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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2000−7439(T2000−7439/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」を指定商品として、平成11年3月4日に登録出願されたものである。

2.原査定における拒絶の理由

これに対し、原審においては、「本願商標は下記の引用商標に類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」として、本願を拒絶したものである。

(1)引用登録第898683号商標(以下、「引用1商標」という。)は、「KIILA」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和43年10月9日登録出願、同46年5月25日に設定登録、その後、3回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、また、平成13年11月14日付け書換登録により指定商品を、第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。

(2)引用登録第898688号商標(以下、「引用2商標」という。)は、「KEERA」の欧文字を横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和43年10月9日登録出願、同46年5月25日に設定登録、その後、3回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、また、平成13年11月14日付け書換登録により指定商品を、第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。

(3)引用登録第1447250号商標(以下、「引用3商標」という。)は、縁取りをし、やや図案化されてなる「Kira」の欧文字と「キイラ」の片仮名文字とを二段に併記してなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和51年2月9日登録出願、同55年12月25日に設定登録、その後、2回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、また、平成13年6月6日付け書換登録により指定商品を、第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」に書換登録され、現に有効に存続しているものである。

(4)引用登録第1983405号商標(以下、「引用4商標」という。)は、「KIRA」の欧文字と「キイラ」の片仮名文字とを二段に併記してなり、第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和60年10月5日登録出願、同62年9月21日に設定登録され、その後、平成9年9月9日付けで商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

(5)引用登録第4082244号商標(以下、「引用5商標」という。)は、「KEILER」の欧文字を横書きしてなり、第25類「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成8年6月13日登録出願、同9年11月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)よって判断するに、本願商標は別掲に示すとおり、上半部に極めて目立つ態様で人間の顔状の図形を描き、その下半部に蜘蛛の巣状の図形を描くという極めて特異な図形と「KilLer」の文字よりなるところ、構成中の欧文字部分「KilLer」は、第1文字目の「K」と第4文字目の「L」の文字部分がアルファベットの大文字構成よりなるものであるから、当該文字部分は「Kil」と「Ler」の文字に分離して観察される場合もあるとみられるので、当該文字部分からは「キルラー」の称呼を生ずるものと認められる。

また、本願商標は構成中の極めて特異な図形と「KilLer」の文字とが一体的に観察されるものであり、「KilLer」の文字部分は図形部分のキャラクターネームを指称したものとして理解される場合が少なからずあるものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は構成中の極めて特異な図形部分との連想により「殺人者、殺し屋」の意味合いを有する英語として我が国においてもよく知られている「Killer」の文字として認識される場合も少なからずあるものというべきである。

してみれば、本願商標から生ずる称呼は、「キルラー」又は「キラー」であると判断するのが相当である。

(2)他方、引用1商標は「KIILA」、引用3商標は「Kira」と「キイラ」、引用4商標は「KIRA」と「キイラ」の文字よりなるものであるから、引用1商標、引用3商標及び引用4商標はそれぞれの構成文字に相応して「キーラ」又は「キイラ」の称呼をそれぞれ生ずるものと認められる。

また、引用2商標は「KEERA」の文字よりなるところ、当該文字は特定の観念を生じ得ない造語とみられるものであるが、これを英語風に読む場合には、「keel」(「キール」と称呼し、「竜骨」の意味合いを有する英語。)、「keep」(「キープ」と称呼し、「を持っている」等の意味合いを有する英語。)等の称呼例からみて、当該文字よりは「キーラ」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。

さらに、引用5商標は「KEILER」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して英語風に「ケイラー」、又はドイツ語で「くさびを打ち込む人」の意味合いを有する「Keiler」の文字に相応して「カイラー」の称呼を生ずるものと認められる。

(3)そこで、本願商標から生ずる「キルラー」又は「キラー」の称呼と引用1商標ないし引用4商標から生ずる「キーラ」又は「キイラ」の称呼とを比較するに、「キルラー」と「キーラ」又は「キイラ」の称呼は、中間音における「ル」の音と長音及び「イ」の音の差違、語尾における長音の有無という明確な差違を有するものであり、かつ、3音又は2音という短い音構成と相俟って、両者は称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。

また、本願商標より生ずる「キラー」の称呼と引用1商標ないし引用4商標より生ずる「キーラ」又は「キイラ」の称呼とを比較するに、両者は中間音における「ラ」の音と長音及び「イ」の音の差違、語尾における長音の有無の差違に加えて、前者は語頭にアクセントがあるのに対して、後者は中間にアクセントがあるとみられるものであり、かつ、2音又は3音という短い音構成と相俟って、両者は称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。

さらに、「Killer」の語は「殺人者、殺し屋」の観念においてよく知られた英語であるのに対して、引用1商標ないし引用4商標は特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断されるものであるから、前記称呼上の音の差違と観念上の差違とが相俟って両者は称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。

次に、本願商標から生ずる「キルラー」又は「キラー」の称呼と引用5商標から生ずると認められる「ケイラー」又は「カイラー」の称呼とを比較するに、両者は聴者の耳に最も強く印象に残る語頭音において「キ」と「ケ」又は「カ」の音の差違を有するばかりでなく、その他の音構成においても明確な差違を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないとみるのが相当である。

(4)そして、本願商標の文字部分からは、「殺人者、殺し屋」の観念を生ずるのに対して、引用1商標及び引用4商標は、特定の観念を生じ得ない造語と判断されるものであり、また、引用5商標は、ドイツ語で「くさびを打ち込む人」の意味合いを有するものであるから、両者は観念上区別し得るものである。

加えて、本願商標と引用1商標ないし引用5商標の構成は上記した通りであるから、構成上明らかな差違が認められ外観上も十分に区別し得るものである。

(5)してみれば、本願商標と引用1商標及び引用5商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれにおいても区別し得る非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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