結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2002−31375(T2002−31375/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1545434号商標(以下「本件商標」という。)は、「COLTAKE」の欧文字と「コルテーク」の片仮名文字を上下二段に書してなり、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和54年9月21日登録出願、同57年10月27日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされているものである。また、指定商品については、平成14年9月11日に指定商品の書換登録がなされ、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」となったものである。
請求人は、「本件商標の指定商品中『薬剤、医療補助品』についての登録を取り消す。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)乙第3号証の1ないし11について
乙第3号証の1ないし11は、商標法第50条第1項にある「継続して三年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが各指定商品又は指定役務についての登録商標の使用をしていない」という事実が存在しないことを推認するのに役立つとはいえない。乙第3号証の1ないし11にあるように、商品を販売している薬局経営者による何時から現在まで「コルテーク」商標を付した商品を店頭に展示し、販売しているという証言だけでは、上記要件事実が存在しないということを推認するのに十分ではないと考える。なぜならば、一般的に、不使用取消審判請求においては、被請求人は商標法第50条第1項に規定される要件事実が存在しないことを推認するのに役立つための資料として、商標登録を付した商品が小売薬局で実際に販売されている様子を収めた写真と合わせて、卸売業者(直接小売薬局に販売される場合、つまり直販の場合は、卸売業者ではなく医薬品製造メーカーとなる)が小売薬局にその商品を納品したという納品書、又は小売薬局が卸売業者からその商品を仕入れたという仕入書等を提出することにより、販売の事実が証明され、商標法第50条第1項に規定される要件事実の不存在を推認させるに足ると思われるからである。
したがって、被請求人は、実際に「コルテーク」商標を付した商品が販売されている様子を収めた写真と合わせて、納品書又は仕入書を提出することにより、商標法第50条第1項の要件事実が存在しないことを立証すべきであると考える。
(2)乙第1号証について
被請求人は、通常使用権者による総合感冒薬カプセル剤(コルテークゴールドカプセル:検乙第1号証の1)、子供用せき止め薬シロップ剤(こども せきコルテーク:検乙第1号証の2)、子供用総合感冒薬顆粒剤(こども コルテークスティック:検乙第1号証の3)、子供用総合感冒薬シロップ剤(こども コルテークシロップ:検乙第1号証の4)、鼻炎用薬顆粒剤(コルテーク鼻炎スティック:検乙第1号証の5)(検乙第1号証の1ないし5の医薬品をまとめていうときは、以下「使用商品」という。)の製造は、本件審判請求日の3年以上前に中止されてはいるが、出荷済み商品の販売のために当該商品の製造中止後もインターネット上において商品名(使用商標)展示を行っていた。また、小売薬局によってこれらの商品は当該商品の製造中止後も販売されており、今もなお販売されている旨主張する。
しかし、医薬品製造指針の点検項目(甲第3号証)を考慮すると、1998年3月31日に使用商品の製造は中止されているが、3年以上前に製造中止した商品が現在も継続して販売されていることは疑問がある。現在、厚生労働省へ提出する医薬品製造承認申請書を作成する際に遵守すべき医薬品製造指針の点検項目には、品質保持期限が3年以上の商品については有効期間の記載は不要であるとされており、つまり3年に満たない品質保持期限の商品には有効期間を記載すべきであると解釈できる。そうであれば、現在も継続して販売されている使用商品の品質保持期限が、3年を満たしていることについて被請求人は立証する必要があると思われる。
(3)乙第4号証ないし乙第6号証について
これらの証拠も、上述のとおり、商品が販売されている様子を収めた写真と合わせて、納品書又は仕入書を提出し、商標法第50条第1項の要件事実が存在しないことを立証すべきであると考える。特に、家庭用医薬品業界において、医薬品製造業者は、ある商品を生産中止して、その商品が市場に出回らなくなり実質販売中止になったとしても、すぐに厚生労働省に製造認可の取消を申請しないで、製造認可を維持しておくことを考えると、乙第5号証、乙第6号証は、使用しているという事実を推認させるのに役立つものではないと思われる。つまり、実質的には販売中止しても、医薬品製造者とデーターベースセンターとの間の登録情報には販売中止にせず、厚生労働省の製造認可を維持することは十分に考えられることから、単にデータベースセンターの検索画面上では販売中止になっていないからといって、実際に標記商標を付した商品が販売されていたことを推認するのには疑問を抱かざるを得ない。
