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Trademark Appeal Case

「ウェア」付加商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2002−90476(T2002−90476/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4559711号商標の指定商品及び指定役務中第9類「電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具、電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4559711号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ペルソナウェア」の片仮名文字を標準文字により書してなり、平成12年6月20日に登録出願され、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」、第35類「商品の販売に関する情報の提供,商品の売買契約の取次」、第38類「コンピュータによるメッセージ及び映像の送信,移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,有線ラジオ放送,電子メール通信,家庭用テレビゲーム機による通信」及び第42類「コンピュータによる情報処理,通信ネットワークシステムの設計・企画に関するコンサルティング,通信ネットワークシステムの設計・企画に関する情報の提供,電気計算機プログラムの設計・作成又は保守に関するコンサルティング,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同14年4月12日に設定の登録がされたものである。

2 登録異議申立の理由(要旨)

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)は、登録第1031896号商標及び登録第3328583号商標を引用し、「ペルソナ」の商標は、申立人の業務に係る商品「ハンドヘルドパソコン」を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである旨主張している。

3 本件商標に対する取消理由(要旨)

本件商標は、下記の2件の登録商標と「ペルソナ」の称呼を同じくした類似の商標と認められ、かつ、本件商標の指定商品中、第9類の「電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具、電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」と引用両商標の指定商品とは同一または類似のものであるから、本件商標は、上記指定商品について、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

(a)「ペルソナ」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和45年11月25日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)、電気材料」を指定商品として、同48年9月10日に設定登録された登録第1031896号商標(以下、「引用A商標」という。)

(b)「ペルソナ」の片仮名文字と「PERSONA」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成6年9月12日に登録出願、第9類「理化学機械器具、測定機械器具、配電用又は制御用の機械器具、回転変流機、調相機、電池、電気磁気測定器、電線及びケーブル、写真機械器具、映画機械器具、光学機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品、電気アイロン、電気式ヘアカーラー、電気式ワックス磨き機、電気掃除機、電気ブザー、磁心、抵抗線、電極、映写フィルム、スライドフィルム、スライドフィルム用マウント、録画済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、同9年7月4日に設定登録された登録第3328583号商標(以下、「引用B商標」という。)

4 商標権者の意見要旨

本件商標は、一連一体に書されたものであり、「ペ・ル・ソ・ナ・ウェ・ア」の称呼も6音からなる短いものであって、淀みなく一気に発音できるものであるから、一体不可分の商標として認識・理解されるとみるのが自然であり、殊更に「ペルソナ」と「ウェア」の文字に分離すべき格別の理由は存在しない。

「ware/ウェア」の語は、コンピュータ関連の商品において、「ハードウェア(hardware)」等のように使用されることがあることを否定するものではない。しかしながら、本件指定商品と同一又は類似する商品の分野において、商標として使用される「ウェア/ware」の文字は、自他商品識別標識の一部として、その機能を果している。語尾に「ウェア/ware」の文字を包含する商標が、当該「ウェア/ware」の文字を除いた文字のみからなる他人の商標と併存して登録されている事実を数多く挙げることができる(乙第1号証ないし乙第59号証)。

このような登録例が数多くあるということは、本件指定商品の分野では、本件商標と引用商標のような関係にある2つの商標が、「ウェア」又は「ware」の文字の有無によって互いに紛れることなく判別され、別異の商標として取扱われている取引の事情を反映するものに他ならない。

このような状況において、本件商標のみが引用商標と類似するものとして登録を取り消されるべき特別の事情は見当たらない。

したがって、本件商標と引用商標は、外観、観念のみならず、称呼においても類似しないものである。

5 当審の判断

本件商標は、前記したとおり、「ペルソナウェア」の片仮名文字を書してなるところ、該語が、全体として特定の意味合いを有する語ではなく、また、構成中、後半部の「ウェア」の語が、英語の「ware」に通じ、「商品、製品」を意味する語として知られているばかりでなく、「電子応用機械器具、電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」等を取り扱う業界においては、例えば「ハードウェア」、「ソフトウェア」のごとく種々の語と結合し使用されていることもあって、自他商品の識別標識としての機能を有しないか極めて薄い語と認められるものである。

そうとすれば、本件商標に接する需要者は、本件商標中で自他商品の識別標識としての機能を果たす部分が、前半部の「ペルソナ」の文字部分にあるものと理解し、該文字部分をとらえ、これを単に「ペルソナ」とのみ称呼して取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当である。

したがって、本件商標は、「ペルソナ」の文字部分より「ペルソナ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

他方、引用A商標は「ペルソナ」の文字よりなり、引用B商標は「ペルソナ」の片仮名文字と「PERSONA」の欧文字とを二段に横書きしてなるものであるから、引用両商標は、その構成文字に相応して「ペルソナ」の称呼を生ずるものと認められる。

してみれば、本件商標と引用両商標とは、「ペルソナ」の称呼を同じくする類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品中、第9類の「電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具、電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」と引用両商標の指定商品とは同一または類似するものである。

この点について、商標権者は、語尾に「ウェア/ware」の文字を包含する商標が「ウェア/ware」の文字を除いた文字のみからなる他人の商標と区別して登録された事例を挙げて、本件商標も同様に扱われるべきである旨主張しているが、商標の類否の判断は、各商標につき個別に判断されるべき性質のものであるから、商標権者が主張するような事例があるというだけでは、本件商標と引用各商標との類否の判断を左右することにはならず、先の取消理由を覆すに足りない。

しかしながら、本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての登録は、引用各商標の指定商品と類似するものではないから、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、また、提出に係る甲各号証のみをもってしては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、「ペルソナ」の商標が申立人の業務に係る商品「ハンドヘルドパソコン」を表示するものとして取引者、需要者の間において広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえないから、同法第4条第1項第15号に違反してされたものとも認められない。

したがって、本件商標の指定商品及び指定役務中、第9類の「電子応用機械器具及びその部品、電気通信機械器具、電子計算機プログラムを記憶した記憶媒体」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたと認められるから、同法第43条の3第2項の規定により取り消すべきものであり、本件商標の指定商品及び指定役務中の上記商品以外の指定役務についての登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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