証のないものである。
そうすると、本件商標と引用商標からは、それぞれの構成文字に相応して、「スティムマブ」と「スティムバックス」の各称呼のみを生ずるものというべきである。
そこで、両称呼を比較するに、両者は、前半部分の「スティム」の音を共通にするとしても、後半部分において、音質を明らかに異にする「マブ」と「バックス」の音の差異を有するものであるから、これをそれぞれ一連に称呼するも、十分区別し得るものである。
また、本件商標と引用商標の外観を比較してみても、両者は、後半部の文字部分に明らかな差異を有するものであるから、外観上見誤ることはないものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の意味を有しないものであるから、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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