Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−10737(T2001−10737/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「フラッシュカット システム」の文字を標準文字により横書きしてなり、第7類「レーザ加工装置」を指定商品とし、平成12年4月20日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第2670111号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの態様よりなり、平成4年2月15日に登録出願、第9類「遊技用機械器具、その他本類に属する商品」を指定商品とし、同6年5月31日に設定登録がなされたものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり「フラッシュカット システム」の文字よりなるところ、これらの文字を、常に一体のもとしてのみ把握しなければならないとすべき特段の事情を見出せないものである。そして、その構成中「システム」の文字は、「組織、系統、仕組み」などを意味する親しまれた外来語であり、レーザー加工の分野においても、該意味合いをもって取引上普通に使用されており、商品の識別標識としての機能を果たし得ないか、その機能が極めて弱いものというべきものである。そうとすれば、本願商標に接した取引者、需要者は、前部に位置し識別標識として強く印象づけられる「フラッシュカット」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に当たる場合も少なくないものというべきであるから、本願商標は、全体の構成文字に相応した「フラッシュカットシステム」の称呼のほか「フラッシュカット」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。
他方、引用商標は、「FLASHCAT」の欧文字を横書きにし、陰影をつけた別掲のとおりの態様よりなるところ、全体として特定の意味合いを有する成語でもなく、「cat」を語尾とする葡萄の一品種名として我が国おいて親しまれている英語「muscat」が「マスカット」と発音され、また「car(カー)」、「casual(カジュアル)」、「cassette(カセット)」のように語頭の「ca」を「カ」と発音する語もあることからすれば、前記構成よりなる引用商標からは、その構成文字に相応し「フラッシュカット」の称呼を生じるものというを相当とする。そうとすれば、本願商標と引用商標とは、「フラッシュカット」の称呼を同じくする、称呼上相紛れるおそれのある類似の商標である。
また、引用商標から、仮に原査定でいうところの「フラッシュキャット」の称呼が生じ、該称呼をもって取引に資されるとしても、本願商標から生ずる「フラッシュカット」の称呼と引用商標より生ずる「フラッシュキャット」の称呼とは、清音「カ」と拗音「キャ」の音の差異を有するにすぎないものであり、しかも比較的聴取し難い中間に位置することから、常に明瞭に聴取し得るとはいえないものである。
そうとすれば、この「カ」と「キャ」の音の差異が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似し、かれこれ聞き誤るおそれがあるものというを相当とする。
また、 両商標は特定の意味合いをもって親しまれている成語でもないことから、何らの観念も想起させない造語よりなるものとみるのが相当であり、観念については比較することはできない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観及び観念において紛らわしいとはいえないとしても、称呼において相紛れるおそれのある類似の商標というべきものであり、かつ、引用商標の指定商品は、本願商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、観念が相違する過去の審決例を挙げ、本願商標は引用商標とは非類似とされるべきものである旨述べているが、本願商標と引用商標は、上記で述べたように、造語よりなるものとみるのが相当であって、請求人の挙げる事例は、いずれも本件とは事案を異にするものというべきものであるから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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