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Trademark Appeal Case

「楽MyOffice」と「MyOFFICE」の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2002−35473(T2002−35473/J3)
審判種別無効
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4542553号の指定役務中、第42類の「全指定役務」についての登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4542553号商標(以下「本件商標」という。)は、「楽MyOffice」の文字を標準文字で表してなり、平成12年6月1日に登録出願され、第35類「広告,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,財務書類の作成,職業のあっせん,輸出入に関する事務の代理又は代行,広告用具の貸与,文書又は磁気テープのファイリング,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」、第37類「電気通信機械器具(電話機・ラジオ受信機及びテレビジョン受信機を除く。)の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守」、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼び出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第42類「デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」を指定役務として、平成14年2月8日に設定登録されたものである。

第2 請求人の引用商標

請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第4379739号商標(以下「引用商標」という。)は、「MyOFFICE」の文字を標準文字で表してなり、平成11年2月4日に登録出願され、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介または取次ぎ,飲食物の提供,写真の撮影,オフセット印刷,グラビア印刷,スクリーン印刷,凸版印刷,気象情報の提供,求人情報の提供,ファッション情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の設計に関する情報の提供,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の設計及び設計に関する助言,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機を用いて行う情報処理,電子計算機システムに関するコンサルティング,電子計算機システムの遠隔監視,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する情報の提供,通信ネットワークシステムの設計・企画,通信ネットワークシステムに関するコンサルティング,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムの環境設定及びその機能の拡張・追加,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守に関する助言,電子計算機システムの設計・作成又は保守に関する助言,インターネットにおけるホームページの作成,電子計算機端末による電子計算機用プログラムの提供,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムに関する試験又は研究,電気通信機械器具及びその周辺機器に関する試験又は研究,半導体に関する試験又は研究,半導体製造装置及び半導体測定機器に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,半導体回路配置利用権の利用に関する契約の代理又は媒介,電子計算機端末による通信を用いて行う翻訳その他の翻訳,施設の警備,個人の身元又は行動に関する調査,マッサージ及び指圧,医業,調剤,栄養の指導,植木の貸与,計測器の貸与,自動販売機の貸与,超音波診断装置の貸与,展示施設の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与,ルームクーラーの貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)及び電子計算機用プログラムに関するマニュアルの作成」を指定役務として、平成12年4月28日に設定登録されたものである。

第3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。)を提出している。

請求の理由

本件商標と引用商標を対比するに、本件商標はその構成が漢字の「楽」とアルファベットの「MyOffice」からなり、外観上分離されて観察するのが自然と考える。「楽」とは「簡単でやさしいこと」程度の意味を有する日本語であり(甲第3号証)本願指定役務においては識別力を有せず、その語に「MyOffice」の語を連綴しても、例えば「簡易版のMyOFFICE」「簡単なMyOffice」程度の観念を看取させるにとどまる。迅速を旨とする取引の実際においては、本件商標は「MyOffice」で称呼・認識されることは明らかであり、本件商標の要部は「MyOffice」であると考える。

してみると、本件商標より生じる称呼は「マイオフィス」であり、一方、引用商標からも「マイオフイス」の称呼が生じることから、称呼において両商標は同一である。

したがって、本件商標は、引用商標と観念・称呼は同一であり、第42類の指定役務においては、商標法第4条第1項第11号に該当し、そもそも登録されるべきものではないと考える。

以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第11号の規定に違反してなされたものであることは明らかであり、商標法第46条第1項第1号に該当し、無効とされるべきものである。

第4 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第12号証を提出ている。

(1)請求人が無効を主張する本件商標の「第42類全指定役務」と、引用商標の第42類指定役務の一部は、ほぼ同一であると考えられる。よって、以下に商標相互について3つの判断要素(外観、称呼、観念)にて比較した結果を述べる。

(ア)外観上の類似可能性

本件商標は、乙第1号証にあるように、「楽MyOffice」との標準文字にて構成している。視覚的において冗長ではなく、同じ大きさかつ一連でまとまりよく構成されているものである。

一方、引用商標は、乙第2号証にあるように、「MyOFFICE」にて構成するものである。

一般に、形容詞的な文字を有する商標の場合、大小の文字からなる商標から構成される商標の場合、著しく離れた文字の部分からなる商標の場合、長い称呼を有するため又は結合商標の一部が特に顕著であるためその一部分によって簡略化される可能性がある商標等の場合には、その結合の強弱の程度を考慮し、結合の状態が不自然であれば、分離して認識されることがある。

しかしながら、本件商標は、視覚的に冗長ではなく、まとまりのある一連の商標であり、これを「楽」と「MyOffice」とを分離して認識したり、また、「楽」を無視して「MyOffice」部分のみを認識することは不自然である。よって、本件商標に接した取引者、需要者は、本件商標を一連のまとまりある商標「楽MyOffice」として認識する以外には考えがたいものである。

