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Trademark Appeal Case

商標不使用取消の争点

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2002−31385(T2002−31385/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2344747号商標(以下「本件商標」という。)は、「Diva」の欧文字と「ディーバ」の片仮名文字を上下二段に書してなり、昭和63年12月26日登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、平成3年10月30日に設定登録され、その後、平成13年5月22日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。また、指定商品については、書換の登録により、第30類「菓子及びパン」として、平成13年11月28日に登録されたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

1.請求の理由

本件商標は、審判請求前3年間に指定商品について使用された事実がなかった。また、不使用について正当な理由があったとも認められない。

よって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消されるべきものである。

2.答弁に対する弁駁

(1)被請求人は、被請求人の子会社である株式会社ペルティエ(以下「ペルティエ社」という。)に本件商標の使用を許諾している旨主張するが、使用許諾の事実を証明する証拠が存在しない。

(2)ペルティエ社が本件商標を付した指定商品を開示した文書が提出されているが、登録商標の使用の事実は、売上伝票や納品書を含む商品取引関係書類によって立証されるべきであり、これらは何れも登録商標がその指定商品につき直接使用された事実を証明する資料となり得ない(平成14年5月31日東京高裁平成13年(行ケ)第550号判決:甲第3号証)から、本件商標は、その指定商品について使用されていない。

なお、取引書らしきものが乙第5号証として提出されているが、そこに「Diva/ディーバ」の商標は全く見当たらないので、本件商標が取引に使用された事実を証明する証拠とはなり得ない。

(3)したがって、被請求人は、本件商標が取消審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用した事実を全く立証しておらず、また、登録商標を使用していないことについて正当な理由があることの事実も明らかにしていないから、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

第3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出した。

1.使用の事実

(1)本件商標は、被請求人が使用するほか、被請求人が全額出資している子会社のペルティエ社(乙第1号証、乙第2号証参照)がペルティエブランド商品を販売する際、使用許諾により使用している。

本件商標は、少なくとも平成13年9月13日に被請求人運営のペルティエ原宿本店において、商品「夏用ゼリー」について使用し、販売した。この事実は、店頭のショーウインドー内に陳列されている商品「ゼリー」に本件商標「ディーバ」を付して販売している態様を写真に撮影し、平成13年10月10日付けの確定日付を受けていること(乙第3号証)から、確認される。

(2)被請求人は、本件商標をクリスマス用ケーキに付したパンフレット(乙第4号証)を平成13年11月に3000部作製し、これを取引先に配布している。配布した取引先は乙第7号証に示すとおり、被請求人が運営するペルティエ原宿本店、横浜高島屋、京王百貨店聖蹟桜ヶ丘店、三越銀座店のほか、本件商標の通常使用権者である株式会社ペルテイエが運営する、パテイスリーペルティエ及びサロン・ド・テの自社店舗ならびに高島屋東京店、京王百貨店新宿店、東武池袋本店、松坂屋本店、阪神百貨店、羽田空港店の12店舗であり、平成13年12月上旬から12月25日まで各取引先で一般の需要者に配布した。このパンフレットは杜陵印刷株式会社で作製されたものである(乙第6号証)。

(3)上記(1)及び(2)の使用事実により、本件商標は、被請求人及び使用権者の株式会社ペルテイエにおいて、審判請求前3年間の平成13年(西暦2001年)に、商品「ケーキ及びゼリー(菓子)」に使用しているものであることは、該商品が季節商品(スポット商品)であるとはいえ、提出の証拠よりして明らかである。

2.したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に該当するものではない。

第4 当審の判断

1.使用者について

乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)によれば、ペルティエ社は、被請求人の100%出資子会社であること、「ペルティエ」、若しくは「Peltier」の文字よりなる商標又はこれらの文字を結合した商標の商標権者が被請求人であり、東京都渋谷区神宮前6−2−9に所在のペルティエ社がその店舗に「ペルティエ」、「Peltier」の各文字を使用していること、被請求人が平成13年11月に作成した「Joyeux Noel(「Noel」中の「e」には、ウムラウトが付されている。以下同じ。)/peltier」との表題が付されたパンフレットをペルティエ社が自己の取扱いに係る商品を掲載し、頒布したことが認められる。

そうすると、仮に被請求人とペルティエ社との間に、本件商標についての通常使用権の許諾に関する契約書が存在しないとしても、両者の間には黙示的に、ペルティエ社が本件商標の商標権を使用することについて了解事項があったものと解することができ、ペルティエ社は、本件商標の商標権の通常使用権者とみて差し支えないというのが相当である。

2.使用の事実について

(1)乙第3号証の1及び2によれば、通常使用権者は、自己の営業する原宿本店において、平成13年9月13日の時点において、「ディーバ」、「シャンパンゼリー」などの文字を価格表に表示して、該「シャンパンゼリー」とともに店頭に陳列していたことが認められる。

(2)乙第4号証ないし乙第7号証によれば、被請求人は、前記「Joyeux Noel/peltier」なるパンフレットを平成13年11月に、杜陵印刷株式会社に作成することを依頼したこと、該パンフレットにはクリスマスケーキの写真とともに「ディーバ/Diva」の文字が表示され、また、該ケーキの写真が掲載された頁の下には、「パティスリー ペルティエ 〒150−0001 渋谷区神宮前6−2−9」などの文字が表示されていることが認められる。そして、該パンフレットは、平成13年12月上旬から同月25日までの間に、都内の有名百貨店を始め、横浜、名古屋、大阪にある百貨店に配布したことが認められる。

(3)上記(1)及び(2)で認定した事実を総合すると、通常使用権者であるペルティエ社は、少なくとも平成13年9月13日の時点において、本件請求に係る指定商品中の「ゼリー菓子」について、販売する目的をもって本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたこと、及び平成13年12月上旬から同月25日までの間に、本件請求に係る指定商品中の「ケーキ」について、広告に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用し、これを頒布したこということができ、これに反する事実を認める証拠は見出せない。

なお、請求人は、登録商標の使用の事実は、商品の取引関係書類によって立証されるべきである旨主張するが、商標法上でいう商標の使用は、商品の取引書類に標章を付して展示する行為のみならず、商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示する行為、あるいは商品に関する広告等に標章を付して展示し、又は頒布する行為をも含むものであることは、商標法第2条第3項各号の規定より明らかであるから、請求人の上記主張は失当というべきである。

3.むすび

以上のとおり、被請求人は、通常使用権者が本件審判の請求の登録日(平成14年12月18日)前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「ゼリー菓子、ケーキ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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