(4)乙第7号証について
被請求人は、商標法第50条第2項但書の「登録商標の使用をしていないことについて正当な理由」に該当することを立証するために、乙第7号証の1及び2を提出した。
しかし、請求人は、本件審判請求日前の9月下旬に第三者を介して、被請求人と通常使用権者である株式会社アラクス(以下「アラクス社」という。)に対し、本件商標について譲渡の申入をしたが、アラクス社の開発部担当者は、「現在、厚生労働省に製造承認申請中であり、譲渡はできない」との回答をした。なお、乙第7号証によれば、譲渡申入時点では、被請求人は厚生労働省に製造承認申請は行っていなかった。
以上から、この交渉が契機となって、被請求人は本件商標に対し、不使用取消審判請求がなされることを知って、医薬品製造承認申請書を提出し、商標法第50条第2項但書の正当な理由を充足させようとしたと考える。
また、あくまでも商標法第50条第2項但書は、原則に対する例外の規定であるため、新商品として販売が予定されている「コルテークかぜ錠」(以下「新商品」という。)の開発は、本件審判請求前3か月よりずっと前から行われていたものであり、新商品についてはそれよりずっと前から具体的に準備されていたものであることを被請求人は、資料などを通じて積極的に立証するべきであると考える。
(5)以上より、被請求人は、本審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用し、また今後使用することを証明していないものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由及び審尋に対する回答を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第17号証(枝番を含む。)並びに検乙第1号証(枝番を含む。)及び検乙第10号証の1を提出した。
(1)使用商品
ア 使用商品は、総合感冒薬カプセル剤、子供用せき止め薬シロップ剤、子供用総合感冒薬顆粒剤、子供用総合感冒薬シロップ剤及び鼻炎用薬顆粒剤であり、これらの包装箱には、片仮名横書き文字の「コルテーク」が表示されている。そして、その製造者は、本件商標の通常使用権者であるアラクス社である(検乙第1号証の1ないし5及び乙第1号証の1Aないし5B、乙第2号証)。
イ 使用商品に関する請求人の主張2(2)に対する答弁
医薬品製造指針の点検項目(甲第3号証)の「品質保持期限が3年以上の商品については有効期間の記載は不要である」という記載こそが、逆に使用商品が現在も販売可能な製品であることの証拠となる。請求人は、使用商品が3年に満たない品質保持期限の商品であると決めつけているが、使用商品は、いずれも安定性が高く、成分的に経時変化を起こさないため、かつ自社における室温での経時変化試験の担保により、使用期限を設けていなかったものである。したがって、現在も継続して販売されることに何等問題はなく、使用商品の包装箱には、品質保持期限が記載されていないのである。
(2)本件商標は、「COLTAKE」と「コルテーク」である(甲第2号証)のに対して、使用商標は、前記のとおり、僅かにデザイン化された「コルテーク」である。使用商標と本件商標の片仮名文字を比較すると、デザイン化の度合いが低く、社会通念上両商標は同一というべきである。また、使用商標は、片仮名横書き文字のみであるが、本件商標は、欧文字からも片仮名文字からも、「コルテーク」という同一の称呼を生じる。また、この商標は造語であり、特定の観念を有しないので、上段及び下段の各部から異なった観念を生じるということもない。したがって、片仮名横書き文字のみの使用であっても、本件商標の使用というべきである。
(1)薬局経営者の証言書(乙第3号証の1ないし11)
ア 使用商品は、1992年から1998年3月31日まで、アラクス社により製造販売されていた。そして、使用商品は、平成14年10月29日付で医薬品製造承認申請された「コルテークかぜ錠」(新商品)の製造販売に切り替えるため現在製造は中止されているが、すでに出荷された分については、現在でも小売店薬局で販売されている(薬局経営者の証言書;乙第3号証の1ないし11)。
イ 上記アに関する請求人の主張2(1)に対する答弁
被請求人は、平成15年(2003年)8月下旬に撮影した、商標登録を付した商品が小売薬局・薬店で実際に販売されている様子を収めた写真(乙第8号証の1ないし6)及び売上伝票(乙第9号証の1ないし7、乙第15号証ないし乙第17号証(枝番を含む。))を提出する。
上記のとおり、使用商品は、製造は中止され、1998年4月1日以降は販売されていないため、提出した売上伝票は、主に1998年のものである(1997年の11月及び12月のものも各1件含む。)。
なお、アラクス社においては、売上伝票等は過去5年間の分を保管する決まりになっているため、それより古くなったものについては通常は処分している。それゆえ、今回提出する売上伝票のコピーは、たまたま処分されずに残っていたもののコピーである。また、使用商品を継続して販売している旨の証言書を提出してもらった薬局・薬店のうち、森脇薬局、秩父薬局、天生堂薬局においてはすでに売り切ってしまったために、商標登録を付した商品が小売薬局・薬店で実際に販売されている様子を収めた写真を今回撮影することができなかった。さらに、市民薬局は2003年3月末に、弘法薬局ユニー知立店は2003年5月に廃業してしまったため、今回の写真撮影ができなかった。