以上より、外観上において、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であると考える。

(イ)称呼上の類似可能性

本件商標は、乙第1号証にあるように、その構成から、「ラクマイオフィス」との称呼のみを生じるものである。

一方、引用商標は、乙第2号証にあるように、その構成から「マイオフィス」との称呼のみを生じるものである。

一般に、商標が文字と図形から構成される場合、二段書きで構成される場合、明らかに分離して記載される2以上の言葉から構成される場合においては、互いに分離され、おのおのの称呼が生ずる場合がある。しかしながら、本件商標は、いずれの場合にも該当しないものである。また、外観上の類似可能性について述べたとおり、構成にまとまりがあり、かつ「ラクマイオフィス」と一連によどみなく、称呼できるものである。よって、本件商標と引用商標は、顕著に差異を感じる語頭の2つの音が相違する商標であって、本件商標に接した取引者、需要者は、本件商標と引用商標とを誤認混同することは考えがたいものである。

以上より、称呼上において、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であると考える。

(ウ)観念上の類似可能性

本件商標は、乙第1号証にあるように、造語であって、語頭の「楽」(ラク)の意味から、「厄介な仕事が楽になる。大変な業務を簡単にしてくれる。楽しく業務が行えるようになる。」との意味合いを生じるものである。

一方、引用商標は、文字通り「私の会社、私の職場、私の仕事部屋」との意味合いを生じるものであり、場所、会社を意味するものである。

よって、本件商標と引用商標は、全く別の観念を生じるものであり、本件商標に接した取引者、需要者は、本件商標と引用商標とを誤認混同することは考えがたいものである。

以上より、観念上において、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であると考える。

上記より、本件商標と引用商標は、3つの判断要素(外観、称呼、観念)にて比較して判断した結果、いずれの判断要素においても類似しない関係にあるということができる。

(2)なお、本件商標と引用商標との関係に類似する登録例を乙第3号証ないし乙第6号証として提出する。

乙第3号証ないし乙第6号証は、本件商標と引用商標と同様の関係にあり、かつ、いずれも登録されているものである。

これらについては、「楽」と「メディア」部分、「楽」と「グリップ」部分とが分離されず、一連の商標として判断されているものであって、いずれも非類似の商標とのことから登録されているものである。

本件商標と引用商標も同様の関係であり、このことからも、本件商標に無効理由はないと考えられるものである。

(3)さらに、漢字とカタカナ、漢字と平仮名、アルファベットと漢字等との構成からなる商標についての審決例を乙第7号証ないし乙第12号証として提出する。

本件商標と引用商標も同様の関係であり、このことからも、本件商標に無効理由はないと考えられるものである。

(4)以上のとおり、本件商標と引用商標は、非類似の関係にあるため、本審判請求は、成立しないものである。

第5 当審の判断

本件商標は、上記のとおり「楽MyOffice」の文字を書してなるところ、その構成文字は容易に「楽」の漢字と「MyOffice」の欧文字よりなるとみられるものであって、かつ、全体より特定の意味合いを有するものとして知られているとはいえないものであり、常に一体のものとしてのみ把握しなければならないとする特段の事情を見出せないものであるから、本件商標は、簡易迅速を尊ぶ取引の場において、これに接する取引者、需要者は「MyOffice」の欧文字部分に着目して、これより生ずる「マイオフィス」の称呼をもって取引にあたることも決して少なくないものとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、その構成文字部分に相応して、「ラクマイオフィス」の一連の称呼を生ずるほか、「MyOffice」の文字部分に相応して、「マイオフィス」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標は、その構成文字に相応して、「マイオフィス」の称呼を生ずるものと認められる。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観及び観念について考慮するとしても、「マイオフィス」の称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定役務中第42類「デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」は、引用商標の指定役務と同一又は類似する役務と認められる。

なお、被請求人は、本件商標は、視覚的に冗長ではなく、まとまりのある一連の商標であり、これを「楽」と「MyOffice」とを分離して認識したり、また、「楽」を無視して「MyOffice」部分のみを認識することは不自然である。旨主張しているが、本件については、上記認定のとおり「MyOffice」の文字部分に着目して、これより生ずる「マイオフィス」の称呼をもって取引にあたることも決して少なくないものとみるのが相当であるから、この点に関する被請求人の主張は採用の限りでない。

したがって、本件商標は、その指定役務中第42類「デザインの考案,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む)の貸与,会議室の貸与,展示施設の貸与」について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであって、その登録は同法条に違反してされたものといわざるを得ないから、商標法第46条第1項により、これを無効とすべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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