(2)使用商品中の「こどもせきコルテーク」及び、使用商品以外の商品である「せきコルテーク」に関して、情報提供がなされていた(インターネット薬局のせき・たんの薬の商品リスト画面のコピー;乙第4号証)。
また、2001年6月5日の時点で、一般用医薬品データベースセンター(OTCデータベースセンター)の検索画面上のアラクス社の商品リストの中に、「コルテークホワイト」「コルテークゴールドカプセル20CP」「コルテーク鼻炎スティック12包」「こどもコルテークステイック12包」「こどもコルテークシロップ100ML」「せきコルテーク100ML」「こどもせきコルテーク」を表示させていた(2001年6月5日付のOTCデータベースセンターの検索画面のコピー;乙第5号証)。
さらに、2001年8月13日の時点で、一般用医薬品データベースセンター(OTCデータベースセンター)の検索画面上のアラクス社の商品リストの中に「こどもコルテークシロップ」「コルテークゴールドカプセル20CP」「コルテーク鼻炎スティック12包」「こどもコルテークステイック12包」「こどもコルテークシロップ100ML」「せきコルテーク100ML」「こどもせきコルテーク」を表示させていた(2001年8月22日付の一般用医薬品データベースセンターからアラクス社研究開発部開発第一課の係長宛の電子メールのコピー;乙第6号証)。
(3)上述のとおり、使用商品の製造は、本件審判請求日の3年以上前に中止されてはいるが、出荷済み商品の販売のために当該商品の製造中止後もインターネット上において商品名(使用商標)の展示を行っていたものであり、この行為は、商標法第2条第3項第7号の「商品又は役務に関する広告、定価表または取引書類に標章を付して展示し、又は頒布する行為」に該当するものである。また、小売薬局によってこれらの商品は当該商品の製造中止後も販売されており、今もなお販売されているものであるから、これらの薬局によって本件商標を付した商品の譲渡、引渡し、譲渡もしくは引渡しのための展示が行われた状態において、本件商標は、商標権者(本件の場合は通常使用権者)の出所標識として機能しているのであるから、社会通念上の使用行為の主体は商品に商標を付した商標権者(本件の場合は通常使用権者)であり、商標権者(本件の場合は通常使用権者)による商標の使用と認められてしかるべきである。
製造中止となった使用商品に代えて新商品の製造販売が予定されている(平成14年10月29日付で提出された医薬品製造承認申請書の写し及び電子情報手続であるFD申請受付票(正)の写し;乙第7号証の1及び2)。
上記新商品「コルテークかぜ錠」(以下「新商品」という。)は、2003年10月に販売されることになっているため、そのために医薬品製造承認申請が提出されたものである。2003年10月に販売を開始することを証明する資料として、新商品の包装箱(検乙第10号証の1)、包装箱のコピー(乙第10号証の1)、説明書(乙第10号証の2)、薬局・薬店向資料(乙第10号証の3A及び3B)を提出する。
新商品は、1998年3月の旧商品の製造中止以降何度も検討されたが、イブプロフェン配合のかぜ薬は、申請に係る資料が膨大で開発期間が長期になるため、開発期間短縮のためにも他社製品の小分け製品を発売することとなった(乙第11号証ないし乙第12号証の2)。
上記イブプロフェン配合かぜ薬の名称のとして「コルテークかぜ錠」が最終的に決定したのは、2002年8月30日である(乙第13号証ないし乙第14号証の2)。
上記のとおり、新商品の開発は、本件審判請求前3か月よりずっと前から行われていたものであり、該商品に「コルテークかぜ錠」を使用することについてはそれよりずっと前から具体的に準備されていたものである。
以上の各証拠から明らかなように、本件商標は、本件審判請求の日前、少なくとも3年以内に使用された事実及び、本件商標を使用する商品に関する医薬品製造承認申請書が提出された事実があり、かつ、現在も本件商標が使用されている。
(1)使用商品の包装箱(検乙第1号証の1ないし5)には、独立して看取される「コルテーク」の文字が表示され、さらに、商品の成分、効能、用法・用量等とともに、「株式会社アラクス/名古屋市中区丸の内三丁目2−26」の文字が表示されている。また、検乙第1号証の2(子供用せき止め薬シロップ剤:こども せきコルテーク)については、包装箱の一方側面の「注意」欄に「使用期限を過ぎた製品は使用しないでください」との記載があり、他方の側面の下部には「使用期限」の記載があるが、それ以外の商品の包装箱には、これらの記載はない。
本件使用商品の製造、販売は、1992年(平成4年)から1998年(平成10年)3月31日までである。
(2)乙第3号証の1ないし11は、薬局経営者の証言書であるところ、いずれも平成4年7月より証明した日現在(平成15年1月)まで、「コルテーク」商標を表示した風邪薬等を店頭に展示し、販売しているという内容のものである。
ただし、上記証言をした薬局のうち、瀬戸市新道町に所在の市民薬局は、2003年(平成15年)3月末日に、また、知立市新地町に所在の弘法薬局ユニー知立店は、2003年5月に、それぞれ廃業している。
(3)乙第4号証は、「せき・たんの薬」と題する2003年(平成15年)1月8日検索のインターネット情報と認められるところ、紹介された商品中に「こどもせきコルテーク(アラクス)」及び「せきコルテーク(アラクス)」の記載がある。
(4)乙第5号証は、「該当商品一覧表」と題する2001年(平成13年)6月5日検索の一般用医薬品データベースセンターのインターネット情報と認められるところ、前記(1)で認定した使用商品(検乙第1号証の1ないし5に示した風邪薬、鼻炎用薬)の記載がある。
(5)乙第6号証は、2001年8月22日に一般用医薬品データベースセンターがアラクス社に宛てた2001年8月13日現在と認められる「OTC−DBメンテナンスのための貴社商品リスト」であるところ、前記(1)で認定した検乙第1号証の1ないし5に示した風邪薬、鼻炎用薬の記載がある。
(6)乙第8号証の1ないし6は、乙第3号証の1ないし11の証言書をもって証言した薬局のうちの、東加茂郡足助町に所在の昭和堂薬局、半田市亀崎常盤町に所在のサカイ薬局、松戸市松飛台に所在のスダカ薬局松飛台支店、岡崎市若宮町に所在の倉橋薬局、三笠市多賀町に所在の有限会社三笠薬局及び東茨城群茨城町に所在のホンダ薬局のそれぞれの店頭写真と各店舗内の商品陳列棚の写真で、2003年(平成15年)8月22日から同月27日にかけて撮影されたものであるところ、これらの陳列棚には、使用商品中の子供用総合感冒薬顆粒剤(検乙第1号証の3:こども コルテークスティック)、若しくは子供用総合感冒薬シロップ剤(検乙第1号証の4:こども コルテークシロップ)が陳列されている。
(7)乙第9号証の1ないし7は、1998年(平成10年)3月24日付け、1997年(平成9年)11月4日付け、1998年2月4日付け、1998年2月2日付け、1998年1月5日付け、1998年3月2日付け及び1997年12月18日付けの売上伝票であるところ、これらの売上伝票中の「品名・容量」欄には、使用商品中の子供用総合感冒薬シロップ剤、子供用せき止め薬シロップ剤、子供用総合感冒薬顆粒剤の記載がある。
ところで、商標は、商品が取引市場に流通する過程において、当該商品がいずれの生産者より製造され、販売されたものであるか等商品の出所を表示するための標識となり得るものであり、また、一定の品質を備えた商品であることを保証する標識となり得るものであるから、当該商品が市場において流通過程におかれている限りにおいては、取引者、需要者は、それに付された商標を目印にして、商品の取引に当たるというべきである。
そうすると、本件において、たとえ本件審判の請求の登録前3年より以前の期間において、使用に係る医薬品の製造が中止されていたとしても、製造中止以降に、中止前に製造した商品が薬局等との間で取り引きされ(その取引が本件審判の請求の登録前3年以内より前であるとしても)、該薬局等において、本件審判の請求の登録前3年以内に、依然として使用に係る商品の包装箱等に登録商標が表示された状態で、販売する目的で展示されていることが明らかとなった以上、商標法第2条第3項に規定する商標を使用する行為に該当すると解すべきである。
したがって、通常使用権者は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を請求に係る指定商品中の「風邪薬(総合感冒薬)」について、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたといわなければならない。
請求人は、厚生労働省へ提出する医薬品製造承認申請書を作成する際に遵守すべき医薬品製造指針の点検項目には、品質保持期限が3年以上の商品については有効期間の記載は不要であるとされており、したがって、3年に満たない品質保持期限の商品には有効期間を記載すべきであると解釈できるのであって、3年以上前に製造中止した商品が現在も継続して販売されていることは疑問がある旨主張する。
前記認定のとおり、検乙第1号証の2(子供用せき止め薬シロップ剤:こども せきコルテーク)については、包装箱の一方側面の「注意」欄に「使用期限を過ぎた製品は使用しないでください」、「使用期限」の記載があるが、それ以外の商品の包装箱には、これらの記載がないところからすれば、検乙第1号証の2以外の商品は、品質保持期限が3年以上の商品であるということができる。
したがって、検乙第1号証の2以外の商品は、本件審判の請求の登録前3年以内より以前に取引があり、平成15年1月現在において販売されていたとしても、何ら不自然ではなく、請求人の主張は理由がない。
以上のとおり、被請求人は、通常使用権者が請求に係る指定商品中の「風邪薬(総合感冒薬)」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたことを証明したと認め得るところである。
したがって、本件商標の指定商品中の「薬剤、医療補助品」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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